2011-01-24

なんちゃって竿頭

昨日(1/23)、知人と連れだって大原の鈴栄丸さんにショウサイフグに釣行しました。

ところが、知人は前日遅くまで酒を飲んでしまったようで調子が悪そう。
しかも、早朝の指がサブイったらありゃしない!
更ぁーに、解禁(10月)から好調を維持してきたフグ様までご機嫌斜め。
釣れない…。

船長曰く「フグもインフルエンザにかかった」んだそうだ…。

そこで空かさず常連さん。
「じゃーマスクして釣れば大丈夫だな!」がっはっはっはっはっ
百戦錬磨は元気だ。

その元気も徐々に萎えはじめる。
だってフグが船中でたまーにポツンと上がる程度の渋さですから…。

そうなると百戦錬磨達にも着席スタイルが目立つようになる=更に釣れない。
当然、知人も我慢(釣れない)の限界に達し、マーライオン(ろーげ&キャビンでダウン)に化けてしてしまいました。

そこで、このブログにフグ情報を求めていらっしゃった方にアドバイス。

「フグは座ってたら釣れません!」

外房や鹿嶋でのメインの釣り方であるタイム釣り≒凡そ5秒毎に空アワセで引っ掛けるのは話が別ですので、カットウ釣りでしっかりとアタリを見極めたい方への限定(湾フグの釣り方です)。

座ってしまえばアタリは見極められないのです。

考えてみて下さい。
フグは海底(付近)に居ます。
仕掛けは着底しているか、少なくとも底を少し切った状態でなければなりません。

着底時のアタリを取るには、ラインは張らず緩まずのゼロテンションが基本です。

外房や鹿嶋ではガツガツガツと誰にでも判るアタリもありますが、よ~く穂先やラインを見ていれば、プッとした穂先の揺れや、ラインが震えるようなアタリしか出ないことも多いです。

このゼロテンションが船の揺れで抜けてしまえば、アタリがあっても目にも手にも伝わらなくなります。

一方、錘が底を切っている状態では、アタリを感じてアワセても掛りが悪い。
餌鉤の真下からエサを突いているのであればアワセ≒カットウに掛るが、エサの横から突いている場合、カットウが素通りしてしまう可能性が高い。

故に多くの方は中層でアタリを感じても、一旦、仕掛けを着底させてからアワセを入れるのです。
仕掛けが着底していれば、フグがどの方向から餌鉤を突こうが、カットウの軌道に入るので掛る確率が高くなる。

言い換えれば、中層で必要となる包囲網は360度なのに対し、仕掛け着底時の包囲網は(海底が180度分の確立を阻んでくれるので)半分で済むのです(確率は倍以上になる)。

然るに、竿の振幅で調整が求められる着底・ゼロテンションの維持が座っていては大雑把となり、アタリを見逃すという訳だ。

ダイワの謳い文句だが、「釣れた」より「釣った」の方が釣りは面白い。
更に私の経験上、タイム釣りよりアタリを見極めた方が釣果もよい ″筈″ だ。

脱線しました。
話の軌道も修正します。

そんな渋~い状況も9時頃に一変します。
お約束で潮下(当日は艫)からどんどん竿が曲がる入れ食いタイム突入です。
こうなると指の寒さもどこかにすっ飛びます。

流石に知人も仲乗りさんに起こされて、キャビンから抜け出て頑張りました、が、この入れ食いタイムも30分程で終息…。
知人もキャビンに帰っていきました。

その後は、またまたパッとしない。
百戦錬磨達もまたまた着席=釣れません。

でも、私のようなオチャラケ釣師はそんな時こそ練習をするのです。
なんてね。
実はカワハギを釣っていて、北枕ばかり掛れることがあったのでカワハギの釣り方を試してみました。

仕掛けを中層に持ち上げて(軽い叩きをmixしながら)落とし込むと、ポツポツポツと3連釣!

-----2011.01.25追記-------------------
今日、つり丸最新号を立ち読みしていたら、同じよ
うな誘い下げの記事が載っていた。
決して、読んで真似た訳でないことを追記しておく
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もしや…これは、私だけの「いただき」モードかぁ~!
と思いきや、その後は ″しぃ~ん″ 。
そのまま沖上がりを迎えたのでした。

船が帰港する頃に長い冬眠から覚めた知人がボソッと「恥しいから一緒にしておいて」と私の桶にフグを入れます。
自分の数を数えていなかったので貰った数は判りませんが、数してみると計60尾。
百戦錬磨達を抜いて竿頭になってしまいました。

このことは、このブログ読者だけの内緒ですよ!
詳しくは「こちら」をご覧ください。
因みに知人の釣果(裾)は、船長のブログでは15尾になっていますね(笑)。

最後に「なんちゃって」な今回のフグ・インフレーション値は、@158-/尾也。

-----ブログ後記---------------
そんな渋々だったフグ様でも、お料理されればヒーローです。
昨夜のおつまみは「みぞれ揚げ」でした。

2011-01-22

「…」な日。②

1月は何かと忙しく、気の向くままのフリー釣行が難しい…。
それなのに海からはすこぶる良い情報ばかり流れてくる…。


湾フグは「アカメ」しか掛からないらしい…。

「アマダイ」は好調を維持…。

スタートこそ不発だった「ヤリイカ」もここに来てやっと盛り上がってきた。しかも型が良いらしい…。

湾奥発の「オニカサゴ」もまずまずの釣れっぷり…。

そういえば、この時期の「タチウオ」が旨いんだなぁこれが…。

旨いと言えば「カワハギ」だって…。

待てよ待てよ、「サワラ」ってかなり旨いらしいよ…。


こんな調子だから、仕事なんて放っぽり出して海に出たい…。
でも釣り物に悩むって、この上ない幸せだよね…。
そこで一応、順番を付けてみた…。

①ヤリイカ
②タチウオ
③アマダイ ってとこか…。

-----1/27追記-----------------------------------------------
①ヤリイカは1/30(日)釣行を決意!
更に、アジを釣ってきて!というオーダーも別にあり、困った
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2011-01-21

優れもの(その4)TALEX・偏光レンズ

「優れもの」も今回で4本目。
何だかシリーズ化できるような気がしてきました…。

さて、写真は私の使用するサングラスです。
とは言っても、今回のご案内はサングラスというより ″偏光レンズ″ を中心としたものとなります。



フレームは「ZEALネオアベンジ」の模作品で、NOブランドかと思いきや「ZeroStage」なるメーカーのものでした。
勿論、中国製!

