2013-12-31

お歳暮

今ひとつパッとしない釣果に終始した平成25年(2013)。
夏を過ぎたころから、釣行の殆んどがお付き合いだったことも、例年になかったことだったなぁ。

そしてプライベートも忙しなく、最大の難関だったのが土曜夜の食事(飲み)だ!
日曜釣行を基本とする私に、この仕打ち(土曜の夜に酒を飲ませる)をするということは、即ち、日曜は釣りに行くな!ということで、この Black Saturday が頻繁だったことも貧果の一端を担っていたのかもしれない…。

まあ来年は、お付き合い釣行や土曜のスケジュール管理をしっかりして、ニコニコ釣果を少しでも増やそうと思うのであります(来年の抱負)。

そんなこんなで、どうしても竿納めはプライベート釣行したかった私。
金・土・日・月と忘年会4連荘の中で無理クリ金曜日のお酒の量を控え、土曜(28日)釣行に挑んだのだ。
ターゲットはお歳暮リクエストが一番多かったイカだ。

「アオリ」という声も聞こえていたのだが、竿納めに「ボ」だけは喰らいたくない。
そこでチョイスしたのはヤリイカって訳。

欲張りな私は四隅に座ることができたら、ハモノも狙っちゃおーなんて魂胆だったのだが、このアホンダラが早起きできる訳なく、釣座は見事に胴間のど真ん中。
(当日、船中マダイが2枚ほど上がっていましたよ)


それでも最高5点掛けもあり、お歳暮をキープできました。
ヤリ26、スルメ10で、計36杯。

リレーのスルメは、当日がご覧の通り22Lクーラーだったので、ガツガツせずに少し控えたのですが、竿頭が42杯だったので、もう少し頑張っておけばよかったかな…。
それでもまずまずの釣果(お歳暮)に恵まれました。

今年もあと僅か。
こんなヘッポコブログに1年間お付き合いいただき、ありがとうございました。
皆さま、どうぞ良いお年をお迎えください。

2013-11-13

ヒラメの理(ことわり)閃き編

ここんとこ、たび重なるお付き合い釣行と、週末の天候不良により、ろくすっぽプライベートな釣行が叶わない…。
普段釣りをしない方も、ハイシーズンだからこそ「久々にどう?」となるので、やむを得ないことなのだが…。

そんなお付き合い釣行の中に、自身も久々となるヒラメ釣行があった。
原則、お付き合い釣行はブログネタにしないのだが、今回は新しい発見もあったので(暫らくブログUPも出来ていないこともあり)触れておこうと思う。
当日は1kg程の本命1枚(外道Bigカサゴ1尾を持ち帰り)
ヒラメ釣りの理として、“ヒラメ40” がある。
前アタリから本アタリまで40秒かかるという謂れだが、小物釣り(≒即アワセ)が好きな私にとっては拷問のような釣りである。

何しろヒラメ(泳がせ釣り)は、前アタリ以前に生餌(主にイワシ)の動きだけでも私は居ても立ってもいられない。
その上、ブルッブルルッと来てから40秒も生命反応を感じながら待てなんて、全く以って猫にマタタビ状況だ!
言わずもがな私はヒラメ釣りが下手である。

そんな下手の横好きとなるが、今回の釣行はノーマルタックルの他にLTタックルを持ち込んだ。
但し、錘(号数)統一の船宿だったので、正確には華奢なタックルでヒラメ釣りをしたということになるが、これがなかなかレスポンスが良かったのだ。

ノーマルタックルだと、前アタリの後は明確な本アタリがない限りモゾモゾとした感覚しか手元に伝わらないことが多いが、華奢タックルを使ってみたら前アタリ後に生餌を咥え直したと思しき感覚が伝わってくるではないか!

