2009-09-28

優れもの

前回、お話しした「EZ Knotter」ですが、かなりの優れものです。
単価は高いですが、手で練習してもなかなかキレイに仕上げることが出来なかったFGノットがご覧のとおり凄くキレイに仕上がりました(テンションもしっかりとかかっています)。
しかも、EZ Knotter 練習2回目、PE0.6号とフロロ3号でです!
すっぽ抜けで大事な道具をロストしたり、悔しい思いをされている諸兄にお薦めします。

少し画像が見難いかもしれませんが、端糸の処理をしていない状態です。



そして、もうひとつ優れもの(候補)をご案内します。
ノットの件で、久々にライン(フロロ)を釣具屋でじっくりと物色していると、振っとある糸のサンプルが目につきました。
よつあみ「テレフター」です。

http://www.yoz-ami.jp/harisu/2009-terefter.html

アジ、イサキ、ハナダイ、イカ等の枝ハリスを出す仕掛けは、海から仕掛けを回収すると枝スがハリス(本線)に糸絡みしていることが多く、糸ヨレも発生し、何とかならないものかと思っていました。
そこで、回転ビーズで枝スを出したりと工夫してみたのですが、結果は "没" 。
同じような糸絡みでした。
シンプルさも失われるし、しようがないことと諦めていました、が、もしかしたらテレフターで解決するかもしれません。

釣具屋では実際に糸サンプルが飾ってあり、触るとハリがあること!
これだぁ~!と閃き、取敢えずイサキ、アジでメインに使う2号を購入してきました。
家に戻り、早速、実験です(写真)。




フロロ2号(DUEL船スペシャル)をハリス本線として、上段にテレフター2号、下段に本線と同じフロロを結んでみました。
鈎はチヌ2号、枝間は20cmで、上段下段ともに同じ条件です。
明らかにテレフターの方がハリがあるのが、お解りいただけると思います。

但し、実釣でテレフターを使ったことで喰いが悪いのであれば、本末転倒…。
優れものかどうかは、実釣後に判断したいと思います。
ですので、「候補」とさせていただきました。

しかしながら、この秋はスピニングマダイと、ここのところ釣果が復活、大いに盛り上がっているスルメイカに時間を取られてしまうので、結果は東房総のイサキが解禁となる11月までお預けとなります。
悪しからずご容赦ください。
それでは今回はこのへんで。

2009-09-24

ノット(ライン)について


スピニングマダイへの初挑戦は、10月最初の週末となりそうです。
ですので勉強にも熱が入るのですが、難しい問題にぶち当ってしまいました…。
PEラインとリーダーとの接続=ノットの選択・実践です。

我々のような餌釣師は従来ゴッツイ道具立てで釣りをしていることもあり、ラインシステムなるものは覚えても無用の長物だったのですが、見事に裏目です。

まず、ラインシステムを組む必要性について触れます。
勉強したての知識ですので、経験豊富なルアーマンの方からお叱りをうけるかもしれませんが、悪しからずご容赦ください。

私の理解としては、まずは糸の特性に応じて普及したものであるということ。
PEラインは素材の著しい進歩により、細番手で充分な強度を得、感度も含め道糸の王道を歩んでいるが、結節強度が低い、根擦れ、船縁の擦れなど、摩擦に弱い、伸縮性が全くないという特性がある。
そこで、結節強度が保て、擦れにも強く、魚とのやり取りがしやすい柔軟なナイロンやフロロをリーダーとして接続するようになったというのがそもそもの始まり。

餌釣師は単純にサルカンでPEとリーダーを結べばいいと考えるのですが、前述したように結節強度が低いため没!
スピニングマダイで使う豆テンヤへのPE直結びも根擦れ、船縁への擦れに耐えられず没です。

-----2010.10.15修正---------------------------------------
また、真鯛は大抵、餌(針)を咥えたら走ります。
その際の船縁・根擦れに対応するにはリーダーはある程度の長さが必要となります。
そのためリーダー先端部は仕掛け回収時にリールのスプールに巻き取ることになります。
ですのでノットはガイドをスムースに潜り、且つ傷つけないように出来るだけ「小さく細い」ことが理想です。
即ちサルカンで接続するなどもってのほか。
やはりPEとリーダーはノットで接続する必要が生じるのです。
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尚、リーダーはナイロンとフロロどちらを使うのかも当初は訳がわかりませんでしたが、やっと意味が解ってきました。
ノットというのは「結ぶ系」と「巻く系」の2つに分れます。
現在の主流は用途にもよりますが、本件については「巻く系=摩擦系」で、原理としてはリーダーにPEを食い込ませて留めるものです。
必然、リーダーは柔らかい素材が適しており、フロロよりナイロンを使う傾向が強かったという訳です。