私は視力が弱く、サングラスを度付きにする必要があるのですが、費用としてはフレーム代+レンズ×2枚+度付き加工の3つが必要で、お財布にやさしくないんです。

故にフレームはブランド品を避け、基本性能がしっかりとした安価なフレームとしています(コピー品のくせしてALLチタンフレームなんですが…)。

そして肝心の(金を掛けた)偏光レンズ(度付き)は、TALEX(タレックス)トゥルービューを装着しています。

釣りの分野では比較的に有名なTALEXですが、インプレッションを一言で表現すると「凄い!」です。
想像を絶する海面雑光(海面反射)のフィルタリング能力…。

雑光が無いから「見やすい」。
見やすいから「ストレスも少ない(目や体がラク)」。

いまや ″コレ無し″ に釣りは私には考えられません!

そんなTALEX(偏光レンズ)ですが、ここに辿り着くには紆余曲折がありました。
詳しくは「海にでると…②(釣用サングラス)」をご覧ください。

そこで、今回のコメントには素人ながら私の偏光レンズの選定ポイントなどをアドバイスしようと思います。

まず、最大のポイントは「金を惜しむな」です。
冒頭にも述べましたが、非常に高価な買い物です(メガネを作られたことのない視力の良い方は、特に衝撃が大きいと思います)。

それでも良いレンズ+しっかりした調整を施せば、ストレスや疲れを軽減してくれるので結果としてテクニカルな釣りになればなるほど釣果にも影響します。
ロッドやリールを買える金額とはなりますが、偏光レンズだけは騙されたつもりで良い品を選んで下さい。

次にフレームの形状は非常に重要です。
こと釣りに限定するならば、カーブの強いデザインは絶対に避けるべきです。

ドライブ、バイクやランニングなど減光(眩しさを防ぐ)ことが目的であれば、カーブが強いデザインは側光を軽減してくれるので良いのかもしれませんが、カーブが強ければ収差が生じ、頭が痛くなったり、視界のボヤケ、歪みの原因になります。
この現象は視力の良い方にもあらわれます。

釣り用にカーブの強いデザインを検討されている方は耳を傾けていただいて損は無いと思います。

また、最近では紫外線...UVカット(UV400シール)機能の無いサングラスは見掛けなくなりましたが、アメリカでは紫外線カット率が99.5%ないと規格適合せず、サングラスとして販売できません。

TALEXでなくても名の通ったメーカーのレンズであればこの規格にはまず合格しているので、重ね重ねにはなりますが、レンズは良い品を選ぶようにしましょう。

尚、紫外線による目への影響は過日コメントしてありますので、参考にして下さい。

そして見やすさの基準は、現在、2つの指標があります。
自然光を通す割合を可視光線透過率とし、雑光をカットする割合を偏光度で表示しています。

因みに私のトゥルービューは透過率30%、偏光度99%です。

可視光線透過率は明るさです。
数値が大きいほどレンズの色は薄く、視野が明るくなります。
私の場合(30%)、室外では目が透けて見える程度の濃淡です。

偏光度は海面のギラツキを消去する割合のことです。
UVカットを含め、この性能がサングラスの全てといっても過言ではありません。
トゥルービューの99%は称賛に値します。



この偏光度、以前は濃いレンズ色でないと高い数値を得ることができなかったようですが、材質の研究開発により問題解決されたようで、目的やファッション性の幅が広がったようです。

そしてTALEXのレンズカラーは沢山のラインナップがあるわけですが、私が「トゥルービュー」を選択した理由は、ショップの方に目的(釣目)を相談したところ、一番ラインマーカーの視認性が良いとアドバイスいただいたのが1つ。

初めてのTALEXということで、冒険した色(イーズグリーンに興味あり)よりも ″定番カラー″ がいいのかな?と思っていたことが1つです。

レンズにはオプションが2つあり、レンズの素材とコーティング(傷付き防止)の選択が可能です。

TALEXの場合、素材はガラス、プラスチック、カッチューと呼ばれるカーブの強いフレームにも装着できるタイプの3つ。

ガラスは傷には強いのですが、重いので私はパス。
カッチューは前述したように、デザイン性に広く対応するために開発されたもので、若干コストも高いです。
従いプラスチックレンズを選択しました。

コーティングにはハードコート、ハードマルチコート、ミラーコートの3つがあります。
コーティングはしておくに越したことはないのですが、ミラーコートは見てくれが嫌い(論外)!
ハードはレンズ表面の反射と映り込みが起こり、見辛いことがあるので、見え方が良いハードマルチにしています。

また、フィッティングは非常に重要です。
フレームのフィッティングを怠れば、幾ら良いレンズを装着していても猫に小判。

特に視力の良い方は、ネットショッピングも可能なので店頭に赴くのも面倒臭いでしょうが、是非お店に足を運び、フィッティングをすることをお薦めします。

最後になりますが、メタルフレームを海釣りでご使用の後は、リールと同じでサングラスも真水でジャブジャブ洗いましょう。
帰宅してから中性洗剤で洗うのも重要ですが、潮のチカラは恐ろしいですよ…。

2011-01-17

買ってみました…(ハイブリッドPE)



昨年、利用頻度が高かったベイトリール...
糸の疲労度も激しい。
度重なるリーダーの結び直し、痛んだ部分のカットで長さも30mほど短くなっていた為、年末に新しい糸を購入した。

お店に行くまでは「クレハFLASHⅢ」にしようかと考えていたが、ライン売場で何げなく浮気した。
SUNLINE 一つテンヤ」。

選定ポイントは2つ。
私が常々口にする細ゲージの視認性向上対策(黄、白、桃の3色ライン)がされていること。
決め手は値段だ…。
1.0号210m巻で5,040円(キャスティング)。
FLASHⅢの150m巻と同等の値段だ。

ハイブリッドPE(芯にフロロを使っている)というのも怖いもの見たさをそそる…。
本音では、長年愛用してきたウルトラダイニーマが見易い3色にリニュアルしてくれれば一番いいのだが。

あと、PEが安いショップを案内しておきま~す。

因みに、FLASHⅢがこのショップに売っていないからキャスティングに行ったのだが、帰宅してネットチェックしたら「SUNLINE 一つテンヤ」が3,969円で売られていた…。
1,000円無駄にした。