すかさず聞きアワセを入れると、根掛りかと思うような竿の乗り。
華奢なロットが海に突き刺さる。
ひっひっひっひっとリーリングし、15m程度上げたところで、フッとテンションが抜けた…。

ありゃぁ?やっちゃった?と仕掛けを回収すると、PEが切れている(ノットのスッポ抜けではない)。
当日のラインシステムはPE1.2号、フロロリーダー5号FGノットという構成だ。
PE破断強度は10kgある。

10kg超えのヒラメはそうそうに有り得ないことなので、PEの傷みによるバラシという推論となる。
本当に勿体ない(悲)。
当日はノーマルタックルも用意していたので、バラシの後、華奢タックルは使用していない。

そこで、この感触が華奢なLTタックルの恩恵か、確認のため再釣行をしてみようと思う。
本当に“咥え直しらしき感触”がLTタックルを使うことで掴めるのであれば、ヒラメ40という理も亡きものとなるが、如何に?
乞うご期待。

2013-10-06

脱落。外道ラッシュ

四国からの単身赴任で都内で暮らすこととなったグレ師Iさん。
東京に来てからというものコンクリートジャングルから一歩たりとも脱出できていない…。
そこで「カワハギ位なら付き合いますよ~」という私の一言に一発でバイトしてきた。

なぜか周りに居合わせた人達も付き合うことになったのだが、酔っ払っていたせいで、事の成り行きをさっぱり覚えていない…。

ところが、グレ師Iさんは釣行前々日になってスタッフに急に釣行日に休暇を取られ、シフトが組めず、糸を垂らす夢が延期となった…。

残された周りの人達の中に、最近タチウオ釣りに嵌っているSさんがいる。
グレ師Iさんの脱落を聞くと、すかさず釣物をタチウオに変更しようと言い出した。
しかも釣宿は富津で、私の自宅に送り迎えしてくれるという。

「そこまでしてくれるんだったらタチウオでいいよ!」と返事をするも、釣行前日になってSさんの近しい方に御不幸があり敢えなく脱落。

とまあ、1人ポツンと取り残された私…。

仕掛けもあれこれ作っていたのだが、単独なら敢えてカワハギもタチウオにも行きたくない。
はてさて、開幕直後の大原フグに行くか否かを考えた末、混み合うフグをパスして今季初となるアマダイ釣りに行くことにした。

アマダイは冬場に小湊によく足を運ぶが、10月は小湊どころか千葉中シーズンオフだ(ボート除く)。
かと言って人がやたら多い久比里にも行きたくない。
そこで、目立たない小網代の船宿に行くことにしたのだが、ここまで難癖がついた釣行なだけに、本命ボウズを喰らった上に、下船時にサンダルが滑って尻もちをつくなど、最後に私も脱落したのだった…。

但し、外道の数は半端なく、竿頭が外道も含めた総数なら、私のブッチギリTOPなのだが…。
半分以上、海にお帰りいただいてこの有り様(8目達成)
  • ホウボウ
  • アカボラ
  • トラギス
  • キダイ
  • オニカサゴ
  • エソ(カマボコの材料)
  • カナガシラ
  • ヒメコダイ

2013-10-01

御利益?

過日の釣果(持帰り)。

・金目鯛×4尾
・黒ムツ×2尾
・メダイ×1尾
・ゴマサバ×1尾

凄いじゃない!
金目鯛なんか漁師じゃなくても釣れるんだぁ!
それにしてもメダイって間抜けた顔してるねぇ~。

私はといえば、無言…。

だって本命不在のクーラー褒められたって嬉しくないもんっ。
このクーラーに鎮座ましますのは、アカムツ様の筈だったのだが…。

9月の連休を利用して遷宮をむかえる伊勢にお詣りし、大漁祈願・海上安全のお札を戴いてきた。
そのお札をバッカンに提げて初釣行。
御利益を期待したのだが、神様も出雲へ行く準備が忙しくて手が廻らなかったようだ。
少し見にくいが…
それこそ今日から神無月。
11月には神様も伊勢にお帰りになり、私の釣行を見守っていただけるであろう。
謙虚に気長に御利益は待つことにする。

まあ、釣宿HPに掲載された私の写真は、御利益云々言えた態ではないが…。

2013-09-07

オニカサゴの釣り方

Revenge‘13partⅠ(オニカサゴ編)にてチッこい鬼を釣るには釣ったが、如何せん納得いかない私…。
1kgアップ(夢の2kg)を目指し、再度リベンジの準備開始だ。
折しも多くの釣人がキハダ・カツオでフィーバーしており、船が空いていれば尚更ラッキーだ。
そ~んな都合いいことばかり考えていたのだが、振っと、この釣りについて今までブログで詳しく触れていなかったことに思い至り、自分の備忘録も兼ねて書き留めておくことにした。
諸兄の参考となれば幸いである。