しなやかさはナイロンに軍配があがるのですが、衝撃強度はフロロに劣ります。
一定以上の衝撃が加わると破断する…。
ナイロンも実釣をとおして見直すべきなのでしょうが、まずはフロロを使ってみることにします。
柔か目のフロロであれば、ナイロンと遜色ないのではないか…、というのが私の結論です。

ですので、何時もは100m巻きの安いフロロを使用していますが、取敢えず最初は高い糸を使ってみようかと思います(シーガーのリアルFXあたり)。

今回、私がリールに巻いたPEラインは0.6号と極細です。
更には船宿指定のリーダーは2.5号とこれまた細い。
大鯛がポイポイと釣れるものではないにせよ、5kg位の鯛とのやり取りを考えると、ある程度の結節強度があるノットとしておきたいところです。

勉強の末、候補としたノットは、次の3つ。
●ノーネームノット
●FGノット
●PRノット
ノットの詳細は、クレハURL(
http://www.seaguar.ne.jp/knot/index.jsp)をご参照ください。
説明を読むと簡単そうに見えるのですが、実際に(使わない糸で)練習してみると、これが難しい難しい!
この中で一番簡単なノーネームすら満足に結べません。

このままじゃまずいと感じた私は、とある方がFGノットお薦めしてくれたこともあり、愚かにも安くはない「EZ Knotter」なる結束機を購入してしまいました。
http://ezknotter.gear-lab.com/
本当にバカですねぇ~。

2009-09-20

大流行の予感…

皆さんが新しい釣り物を始めるキッカケは何だったのでしょう?
大多数は、釣友達から「○○○釣りに一緒に行こう!」なんて誘われてのものなのでしょうが、ある程度、釣りがライフサイクルに組み込まれている方は、新しい釣り物を始めるキッカケが少なくありませんか?

やはり、ひとつの釣り物をマスターするには釣行回数(船宿の決定・好み)、タックル選択、仕掛や餌の工夫といった一筋縄では済まされない苦労(喜び?)が山積するもので、一度、嵌まってしまえば、なかなか脱出することが出来なくなるからです。
そんな釣り物が季節に応じて4つもあれば、1年のサイクルが完成してしまいます。

一方、気に入った船宿に一年を通して通うフリークも多く見受けられます。
所謂、常連さんです(この宿に日曜に行くと必ずこの方がいるといった)。
中乗りが商売なのか区別が難しい(笑)スーパー常連も頻繁にいらっしゃいます。
こういった方々は、当然、船宿が掲げる釣り物を1年追いかけることになります。

斯く言う私は、食味と釣味を求めるタイプです。
イサキ、イカ、アジ、タチウオ、中深場…。
しかしながら、たまには例外があるもので、今、胸の中でムズムズしているのが、真鯛ひとつテンヤ(スピニングマダイ)なんです!

今回のケースでは "船宿の釣り物" が当てはまります。
以前、紹介している勝浦(川津港)鈴丸さんが、このターゲットを午後船で開始したのがキッカケです。
http://www2.bii.ne.jp/~suzumaru/

鈴丸さんはイサキが得意で、勝浦の禁漁期間以外はイサキがメインターゲットとなりますが、この地域は常時、午後からはコマセ釣りが禁止です。
ですので、午後釣りはイカをメインに釣り好きな船長が色々な釣り物をアレンジしています。
そのチャレンジの一環なのか、キャリアの短い私には分りませんが、この秋、真鯛ひとつテンヤがスタートしました。

真鯛…。
釣り師であれば一度は手にしたい憧れのターゲットですが、どうも私は鯛の味(食味)にぴぃ~んとこない方で、メインに狙ったことも2回しかなく、ましては1kg以上の型を手にしたこともありません。
ですので、真鯛船に自ら乗ったこともないわけで、何がこう感覚的な衝動(やりたい)を起こさせるのか理由が解らないのですが、この衝動が抑えきれなくなっています。

今のところ、竿とリール(糸)、テンヤ(カブラ)についての勉強中です。
大体の目星はついたのですが…。


取敢えず揃えた入門セット

竿はさて置き、スピニングリールに触れるのは30年振りです。
信じられない進歩を遂げているのがカタログの説明を読むだけで解ります。
加えて豆テンヤ…。
仕掛フェチな私の睡眠時間を削りそうです…。
リーダーのノットも結んだことがありませんが、近々、この釣りにデビューしたいと思います。
乞うご期待!

2009-09-02

スルメイカ(6)実釣編その2


去年は今頃の時期(9月初)"スルメイカ爆釣" なんて記事を雑誌やネットで見ていたはずなのですが、今年の9月は寂しいですね…。
茨城ではそこそこ釣れているようですが、相模湾の周年イカを追いかけている宿まで鰹に出船している始末。
駿河湾では既にヤリイカに突入しそうな雰囲気だし…。
私も旬を外さないように、スルメイカのコメントもラストスパートです!