----------2011.01.23追記--------------------
本日、ショウサイフグ乗合で出船。
初使用。
コメントとして記事にするまでのこともないので、使用インプレッションを追記する。
ラインカラー(マーカー)は至って見易い。
ピンク、イエロー、ホワイトの3色はイエローとホワイトの区切りが見難いかと思いきや、実釣ではそうでもない。
イエローは海中・海面では蛍光グリーンのように見え、ホワイトはホワイトに見える(地上で見るのとの眉唾)。
但し、強度には若干不安が残った。

根掛りして引き抜いた際、リーダー結束(FG)で抜けるのならまだいいが、PEが高切れした…。
リーダーのフロロ5号とPE1.0号のFGノット結束強度を調べた訳ではないが、FGノットが10kg位の結束強度があるにしても、愛用してきたウルトラダイニーマで高切れの経験がほぼゼロなので、不安が残る。
但し、メーカー公表の強度は16Lb(7.25kg)となるので、メーカーの虚偽記載では無いのだが…。
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2011-01-11

海に出ると…②(釣り用サングラス)

過日、海に出ると…(医学的疑問)にて鼻水の話をしたところですが、今回の話題は ″目″ です。
また、アングラーにとって重要性の認識が高まっている目のケア(サングラス)についてのコメントも織り交ぜます。

鼻水についての謎は紐解けぬままですが、目に纏わる情報は比較的簡単に入手できます。
だって、人間(生き物)の生活・生存と目は密接な関係にあるわけですから…。

私はあまり視力がよくありません。
両目で0.3位の近視。
近い物が何となく見づらくなってもきています(加齢だな…)。

また、矯正はテニス(スポーツ)をすることからソフトコンタクトを利用することが多かったのですが、釣りで1日船に乗ると(海に出ると)目が異常に疲れます。
当然、下船後にコンタクトを外すのですが、外す時に目が痛いの何のって…。

この取り外しの痛みについては、自分の勝手な想像で、レンズで覆われていた部分に目に溜まった潮が沁み込むことで引き起こるのだろうと考えていました。
また、コンタクトを外した後は例外なく眠気に襲われるのです。

そんなある日、釣りに出掛けようとするとコンタクトが見当たりません。
部屋中を探すも、出船時間も迫っており、その日は止む無く仕事用のメガネで釣行することに…。

そうしたところ、どういう訳か目が楽だったんです。
加えて、眠気も左程でもない…。
このコンタクト紛失劇を「C事件」と仮称します。

このC事件が、沖釣りによる目に及ぼす影響他を考えるキッカケとなったわけです。

一方で、船釣師でも今や極細のPEを使う時代。
PE1.0号以下のゲージをお使いになった方ならラインカラー、ラインマーカーの見辛さは異口同音だと思います。

そこで皆さん、偏光レンズを装着したサングラスをご利用になっていると存じますが、眩しさを防ぐことはできても、視界自体がよくなりましたか?
歪みを覚えたことはないでしょうか…?

私は前述、ソフトコンタクト+偏光レンズだったのですが、偏光レンズはそこそこのメーカー品を使用していたのに、却って集中力を欠いてしまうこともシバシバ…。


合点がいかないまでも、コンタクトの影響もあるのかもなぁーと、真剣に考えませんでした。
ところが、C事件によってこの問題にもメスが入ることになります。

では、私のコンタクトによる症状は何だったのか?
真っ先に諸兄が思い当たるのが「紫外線」のことだと思います。
そこで、まずは紫外線に纏わるサングラスの話から…。

私が子供のころ(ざっと30年前としましょう)、日本でサングラスをかけている人を見掛けるのは主にTV…″太陽にほえろ″ に出演する「松田優作」か「石原裕次郎」(軍団)くらいなものでした(笑)











ところが、欧米の町を紹介するTV(兼高かおる世界の旅?)を見ていると、猫も杓子も(子供まで)サングラスをかけているじゃありませんか!

私は松田優作こそ好きでしたが、裕次郎がカッコイイと思ったこともなく、どでかいサングラスをかけてTVに登場する裕次郎は、何て気障なオヤジなんだろう、まぁー子供までサングラスかける外国人ほどじゃないけど…、とサングラスはお洒落グッズとして認識していたものです。

人間、歳をとれば少しは成長するようで、今では欧米人がサングラスをかける訳が解ります。
それは主に地球の緯度に影響されます。

緯度の高い国では、太陽は日本のように高く昇りません。
因みに東京の緯度はアフリカ大陸の最北端と同等で、ヨーロッパの全ての国は日本より緯度が高いのです。

極端な例ですが、アイスランドで1年のうち太陽が最も高くなる角度(南中高度)が34度。
1年の大半は日本の朝日と同じか、それより低い角度になります。











我々は「朝日が眩しい」という表現をつかいますが、アイスランドでは太陽が昇れば大半が「朝日が眩しい」状態なのです。

そんな環境下で生活するためには、サングラスが必需品となって当然。
片や、朝夕の一時だけ凌げば、眩しい時間帯のない日本ではサングラスをかける習慣は育たないわけですね。

また、欧米人は我々よりも目が弱いことも(体質の違い)サングラスをする要因です。
髪の色や目の色に現われるメラニン色素量は、多いほど黒く、薄いほど茶や青くなります。
虹彩(眼球の細い線が沢山ある茶色い部分)の色が薄ければ、強い光に対する感度も敏感になるということです。

蛇足ながら、日本よりも緯度の高い国ではダイレクトに太陽光を顔に浴びることから、目に多量の紫外線を浴びていることと諸兄は思われるでしょうが、実はそうでもないんです。

調べたところによると、サングラスをするしないを問わず、日本も欧米並みに目に紫外線を吸収しているということです。
これは太陽光の「反射や散乱」によるもので、ダイレクトに紫外線(太陽光)が目に入らなくとも、間接的に紫外線は襲ってくる。

言い換えれば、サングラスをする習慣のない日本人の方が、紫外線による目の病気にかかる可能性が高くなるということになるのです。

どちらかと言えば、ウンチクめいたコメントになってしまいましたが、目の病気を調べていくなかで紫外線の蓄積による発症と考えられる病気が幾つもありました。
角膜炎、白内障、翼状片、雪眼炎などです。

我々船釣師は海からの反射光を一般の方より浴びる機会が多い…。
海面反射する紫外線は、頭上から降り注ぐ紫外線の強さの3倍です。
然るに船釣師にとって紫外線対策はするに越したことはないわけです。

そして私の目の痛みの原因と思しきは「ドライアイ」と「軽度の角膜炎」でないかと判断しています。

発癌性が最も高い紫外線B(紫外線もABCと種類があるが…)を目に浴びると、角膜や前述の虹彩が炎症を起こし、その不快反応が脳で極度の疲労(眠りを促す)と判断されるのです。