【天秤仕掛け】
正式和名を「イズカサゴ」というが、巷で「オニカサゴ」といった方が通りがよいこの魚は、水深100~200mの中深場、根際や駆け上がり、駆け下がりに生息している。
故にベタ底を狙うことになるので、仕掛けは胴付でもよかろうと思われるが、天秤仕掛けが主流である。

これは胴付仕掛けで(底を切らない輩が意外にも多い)オマツリの多発防止と、頻繁な根掛りを未然回避しているのだろうなと勝手に推測している。
釣り雑誌によると、天秤仕掛けとすることで、枝スを出した吹き流しが可能となる。
所謂、ヨコ方向の釣り≒仕掛けを流せる範囲が広くなり、確立UP狙いなんだそうだ。

因みに私はチドリ天秤(アームが回転しないタイプ)を愛用している。
腕の長さはあまり気にすることもないが(短すぎると手前マツリするので、40cm程度か)、それよりも腕に張りのある伝達(アタリ)がよい材質を選んでください。
形状記憶合金のようなヘニャヘニャは不向きです。

【仕掛け全長】
仕掛けの全長は、地域(波の大小)や釣人のスタイルにもよるが、短いもので1.5m。
長い仕掛けでも2.5m。
あまり長過ぎると、棚ボケするので2.0mが主流かな。
敢えて言えば、早潮時には長めの仕掛けが有利。

【鈎】
エサ(鈎)を丸呑みする魚である。
その際、魚が違和感を感じれば吐き出すし、釣人がアタリを察知すればアワセを入れる。
となれば、必然的にネムリ(ムツ)鈎を使用することとなるが、鈎にヒネリが入っているとエサの回転で魚に違和感を与えるので、ヒネリが無いもの。

違和感という意味では、細い(軽い)鈎の方が潮馴染みが良いだろう。
また、小型のオニカサゴでも口は十二分に大きいので、サイズは大きいもの(ムツであれば18号とか)で構わないが、形状は(チモトから鈎先を結んだ角度が狭くなる)長軸を推奨する。
色については、特に拘る必要はないだろう。

人気魚のため、専用鈎も売られているが、私の考察では、長軸ムツ(細)ヒネリ無し18号が好ましいこととなる。
【幹ハリス・枝ハリス】
根魚に共通することだが、概ね彼等はハリスの太い細いにデリケートでない。
深場では食い物こそ少ないが、ストレスが少ない生活なのだろう。
最大でも2kgの魚だし、歯が鋭いわけでもなので、極端な話、ハリスは3号で十分なのだが、誘いを頻繁にかける攻めの釣人は、動きのよい細ハリス。

置き竿でも十分と考える静の釣人は、潮の抵抗を大きく受ける≒動きのナチュラルな太ハリスを選択してみては如何か。
定番は6号といったところ。
尚、後にも述べるが、枝ハリスは幹糸より2号位は細くすることを推奨する。

【タックル】
条件を絞り、手持ち誘い釣りのみとした場合、吹き流しの仕掛けからの魚信を拾うという意味で、感度の良い先調子の竿を使うこととなる。
中深場の場合、どんな竿を使っても、着底→底を切るときに糸吹けの影響もあり、スピーキーな動きが取れないものだが、7:3調子だと更に1~2テンポ遅れが生じる。

クッション性を犠牲にしてでもヤリイカ竿など、先調子のものがお薦めだ。
錘負荷表示は、地域(潮の速さ、水深)によっても異なるのだが、関東では150号を使用する船が多い。
誘い幅は1mあれば十分だが、ウネリが大きい日や潮の速い日に、棚をキープする為には短くても1.8m、2.0m前後が適当だろう。

電動リールにはPE4号を400m巻いておこう。
底立ちを取ることから水切れがよい細糸が有利なのだが、以前、イカ釣りで3号を巻いていて太いPEとオマツリして一発で高切れした経験から、中深場では4号以上と決めている。
棚は凡そ200mなので、1回高切れしても釣りが続けられるように400mだ。

基本的には手持ちの釣りなので、竿、リール共に軽いタックルであることに越したことはない。

【集魚グッズ】
今までにも述べてきたが、私は集魚グッズについては否定的な人間なので、コメントは控える。
仕掛けはシンプル is best が私の信条。
念の為、タコベイト位は鞄に忍ばせておいてもよいが、サバの猛攻がある時はすぐに外そう。