今回は巻上(シャクリ)についてのコメントです。
着底~シャクリ上げは、余程の大当たりの日でない限り、時間的にも実釣の大部分を占め、多くの方の釣果(実績)も着底~シャクリで発生していることでしょう。
そういった意味では、前回、落し込み(触り)に大きく時間を割きましたが、実釣においての重要度は着底~シャクリの方が上となります。

まず、船長からの棚指示が底から○○○mという指示の場合、錘を着底させることになります。
着底後のひとシャクリはイカが乗る最大のチャンスです!
ですので、落し込みの触りなどは無視して、船中の誰よりも先に「着底」させるというのもひとつの戦法です。
そして錘が着底したら糸吹けを取ってシャクリ動作に入るわけですが、どうせシャクルなら着底して即座にシャクリを開始するのではなく、「一呼吸おいて」気合いを入れてシャクって下さい。

これは着底する仕掛け(ツノ)をイカが追いかけて(寄ってきて)いるかもしれないからです。
また、落し込みの中層シャクリで説明したように、着底後、少し仕掛けを吹かし気味にしてあげると、垂直に落ちてきたツノが横向きになる所謂「弛ませ」効果も有効です。
くれぐれも丁寧に(雑にせず)、一呼吸おいて下さい。

加えて、私はシャクリとシャクリの間に待ちを入れない方ですが、最初のシャクリに限っては竿を頭上まで持ち上げてから「ワンポーズ」置くようにしています。
当然のことながら、ワンポーズ置いたときに "ズッシーン" ときたことが何度もあるからです。

次に潮の速い日や船が急停止(投入指示)して仕掛けが流れるとき(ミチ糸が斜めに海中に入る)、私は着底後、シャクリを入れずに「電動スロー巻き」で対応します。
これも弛ませと同じ効果を狙ってのことです。
折角、ツノが斜めに倒れているのだから、これを利用しましょう!

また、釣行日の第一投は情報収集の面で重要です。
二枚潮のときは、船長の水深アナウンスより糸が出ますし、底潮だけが速い場合、ミチ糸は真直ぐ海中に落ちているのにやっけに最初のシャクリ(錘)が重く感じる…他。
この情報をもとにその日のシャクリ強弱を工夫するべきです。
潮が速い時=イカが泳ぐのもひと苦労(抵抗が大きい)と考えれば、大きく速いシャクリは不利です。
小さく遅めのシャクリ、スロー巻きでスタートします。

ここからが「シャクリ」についてのコメントです。
しかし残念なことに、私はスルメイカでのシャクリは余り積極的には行いません。
ましては、電動シャクリに至っては、殆ど行わない。

それは、激しいシャクリに追いつくほどスルメイカの活性が高いなら、落し込みでスルメが触ってくると考えているのが1つ。
時には電動シャクリを行いますが、その前に、電動スピードを徐々に上げながらステディリトリーブ(ただ巻き)で様子をみると、それでも充分乗ってくるのが1つ。
仕掛けの全長が長ければ(例えば私の仕掛けは約20mなので、指示棚の幅が30mであれば、シャクるのは10mでよい)探る幅も少なくて済むので、電動シャクリは不要というのが1つです。

少し興ざめしてしまったのではないでしょうか?
とどのつまり、シャクリは滅多にしないというのが私のスタイルです。
ステディリトリーブ(ただ巻き)で、スローだったり速くしたりを電動リールで調整するだけです。
イカの活性が悪かったり、海況が悪い場合、たま~に着底した位置でシェイクしてみたり、スロー巻きにロッドアクションを加えることもありますが、目立った成果はありません。

また、ステディリトリーブじゃ多点掛けが出来ないのではないかと思う方もいらっしゃると思いますが、最初の乗りを引っ掛けてから電動スピードを調整して棚を通過させてあげれば(1杯イカがツノ乗っている効果なのか)、多点掛けできます。
最高7杯、今年の最高は5杯です。
とにかく、1杯乗せてから棚を通過する間は電動スピードをスロー巻きにすことです。

アドバイスとしては、スルメイカは1杯でもかなり重いので、乗ってからのスロー巻きは電動リールのブレーカが落ちる可能性が高いので、極力、船電源は避けてmyバッテリーを持参しましょう。

6回ものスルメイカレポートでしたが、如何だったですか?
最後に、スルメイカは晴れていれば船上干し、天候が悪ければ沖漬けという方が大半でしょうが、私はホイル焼きが大好きです。
ですので、釣ったスルメイカを生で持帰ることが多いので、必ずスルメを絞めるようにしています。

スルメの急所は眉間です。
眉間の中心(やや上)にナイフが入ると、さぁ~と白く変色します。
絞めたスルメは墨は吐きませんし、ビニールに入れてから水氷で冷やして持ち帰れば身が柔らかく美味しく戴くことができます。
是非、試してみてください。