また、ウィキペディアで「ドライアイ」を検索すると、

(要約)
原因は、PC等の凝視、眼の乾燥、コンタクト装着等による瞬きの回数低下による。
ソフトコンタクトは涙の蒸発量が多いので発症が多い。
症状は、ゴロつき、眩しい、痛み、かすみ、10秒から目が開かない、乾き、重たい、視力低下、感染症にかかりやすい。

とされています。
ソフトレンズにより症状が顕著になっていた上に、初夏の海でマルイカのアタリを視認するために目を酷使したせいなのでしょう。

C事件ではメガネをしたことにより、ドライアイ症状が幾分症状が和らいだという結論で、あとの2点、軽度の炎症、極細PEラインの視認性はメガネでは改善できません。

そこで、更なる目の快適(ストレスフル)と高い視認性を追求していくと、必然「偏光レンズ」について掘り下げる必要が生じたのです。
詳しくは 優れもの(その4)TALEX・偏光レンズ をご覧ください。

酔っ払いの思考②

このブログに話題を出したことが無いのですが、年に1回程度、仕立船で集まる釣り仲間がいる。
それが、どんな風の吹き回しか昨年の夏頃から月1回で定例化されることになった。

私が最年少となるその集まりは、釣歴30年以上の猛者共の集まりで、混み合う乗合船は避けて(5人集まれば仕立がラク…)、酒飲んで、広々と釣りしてetc、な~んてノリだ。

この猛者共は大の「コマセマダイ」フリーク。
周年タイを追いかけているせいか(って言っても三浦半島だけなんだけど)、何も言わなければ釣目はコマセマダイとなってしまう。

ところがアタクシ、LTに傾いてからというものコマセマダイが些か退屈な釣り物となってしまったのである。
それでも、船釣りをする者でマダイが嫌いな者はいない。
そして、月例仕立を目前に控えたある晩、また閃きが訪れたのだ(当然、酒を飲んでいる)。


Q:マダイがよく釣れる「ひとつテンヤ」は何故テンヤを結ぶ必要があるのか?
A:底ダチを取るため…。

Q:じゃーリグとか、タングステン製太軸針を作るとかすればいいじゃん?
A:…?

Q:それでは1歩掘り下げて、底ダチが取れなかったら釣りにならないのか?
A:底が取れなければ、根掛かり、オマツリも頻発するだろうし、着底・誘いを
  何回か繰り返してこそ、HIT率が上がるものだよ…。

Q:少なくともフォール中のアタリの1発勝負なら、釣りにはなるのでは?船長
  から水深アナウンスは有るのだから、PEマーカーである程度の水深は把握
  できるだろ!
A:可能だろうが、底潮が速かったりしたら、エサは棚から随分上を彷徨ったり
  自分だけアタリなしってことになり兼ねんよ。

Q:マダイの喰う確立の高い棚って?
A:底から1m位じゃね?、活性高ければもっと浮いてくるよ。

うぅん~?(閃きの前兆)

Q:ひとつテンヤはコマセは使わないよね?
A:その通り。

Q:じゃあ、なぜマダイ(外道も釣れるけど)が釣れるの?
A:マダイは大きなエビが好きだから?、かも…。
  少なくともコマセマダイと違ってビシのプレッシャーはない訳だよね…。

うぅん~?(閃きに更に一歩近づく)

Q:ひとつテンヤでパラシュートアンカーして流すのはなぜ?
A:潮流れに船をのせることによって、複数のポイントに仕掛けを潮流れに乗せ
  て自然に落したいから…。

Q:コマセマダイの船って、スパンカ張って流すよね?
A:そりゃー重い仕掛けをぶら下げている訳だから、流し放しじゃオマツリする
  し、棚ボケもする。だからポイント(根)の上に船を留め、仕掛けを立たせ
  るためだよ!
 
Q:じゃー問題はビシのプレッシャーを感じさせず、潮に乗るような自然なエサ
  の落下を演出し、エサも大きなエビにする。更に底ダチが取れれば、スパン
  カ流しでもタイは釣れるわけだ!
A:、、、理屈的には…。

 そこで考える。
 これらの条件を満たす釣り方を…。


そこで閃いたのが、シャクリマダイの応用だ。
具体的には80号ビシのレギュレーション時に、PE1.0号で鋳込み天秤50号を使い、幾分長いハリスで冷凍エビ餌を垂らす。
鉤はワームフック#3だ。

更に幾ら仕立てといっても、船長に「止めて」と言われた場合に備え、タイラバ(100g≒26号程度)を持参する。
何時もながら酒を飲んでいると「おぉ~これは完璧だ!」と思える上に、自分だけ3kgオーバーのマダイを両手にカメラに向けて満面の笑みを浮かべている姿を想像している。
何て能天気な酔っ払いだ。

それでもコマセマダイが退屈なのは本音なので、性懲にもなく実行に移すところもかなりの阿呆である。

その実釣は12月19日(日)剣崎でのことでした。
船長の悪口も少しばかり書くので船宿の名称はオフレコにします。

宿は親切で丁寧な対応なのだが、我々の担当となった若い船長には顔を合わせた瞬間から何とも違和感があった…。
さらには、房総の長閑な港に通うことが多いもんだから、えばり腐った剣崎という港がそもそも嫌いである。

やはりと言うか、当然、色々なことに口が棘々と挿まれる。
他の仲間が用意したタイの仕掛け(ハリス6~7m)は短いので、8~10mにしてくれ。
誘いはあーだこーだ。
要するに俺の言うことを聞いていれば「釣れる人には釣れるよ」と言いたいとしか受止められない。

当然、私の作戦にもケチが付く。
コマセを振れば、タイはそのコマセに着いていく。
潮の加減もあり、みんさんの仕掛けを10mにして貰ったのもその為。
そこにそんな仕掛け落としても喰わないよ。

そこで私、「でも、コマセマダイのタックル持って来てないも~ん。」
このカウンターは流石に効いたようだ…。

仕立船なので、事前に申し込まなければ貸竿の準備もない。
竿がなければコマセマダイをやらしたくても出来ない。
「じゃー乗るなよ」とも言えなかったのであろう。

厭々「じゃータイラバだったら。でも釣れないよ!」ということで、若い船長というか、剣崎という港と"交渉"では勝ったのだ。
後は私の腕次第だ。
何とか1枚でも釣って、鼻を明かしてやりたいものだ。