【エサ】
関東圏ではサバに限らず、銀か白の皮付きの身エサを、薄く2cm幅で10cm以上の長さに切ったものが推奨される。
俗に鬼は「ヒラヒラ」が好きというのは、実釣から本当のことだ。
当然、冷凍ものより新鮮(釣りたて)なものが良い。
御前崎に行ったときには、ブリのハラモが配られたこともある。

【釣り方】
海の中はどうなっているか覗くことが出来ない。
故に、我々はイメージで釣りをするしかないのだが、どうしても情報誌に掲載されるイラストが頭の中を占めてしまうようだ。
上図は、一般的な2m仕掛けで底を切ったイメージ図なのだが、大方の方は左図ようなイメージをお持ちではないだろうか?
左図の場合、底を1.5m切らなければ、先鈎は底スレスレとならない。

よく「底を1m切ったところでアタリを待つ」と言われるが、実際に底を1m切ったときに先鈎が底スレスレとなるには、60°(30°)仕掛けが吹かされていなければ成立しない(右図)。
海面の潮では参考にはならないかもしれないが、イメージ作りのために仕掛け投入時に直ぐに落とさず、海面で仕掛けの吹け方を確認してから仕掛けを落とすように心掛けてもらいたい。

次に問題としたいのが枝スのバランスだ。
前述しているが、枝スとハリスを同じ太さとしてしまった場合、潮の吹け方も同調してしまう。
違う動きを演出することと併せ、広く誘う≒違う場所に鈎を置いておくためにも、枝ハリスは幹ハリスよりも潮切れのよい細いサイズのものを使いたい。
そうすることで枝鈎が魚の上をスルーしてしまっても、もう一度先鈎で捕ることが可能となる。
右図では底を1m切り、仕掛全長の半分の位置から、それぞれ30cm~60cmまでの枝スを出したイメージなので参考まで・・・。

カサゴ類の本アタリは2通りある。
まず、浮いているエサを喰い上げた場合、根に戻ろうと反転するので、前アタリなく本アタリが大きく竿先に表れる。
このアタリが出れば、初心者でも鬼GETも安易だが、こんなアタリが現れるのは稀で、有っても(十中八九)外道のアタリだ!

通常は、居食いのようなアタリである。
エサ(鈎)の端を咥えた時、前アタリ。
エサ(鈎)を丸呑みしたときの本アタリとなるのだが、何れも魚は反転しないので、アタリはピクッピクッとしか竿先に表れない。
初心者でもない限り、見間違うような微妙なアタリではないものの、この前アタリを見逃してしまうと、折角のチャンスが半減してしまうので、要注意だ。

また、オニカサゴはエサを追うことは無いと言われており(目の前を通過してしまったエサは追わない)、前アタリがあった時も船(仕掛け)は風や潮、動力で流されているので、出来るだけそのポイントに仕掛けをステイしておくために、私はクラッチを切り、必要に応じて糸を少~しづつ送りながら、竿を送って丸呑みするシグナルを待つようにしている。

よく本アタリは「引き込むようなアタリ」というが、これも眉唾ものだ。
そんな明確なアタリがあれば苦労しない。
私の場合、前アタリから2回目(都合3回目)のピクッピクッでアワセを入れている。
とにかく、即アワセでは鈎掛りしないこをを念頭において置いてほしい。

また、アワセるときに注意しなければいけないのがPEの糸吹けだ。
何の気も遣わず、糸が吹けるままに着底し、そのまま誘っていたのでは、糸が吹けている分、肝心なアワセが効かない。
着底前に糸が立つようにサミング調整し、根歩きするときも糸を立てるよう常に心掛けが必要だ。
口が硬い魚でもあるので、向こうアワセで釣れるには釣れる魚だけど、鈎が口に引っ掛かっているだけという場合もある。
海面でポチャッてことになりたくなければ、必ずアワセは入れよう。

ここまで説明すればお解りのことと思うが、オニカサゴ釣りで大きく竿をシャクッている方をよく見かけるが、この動作は合理的でない。
この釣り方は、オニじゃなく普通のカサゴの釣り方で、底を引き攣っている鈎がシャクリによって底から浮き、適正なポジションとなったときのアタリで、こんなへっぽこブログを読んでいらっしゃる方は、そんな釣り方が本意ではない筈だ。

落ちてくるエサ(誘い)には反応するのだろうが、テンションが抜けた仕掛けからは明確なアタリが出ない。
故に「聞き」が必要となるので、常に聞き続ける訳だ。
竿先を上下して仕掛けを躍らせる誘いは有効と考えている。

棚を探るというという言葉も不適切だ。
オニカサゴは必ずベタ底にいるのだから、その日の仕掛けの吹け具合(底を何メートル切ったらエサが底スレスレを漂うか)をイメージしながら「アタリ」を探るのだ。
また、起伏の激しい場所を攻めることも多いので、忙しない程に底立ちを繰り返すことが重要だ。

但し、この底切りの調整はリールでなく竿で操作すること。
着底→底立ちをとり、糸を立てる→リールで底を切る(竿先を海面にアジャスト)→ゆ~くりと竿で目の高さまで聞いていく。
眼の高さまで聞けば1m誘うことになる。
アワセ又は竿を送るのにも適したポジションなのでこの位置を基本とする。
全長2mの仕掛けならば、底を50cm切るか、1m切るかの2通りでアタリ棚を探ることになる。

そうは言っても、海の状況は毎回異なる。
波の大きい日もあれば、潮の速い日もあるし、船頭の操船にも癖がある。
実釣はイメージ通り物事は進まず、アタフタと状況に対応することになる。

そんな日(海が悪く翻弄されるような状況)には、とにかくマメな底立ちを心掛けると共に、ロング仕掛けにチェンジして、竿は煽らずに船の上下で誘いをかける釣りに切り替えよう。
このとき注意しなければいけないのが、竿の弾力だ。

竿を水平にしてアタリを待つと、どうしても竿の弾力で仕掛が安定しない(穂先が暴れる)ので、竿先は海面向きに下げる(竿の弾力を殺し、しならせない)こと。
船が波の底にきたとき錘がコツッン~する位に調整し、こんどは2m波で浮き上がるなら、理論上、適度な誘いを入れていることになる。
ウネリが大きく、船が3mも浮き上がるような感じがすれば、更にロング仕掛けに切り替える。

私の一連のオニカサゴ動作イメージとしては…
①着底(糸吹けが出ないようサミングしながら)
②糸吹けを取り、出来る範囲で糸(PE)を立てる
③底を切り、ゆ~くりと1mほど聞き、魚信が底何mで出るか探る
④その日の棚に目星がつけばその棚で10秒ステイ。竿を上下して誘う
⑤アタリが無い→①に戻る。前アタリがあれば竿を送る(クラッチ切り、糸送る)
⑦本アタリ→アワセ(本アタリにならなくても枝鈎の次に先鈎に喰うのを想定し、ステイ)

【チャンス・時合】
オニカサゴが好む根に魚が集まってきているのか、群れで生息しているのか定かではないが、釣れるポイントに入ると船中同時ヒットということも頻繁にある。
誰かが釣れたらチャンスなことは間違いない。
そういう意味で、釣座は潮先有利になるので、船長の船の操りが解るようであれば、潮先に釣座は確保したい。
誰かが根掛りしたというのも一つの信号だ。

【旬・料理】
一年中釣ることが可能だが、食って美味いのは何と言っても冬!
このコメントについては、実釣記にでも触れることとする。

2013-09-01

フグの遊動仕掛け

美味しいフグを食いたくて…、そんな建前とは別に、外房~常磐のフグ釣りは熱くなる。

東京湾のフグ釣り(湾フグ)は、静かな海で微かな穂先の変化を見逃がすまいと、修行僧のような釣りとなるが、外房~常磐は外洋に面している分、波・ウネリが大きくアタリの見極めが難しい。

但し、フグの個体数は東京湾とは桁違いに多いため、船の上下動で勝手に「聞きアワセ」が入り、ブルッブッルルと「逃アタリ」が出る。
慌ててアワセを入れても豊富な群のおかげで釣りが成立してしまう。
故に、アタリを取るよりも空アワセが有効な訳だ。

この「逃アタリ」が曲者で、アワセて掛らなければ熱くなる!
外房~常磐のフグ師は、これがフグの本アタリと履き違えている方が多いが、実のところ本アタリは、このブルッブッルルの前にあるのだ。