因みに船長のマダイがコマセに付いていくというのも納得いかない(反論こそしなかったが)。
三角関数をちゃんと勉強したのだろうか。
仮にビシから下が45°吹かされてしまう潮の速い日に、10mのハリスに結ばれた鉤はビシから何メートル横に流されるのか?
答えは7mだが、この場合、斜角も同じ45°となるのでビシの位置は底から7m上となる。

そうであれば、鉤位置を底から1mとしたい場合、指示棚は底から8mでアナウンスしなければならないし、ビシを立たせる操船をしながらポイントの上を的確に流し(頻繁に入れ替える)のは船長の腕なんだが、この船長、終日魚探に映る水深(底)から3mでアナウンスは統一していたし、アナウンスした後はボケーと根の上にエンジン流しで船を停めているだけ…。

少し脱線したが、当日のタイラバは100gだったので前述の通り匁換算すると26号となる。
潮が緩ければコマセは関係ないし、潮が速かったとしても80号のビシに対し極細PE+26号のタイラバが20mも30mも離れるわけが無い。
更には、タイラバは潮下(大艫)でするのだからコマセにタイが付いていても関係ないはずだ。

そんな紆余曲折を経て出船となったのだが、案の定というか、定刻になったら剣崎の根にめがけてフルスロットル。
前半戦はその根の上に鎮座して微動だに動こうとはしなかった…。
船宿が多く、競争が激しいのも解るが、何とかならんかね..剣崎港さん。

ところが、肝心の「タイラバ」が何とも不調なんだわ、これが…。
終日、せっせっ(汗)、せっせっ(汗)とリールを巻き続けるも、バイトがあったのが1回ポッキリ(フッキングには至らず)、ボウズ!

非常に悔しいことだが、下船時に「ねっ、やっぱり釣れなかったでしょっ!」と得意げに若い船長に言われたのはいうまでもない…。
くっくやしっー!!
絶対にリベンジしたいが、同じ船宿には行きたくない。

でも、タイラバは侮れない。
先日、このズッコケ話をしていたところ、「あー、俺も同じ日に久里浜でタイラバやってて、4kgの鯛を上げたよ。タチウオのジギングやってたんだけど、飽きちゃってさっー。遊びで下した1投目、底から2mでドッキューンよ!」

そして言い訳にはなるが、当初、タイラバを使うことを今回メインに考えていなかったので、準備が足りなかったのだ。
オレンジのヒラヒラ、所謂ネクタイを追加すると、鯛はその狂おしい動きに喰いつかざるを得なくなる。らしい…。
近いうちにリベンジしようと思う。



唯一のワンバイトは左2番目グリーン系のタイラバ(炎月タングステン100g)。

2011-01-04

釣り用語の謂れ(随時更新)

私のパソコンにはIME2010(MS)がインストールされている。
このブログを書いている時「みよし」と入力しても「舳」が検出されず、WEB辞書から「単語の登録」をおこなうのだが、辞書に書かれていたことが実に興味深い。

これはブログに覚書を残していればデータベースとまでは行かないまでも、酒のネタにはなるのではないかと思い、表題の開始を思いつく。
まずは、キッカケを作った「みよし」からスタートすることにする。

【あ】
【か】
【さ】
ショウサイフグ【潮際河豚】
「しおさいふぐ」がショウサイに変化
【た】
【な】
【は】
【ま】
み‐よし【▽水▽押し/×舳/船=首】 《「みおし」の音変化》
1 船首にある部材で、波を切る木。
2 へさき。船首。
【や】
【ら】
【わ】

2011初釣り

諸兄はスピニングアオリなる釣りをご存じだろうか?
釣雑誌の読者なら、ティップランエギング、スパイラル釣法(イカ先生)などのキーワードを目にされているのではないだろうか…。
ひと口で語れば、ひとつテンヤのアオリイカ版である。

ひょんなキッカケで地元のルアー船の小女将に「スピニングアオリはやらないの?」と尋ねたところ、「試しに」ということで東京湾で(多分初となる)スピニングアオリ乗合船が1月3日に出ることとなった。

言いだしっぺの私が乗らないわけにはいかない!
そんな経緯で、湾フグかな~と思っていた初釣りは「アオリイカ」となったのだ。

彼の地元のルアー船は「さわ浦丸」さんだ。
去年、吉野家(浦安)のフグ船に乗って、こんな快適な湾奥の宿はないと思っていたが、1年も経たぬうちにその座はさわ浦丸さんに奪われる。

ツインエンジン搭載の大型船は快適そのもの。
船室にはエアコン完備。
広ーいトイレ(洗面台までトイレの中に付いている)。
真水の吸水口も完備しているのだ(当然、トイレの洗面台は真水だ ろう?)。

特にツインエンジンの威力は絶大。
湾奥の船は湾口(久里浜辺り)まで出るのに1時間弱かかるが、どの船もそこそこ飛ばす。
ところが、さわ浦丸では他船がポイント移動するような体感速度なのに、実は他船が湾口へ急ぐスピードと同等なようだ。
船の大きさ(揺れの少なさ)も手伝って快適そのものなのである。

更には家から近いということも大変助かる。
船宿付近はチャリンコで用を足しにいく範囲内なのだ。
こんな身近な釣宿を利用しはじめると、一昨年まで当たり前だった南総は「遠征」となってしまいそうだ…。

船着き場(小名木川)から知人の家が幾つも見える。
「おーい○○」と呼び掛けている私の阿呆さにも笑えてくる始末。
まーそんなご近所からの初釣り(出船)である。



冒頭、スピニングアオリはひとつテンヤのアオリイカ(エギング)版と評したが、ひとつテンヤは通常パラシュートアンカーで船を潮に乗せる。
ご本家のティップランやスパイラルは潮任せ風任せの所謂「どてら流し」が基本である。

ところが、今回のフィールドは東京湾。
多くの遊漁船、職漁船、商業船、プレジャーボートがひしめく東京湾で大型船がどてら流しをする訳にはいかない。
そこで船長さん、スパンカを張りエンジンで潮に対し船が斜めになるように調整しながら片舷のみで流すことにトライしてくれた。

本家の釣り方と今回の釣り方の違いは、この釣りのメソッドにも依るところが多分にあるので、後日、図示したものをUPできたらと思う(言葉の説明では理解しきれないと思うので…)。
ちょうど中錘を付けた従来のアオリと本家との中間的な流し方だ。

船長さんも工夫し、他のお客さんも工夫されていたし、私も糸が立ち気味になるのを出来るだけ竿で引くことで修正しながら、初釣りにして初トライとなったスピニングアオリは1杯の釣果だった。
凸を引かずホットしたのが本音である。