「湾フグは難しい」とよく耳にするが、ことアタリの見極めだけでいえば、外房~常磐のショウサイフグの方が一段難しいのではないだろうか。

そんな本アタリを取りたくてフグ師の皆さんは、少しでも仕掛けの感度向上を目指し、工夫をする。(仕掛けは構造がすっごく単純ということもあるんだけど)

斯くいう私も“あれやこれや”してきた訳だが、いつまで経っても結論が見えない且つ、究極の課題が「遊動仕掛けはアタリが大きく出るの?」という点。

端的に言えば「エサ鈎と道糸がダイレクトの方がアタリが大きい筈?」。
ほとんど悩みと言っても過言ではないこの課題にひさびさに取り組んでみることにした。
ご覧のとおり、今回用意したのは「遊動式の鯛ラバ」。
90g(3.75g=1匁(号)として24号に相当)。
フック(エサ鈎)は遊びを少なくするためにダルマスリーブで接続した。

そして実釣(テスト)は、釣果情報で最も数が安定していた飯岡の幸丸まで足を延ばした。
心の中では爆釣&竿頭上等!
得てしてこういう場合には、必ずと言っていいほど落とし穴が待っているものだ…。

投資総額約1500円のこの仕掛け、投入開始から約3投でPEラインブレイクで海に奉納することになったのだ。
あ~神様、あなたはこの課題から私を解放してくれないのですね…。アーメン

そんな訳で、写真の仕掛けはちっこいフグ2匹しか掛けることができず、敢え無くテスト終了となったのだが、そこは好調な飯岡。
通常のカットウでも難無く45匹は拾うことができた。
また気が向いたときにこの課題には取り組むこととする。

P.S.
房総・常磐のショウサイフグに良さそうな竿を発見した。
Aブリッツカレイ82」だ。

過日、キス釣りで友人の竿を借りたのだが、非常に感度がよかった。
このキス竿がリーディングキスMHで、メガトップというカーボンソリッドの穂先(ティップ)を採用している。
フグ竿も「この穂先がついたモデルがあればいいのに」と思い、メーカーのHPを眺めていたら、あるじゃないの!メガトップ。

しかも竿の長さも165と一番欲しかった長さ。
更に、お高いダイワの竿なのだけれど、実勢価格も2万円を切っている(価格comでパッと見ただけだが)。

フグ釣りにカレイ竿?と怪訝な顔をされている方もあるかもしれないが、そこは私の経験とキャリアを信じてもらうほかないが、とにかく、これから外房・常磐のショウサイフグ竿の購入をお考えの方にお薦めの1本だ。

2013-08-16

キハダマグロ

釣友が8月14日に剣崎から出港して見事、キハダをGETしました。
おめでとう!
因みに、リール(FM9000)、PE等、この1回の釣行で10万円以上の投資をしたようです(クーラーまで新調したかは定かではありませんが…)。
また、同じような投資をして「ボ」だった方も…。
何とも羨ま悩ましい1尾です。

2013-08-13

猛暑でフラフラ(アルバトロス)

なんってったって暑い!
体温よりも外気の方が温度が高い上に、無風ってどういうことよっ!
そりゃ~エアコン入れた部屋に居れば快適なんだけど、屋内で釣りしたって何も釣れない。
釣れたとしても女、子供くらいだ…。

暑くたって少し風があれば海上は過ごし易くもあるし…、な~んて甘っちょろい考えで8月11日の釣行を決意したわけなのだが、いざ海に出てみれば、

無風だった…。
周辺の船も全てスパンカは畳んだまま…。
更に付け加えるなら、盆休みが始まったばかりなので、混雑を予想して家を4:30に出たのだが、玄関を開けたとたん、どゥォ~わっと暑い外気が体に纏わりつく…。
陽が昇ってないのにこの暑さ、超熱帯夜というのも頷ける。
異常だわ!

そんな“茹だり必須”も顧みず、狙ったターゲットは「タチウオ」だ。

得てして私のターゲットは食欲の赴くままに決まっていくのだが、今回は少し勝手が違い、「久しぶりに吉久の弁当が食いたいなぁ~」と思い、HPにアクセスしたところ、手頃なターゲットとして目に映ったのがタチウオだっただけなのだ。
大好物の吉久弁当@400-
大事にクーラーに仕舞っておいて昼に食べた。
シンプルだけど、うんまい!
岸払いして船が走っている間は心做しか心地よい。
さあ、久々のタチウオである。
震災後にはやっていないので、約3年振りになるのかな…。
ちゃ~んと釣り方は覚えているかな?