唯一「HIT(乗った)」エギ。
アゴリグでWeight調整。
底ダチが取れず、アゴリグは18gまで重たくした…。
後半、潮が澄んでいたので、地味な色(ブラウン系)にチェンジした直後のHITだった。


小女将曰く「東京湾のスピニングアオリは黎明期。こういう時期が面白い。」とのことなので、今後に期待だ。
斯く言う我々(釣り人側)も仕掛けを工夫したり、タックルを工夫したり、シャクリ方を工夫することで、新しい釣りは確立(創造)されていくのではないだろうか。

2010竿納め

年の瀬の忙しいく、慌ただしいなか、釣り雑誌に載っていたシロギスの干物が無性に喰いたくなった。

上品で甘味のある白身に塩した干物…。
考えただけで唾が口のなかを満たします。
食指によって釣物が決まるスタイルは竿納めであっても不変なようだ…。

12月23日(祝)吉野屋(浦安)からの出船。
何時ものように定刻に宿に着くと(当日は少し前に着いたけど)、右舷はほどほどに埋まっており、当然4隅は無く、おしゃべりで有名な高田船長が竿を出せばお隣りとなってしまう左舷胴間の札を取る。
噂が本当なら、賑やかな竿納めとなるだろう。

そう言えば、キス釣りは何年振りになるのだろう?
小学生だったときに陸っぱりで父親に連れていってもらった以来じゃないだろうか…。

当然、船で狙うのは初めてだ。
はてさて、道具も適当に準備してきたが、どうやって釣るんだったっけ?
な~んて船室で考えていると、木更津沖に到着である。



スタート直後、船縁にポッチャ~ンと仕掛けを下すが、右舷は潮周りが悪く、すぐに船下にラインが入り込む。
そこで、ベイトリールではあったがキャストして引いてくると、プルルッルッルとシロギスのシグナル。
一瞬待ってから聞き上げるとフッキングしてシロギスGET。

上がってきたシロギスは小っさ!
12cm程度か。
これでは包丁下手の私が捌いたら煮干程度のサイズになってしまう…。

よくよく考えれば、船長の水深アナウンスも7mとか8mと浅いのだ。
落ギスを狙うものだとばっかり思っていた私。
水温がまだ温かいのだろう、浅場で活性が高いのだ。

そこでエサ(ジャリメ)を房掛けにしてみたりしていると「凄いよ12月の反応とは思えないよ、こんなに居るんだからキスが大好きな家の猫のエサを釣らなきゃ!」と高田船長の登場だ。

噂に違わぬおじゃべりなこの船長「あっバレタ。これで4連続バラシだ!」とか、デカいのを釣れば「○○さん、どうだよこのサイズ」と見せびらかしに行く。

私の横の方がこんな調子だから、私の煩悩(干物)も否応もなしに隅に追いやられ、普通~に釣りすることになる。
それでも小物の数釣りが好きな私の性分にキスは合っており、気さくで陽気な高田船長とおしゃべりをしながらの釣は和やかで楽しいものだった。

釣果は大小デコボコだが、55尾とまずまずの竿納めでした。


キス釣りは簡単なだけに奥が深く、私なりに釣った方かなと思えば、左舷舳に座った竿頭は131尾だそうだ…。
そこで、これからシロギス釣りを始める方や次回の釣行に備え、備忘録を残します。

まずはエサ。
濡れタオルの上に(適当な長さに切って)乗せること。
石粉(釣具屋で100円位で売っています)を振っておくと鉤に餌付けし易い。

次にPEライン。
キャスト釣りする場合、どうしても風や海水の抵抗を受けやすいので、極細ゲージが好ましい。
当日、私は1.0号を使用したが、感覚的には0.6号で良いと思う。

錘。
当日、15号でスタートしたが、底引きの感覚が悪かったので20号に切り替えた。
その日の状況、季節、ポイントにもよるが、特にゼロテンを多用される方は底立ちが明確な重さの方が釣り易い。
但し、ブルルッルッルッルを少しでも強く感じたいSな方は軽めで!

天秤。
半誘導、誘導とか、色々あるが、キャストしたときに絡みが少ないものの方が良いのでは?
その理由は、当日は普通の天秤を使ったのだが、即アワセでは掛りが悪かった…。
即ち感度はそれほど重要でないことになる。
落ちギスは「モゾッ」しかシグナルが無いと聞いたことはあるが、固定式天秤で感度的に問題ないと判断する。
常連さんが使われていたストレートタイプのものがトラブルレスで良さげだった。

誘い(天秤仕掛け)。
引いてくるときに、小突きにビタ止めを必ず入れる。

アタリ。
吹かしで喰わせて聞き上げるか、ゼロテンで当りを取ってからジワジワ聞き上げる、若しくは一瞬置いてから聞き上げる。

タックル。
胴付きよりはキャストがメインの釣りかな…。
そうなるとスピニングリールが向いている。
竿はアンダーで投げることを考慮すると、1.3~1.6mの7:3先調子ってとこか。


最後に、今年(2010)の大きな収穫は躰がラクな湾奥の船宿を大いに活用したことだ。
四季を感じながらのドライブと、日曜のNHKラジオ「日曜バラエティー」を聞けなくなることは非常に残念だが、湾奥の船宿は船釣りを更に身近なものにしてくれた。

2011-01-02

サバサバ大作戦②

今回のブログは昨年10月の「気になる船宿。」として話した "新傳丸さん"と、やはり昨年のブログ「酔っ払いの思考」で見事失敗した "サバサバ大作戦" のリベンジとの組み合わせです。

皆さんがよ~くご存じの "私の体たらく振り" は、期待した釣行や前以て準備した釣行に最大の効果を発揮します…。
果たして、今回はその体たらく振りを乗り越え、至高のターゲット(オニカサゴ)を手にすることが出来るのでしょうか?

何はさて置き、まずは新傳丸さんの話をしなければなりませんね…(詳しくはコチラをご覧ください)。
いやぁ~約30年振りの再訪となると予約の電話ですら緊張してしまいますね。
実際に電話しているときに脇に冷たいものを感じましたよ…。
まぁ、電話でどうこう説明してもしようがなかったので、サラッーと「明日、1名乗れますか?……お名前は?うめ○○です」っと流し、ふっ~と溜息を吐いている始末。

当日(11/3)は何とな~く遠回りというか、アクセルを踏みきれないというか、年甲斐もなく恥ずかしいのでしょう…、小湊に向かいます。
それでも、港に着いてしまえば、皺くちゃになっているけど見覚えのあるオカミさんの姿を発見し、近寄って「僕のこと覚えてる?」と訊いてみます。
すると、「ん~名前までは出てこないけど、何となく見覚えあるねぇ」とオカミさん。

竜宮会のうめ○○の息子ですと打ち明けると、「え~、うめ○○さん亡くなって暫らく経つけど、本当なの?ウチも今年お父さんが亡くなっちゃってねぇー、磯渡しはそれで止めちゃったんだよ…」と突然の質問にもかかわらず、点と点が繋がった様子。

どうやら大船長が亡くなるまで磯渡しには父を知っている方が通ってらしたようで、チラホラと父の情報が届いていたのだろう。
そして、久々の再会であっても、私の現着は定刻ギリギリ…。
話はその位に船に乗り込みます。

するとオカミさんから話を聞いた船長(息子船長)が支度をしている私に声を掛けてくれます。
「Nさん、Mさん、Fさん(父の釣仲間)は元気にしてるのか?」
「大船長は癌だった。お父さんは何だったの?」
「釣りなんかしたのか?」
「景気が悪いから、昔みたいに毎週来るお客さんが少ない…」etc

帰港する頃には船長もオカミさんも記憶が整理されてきたようで、私の名前や母の話、中学生になって自転車で小湊までツーリングしたことも思い出してくれ、私としても30年振りの超アンニュイMindを克服した再訪に「本当に良かった」と思えてきました。
今後は、毎週とはいかないまでも、新傳丸さんに通いますよ!
何しろ新傳丸さんは、春になればLTマルイカ(浮スッテでアカイカも可)を狙えます。
マルイカ、ヤリイカ、スルメ、イサキ、タイ、オニカサゴまで狙えて何が不足なのでしょう。
とにもかくにも再訪の甲斐がありました。

実は、船長の釣果ブログに私宛のメッセージが届いています。
興味のある方はご覧ください。
さて、30年振りの再訪の話はこれぐらいにして、実釣の話に移りましょう。
当日の釣目はフラッシャー五目とオニカサゴのリレーです。

房総ではフラッシャーとイカ(スルメ)のリレーが盛んですが、フラッシャーとオニカサゴをリレーしている船宿は3~4軒でしょう。
その上、新傳丸さんではフラッシャーでアジ・サバに加え「黒ムツ」も狙います。
美味しいリレーだと思いませんかぁ。

陽が高くなってしまうと効果が薄いフラッシャーは、まだ空が暗い中、集魚灯を照らしてのスタートです。
同時に私のサバサバ大作戦のリベンジの始まりです。

水深180mのアナウンスで第1投。
スルスルスルスルッルッルルル…ルッルッルッル。
30mも落ちないところでエサ(サバ)です。

過日の30分もサバが釣れない日とは打って変わり、30秒でサバGETです。
私はニンマリ(これでオニカサゴGET!っと)頬が緩みます。

2尾あればエサ(サバ)は充分。
これでサバに用はありませんが、腹からというより口の中からムクムクとヤバイものが湧き出てきます。
「黒ムツの煮付け」は超美味いんですよねぇ~!

そりゃあオニも良いけど、それはそれ!
船長も「底だよ底!上がってる人もいるよ!いい反応だよ!」とアナウンスするのですが、今度は仕掛けが落ちていかず苦痛です(怒)。

やっとのことで着底するとガクッガクッガクと竿が揺れます。
誘いを入れると、またガクッガクッガクと追い乗りを感じ、少し棚を上げて誘いを入れると更に重みが増し、黒ムツの5点掛けに成功!

頭の中からオニカサゴが消え、今度は煮付の前に刺身が食いたくなり、仕事時の3倍はあろうかと思えるほどの集中力でフラッシャーの絡みを解き、再投入します。

スルスルスルスルッルッルルル…ルッルッルッス。
また、サバ。
スルスルスルスルッルッルルル…ルッルッルッス。
またまた、サバで、結局、着底したのは1回ポッキリ…。
それでも5尾あればまずまずの釣果です。


エサは十二分に確保した。
まな板を手にサバサバ大作戦の第2ステージに移ろうとすると、ありゃぁぁ~周りでは皆さんナイフでサバの解体…。
道理で乗船時にエサが手渡されなかった筈だ。

私だけのアイディアだと思っていたサバサバ大作戦は、房総では ″常識″ だったのです(悲)。
(しかも私よりサバの捌き方が上手いし…)

それでもオニカサゴは釣りたい。
実際のところ、自分では既に釣る(釣れる)気になっている…。

そうこうしている間にオニカサゴのポイントに到着。
満を持して仕掛けを投入したはいいが、私に掛るのは、



こんなのとか、



こんなのとか、



こんなの…。
大艫では1kg位のが2本もあがっているのに、私にはプルッルッル、プルッルッル程度のアタリばかり。
後になって冷静に考えれば、当日は底ダチを気にし過ぎて、棚が幾分低かったのだろう。
1kgクラスは底から下針の位置が1m浮いていても良いくらいだが、低く過ぎたようだ。

そんな訳で夢にまでみたオニカサゴはGETできず、ミニカサゴ3尾(うち1尾は針を飲んでしまいリリース出来なかったので持ち帰り)、黒ムツ5本、外道のキントキ1尾、余ったエサ(サバ)多数という釣果だった…。

本当にこの「体たらく」いつまで続くのでしょう…。

ライトタックル(LT)のすゝめ②

12月はメモ程度のUPをしたのみで、年が明けてしまいました。
皆さん、新年おめでとうございます。
私は非常に短い冬季休暇なのですが、書き溜めた下書きの清書などしながら、初釣りにも出掛けられたら…などと考えております。

今年最初のUP(清書)は続編ものから…。

前回(ライトタックルのすゝめ①)では、LTの成立ち(PEライン)からベイトリールについて触れました。
今回はLTの効力やロッドについて触れていきたいと思います。

前回の繰り返しとなりますが、PEラインの品質向上によりゲージの極細化が進むと、魚種毎に確立されていた釣り方や概念(タックル)にイノベーションが起こります。
結果としてタックルは強度をそのままに、細い・小さい・軽い方向に進化しました。
詳しくは前回を参照してください。

そのような視点に立つと、手軽な釣りとして親しまれてきたターゲット(キス、カワハギといった)は以前から軽い錘(華奢なタックル)で釣られており、本当の意味でLTとは言えないのかもしれませんね…。

但し、カワハギやフグは「水中ホバリングが可能な種」であり、アタリが明確な魚(エサを咥えて走ったり反転する)と異なりエサを啄むことからアタリ(シグナル)は極僅かです。
その僅かなシグナルを捉えるのにLT化は好都合だったのです。
特にカワハギの近年のブームがLT化を促進させた一面も否めない(立役者)点です。
いずれにせよ「LTはテクニカル≒ゲーム性の高い」傾向に進化しているのです。

私がLTを推奨する理由のひとつが、釣りが上手くなること(テクニカル)です。
「LTをやったからって、上手くなるわけないだろ~!」と思われる方もいらっしゃると思います…。
そこで、私自身のことを例に大好きなイカ釣りについて少し触れてみたいと思います。

私は今まで夏はスルメ、冬はヤリイカといったローテーションで年中イカ釣りを楽しんできましたが、今年(去年)はスルメが不調だったこともあり、LTマルイカに入門しました。
初めて乗った乗合船ではシェイク(叩き)、ゼロテンション、弛ませ、聞き上げ、巻き落とし、アクションの後のピタ止め等、皆さん色々なテクニックでマルイカを攻略しており、正直、忙しないなぁ~と思いました。

ところが、いざ実釣してみるとLTマルイカは想像を超えて難しく(翻弄され)、穴に吸い込まれるが如くズッポリとマルイカ地獄に嵌っていきました…。

それまでのイカは(スルメより難しいヤリイカにしても)、着底して弛ませる、シャクってツノを躍らせる、タナを探る、巻き落とし程度の引き出しです。
ましては120号以上の錘を使用し、中型の電動リールを背負う通常タックルでの作業です。

どうしても素早い動作は不可能ですし、大雑把にもなります。
更に乗りが悪ければ、タックルが重いことも手伝って、動作も単調な繰り返しになるのと同時に、ひとつひとつの動作が持つ意味も忘れがちになります。

ところがLT(マルイカ)はどうでしょう?
着底して叩く・止める→乗らない。
聞き上げる→触りがない。
巻き落とし。
着底、弛ませ、聞き上げ→乗らない。
タナを上げて叩き・止める→乗らない。
仕掛け回収、ツノ交換…。

慌しくも、LTの方が展開・動作が速い、乗せるために何が必要なのか考える…。
必然、海の中のマルイカの行動を想像する、潮の流れ・風向きも考慮する。
乗りを捕えるために穂先への集中力も高まる。

要するに同種類の釣りであれば、手数が多い分、上達が早くなる訳なんです。
初めてヤリイカ釣りをした時、アタリが解らずにハチャメチャな釣りとなってしまったものですが、今、ヤリイカを釣りに行けば、恐ろしく冷静に物事が判断・対処できます。

どうでしょう、少しは納得のいく内容だったでしょうか…。
何れにせよLTが釣りを上手くすることは、小生にとって疑う余地がないのであります。
加えて、タックルの軽さは特筆に値します。
確かにレギュラータックルの竿、電動リールは重いのですが、何を於いても堪えるのが錘の重さです。
過日、南房の釣りで久々に150号の錘を背負ったところ、船を降りたら腰が痛くて、痛くて…。

そこで代表的なLTのターゲットで通常タックルと使用錘の比較をしてみましょう。

          (通常) (LT)
 コマセマダイ……… 80号→ 40号
 アジ…………………130号→ 60号(軽くて30号)
 タチウオ……………100号→ 50号(軽くて40号)
 マルイカ…………… 80号→ 40号(軽くて30号)

アジについては、ポイントによる条件が異なるので、一概には言えないものの、タイとタチウオは実際の数値です。
これらの流れはライン(PE)に続きロッドに表れます。

LTロッド(ゲームロッドとも言うか…)が各メーカーから次々と登場しています。
ではロッドの進化はどこに現われるのか?



軽さ(スリム化)は当然として、LTロッドは素材の良さが際立ちます。
特に穂先はそれまで最高峰とされてきたグラスソリッドを凌ぐメタルトップがダイワから販売され、ライバルメーカーもそれに追従して超敏感な穂先の開発競争となっています。

他の部位にしても、これまでレギュラータックルは30号負荷で7:3調子、○○○gといった選択が主でしたが、カワハギ竿を例にとれば、LTロッドはエサ釣りの竿であるのにも拘らず、①ティップ、②ベリー、③ブランクス(バット)、④グリップの硬さを数字表記するまでに至っています。

ダイワの極鋭カワハギ1455を例にすると、数字は5段階評価になっており、最も硬いのが「5」、最も軟らかいのが「1」です。
ティップが1となるので、最高に軟らかく、4のベリーは硬め、それぞれ5のブランクスとグリップはガチガチに硬いということになります。
調子で言うと9:1の極先調子ということですね…。

因みにこの竿はメタルトップ装着モデルなので、穂先とブランクスと素材が別物。
継ぎはリールシートの真上にありますので、竿は3つの部位で構成されています。
メタルトップはさて置き、ベリーからブランクスにかけては1本ものということになります。

ティップを除く部位の殆どは「カーボン」となる訳ですが、このカーボンの進化がまた凄い!
ナノテクの進歩はカーボンを分子レベルで構成できることから強度向上しています。
結果として軽量化(薄くすること)が可能となり、従来のチューブラ構造から極端な肉厚細身設計が可能となりましたし、軟らかい素材に強度のある薄い素材をオーバーラップするといった使われ方も頻繁です。

例えば、UDグラス(今までグラス繊維は竿に対して平行に使っていたが、垂直(筒状)に加工し、グラスの欠点である繊維のほつれを防ぎながら、特性≒粘りを活かす)にカーボンをコンポジットした素材も出回っており、憧れのチェルマーレもこの構造です。
シマノ「スパイラルX」も同じような構造ですね。
薄ーいカーボンテープを竿全体にクロスに巻き上げてネジレ≒強度UPしているのです。

またブラックカーボンの開発も進んでいるようで、ナノ技術と時を同じくして進歩してきたLTロッドのブランクスはこれらの技術の恩恵を享受しているのです。
まさに好きな調子(ベンディングカーブ)を追い求めることが可能です。

LTをまだ経験されていない諸兄におかれては、100gアンダーの高性能ロッドを手に是非、いちどLT船に乗船されては如何でしょうか。

因みに私の一番のお気に入りLTロッドは、アルファタックルAlbaTrossフラフラMLです。
ライトタックルにしては背負える錘の範囲が広く、LTアジ、LTタチウオ、キス他、何かと便利な1本です。