ポイントの観音沖での反応は60~80mといったところ。
この深さが電動にするか手巻きにするかを悩む中途半端な水深なんだよねぇ~。

100m超えなら電動にするし、それより浅くても電動が楽なのは言うに及ばないが、タチウオの電動デメリットは、リーリング(フィーリング・レスポンス)の悪さと重さだ。

例えば今回お邪魔した吉久さんの錘指示は、PE2号以下60号だ。
常にシャクリを続けるタチウオで、錘負荷60号はLTロット対応可能なだけに、ベイトリールであれば竿+リールで約350gだが、小型であっても電動を使えば約600gと倍近くなる。
電源コードも煩わしい。

加えてリーリングだ。
これは私見なので無視してもらっても構わないが、電動はそもそも電動巻き上げを前提に作ってあるものだから、タチウオのようにハンドルを廻す時間が長い釣りには使い辛いのも当然だ。

そんな逡巡はあったが、結果として私の小型電動にPE3号が巻いてあったので、巻き直すのも面倒くさっ!と、あっさりベイト釣行と決まりました。

閑話休題、当日のエサへの活性は悪くなかったですね。
但し、浅場でのバリ食いと比べれば、ポツポツといった感じ。

スタートから暫らくは、あれこれシャクリパターンを試したが、どうやら早い動きには付いてこないようだ…。
案の定、舳のジギング勢も苦戦している。

かと言ってスローリトリーブで喰ってくることもない…。
また、アタリが出てから動き(仕掛け)を停めると食い気が失せてしまうようで、喰い込まない。
そぉ~と聞いても結果は同じ。

そこで、様子見以降は比較的に喰い付きがよかった遅いハーフジャークで、リアクションバイトを意識した。
タームとしては、唱歌「ふるさと」くらいのペース。

兎追い~し(竿をシャクリ上げ)、かの山(竿を下げながらリール半回転。以下同様)。小鮒釣~りし(“ぷるっるっ”ときても無視して誘う)、かの川。夢~は今もめぐぅ~り~てぇ~「どっん!」ってな感じ。
3本指10本、リボン6本、4本指4本
アタリが遠のく時間帯もあったが、ポツポツ釣れ、釣果は20本。
次頭で終了でした。

誘いの話からは逸れるが、今回私が使用した竿、アルバトロスフラフラ(180ML)は相変わらずこの釣りにはもってこいだわな!

シャクったときのブランクの撓り具合、フッキングしたとき手元(継ぎ目から下のバッド)だけ残してリフティングするパワー。
マジ、べた惚れです!

重さはD社やS社のLTロットとは比較にならないが、コスパは最高だし、以前は酷かったメッキ処理も改善されているし、言うこと無しですがな!

もしこの竿が気になっている諸兄がいれば、断然お薦めですよぉ~。

2013-08-09

タコ野郎

タコを締めようとアイスピックを刺したはいいが
どうやら急所を外してしまったようで、絡まれた
6~7月はショウサイフグに美味しい白子が入る時期。
胃袋の都合で釣りをする私。フグが釣りたくて居ても立ってもいられなかったのだが、時化も含め、どうにもこうにも2ヵ月も都合がつかず、やっと8月に入っての釣行が叶った。

ところが肝心のフグさんは砂にもぐったのか、ノーバイト。
船中、彼岸フグが2匹、ショウサイ0匹と最悪…。

私は外道に1.5kgのタコ1杯と、カワハギ3匹。
しかも、タコを締めようとして、腕がご覧のとおりのあり様…。
こんな結果じゃぁ~釣行記にもならず、ラベルは時事ということで…。

2013-07-26

Revenge '13 partⅡ(エビスズキ編)

先週は、京都出張の新幹線の中でどうにも体調が悪くなり、名古屋で途中下車、アポをドタキャン(休憩)して東京に舞い戻ってくるという、なんとも情けない週だった。
京都出張の楽しみのひとつ、京旭屋の鯖寿司も食いそびれてしまったぁ~。

そんな駄目ダメな週の終わりに挑んだのは2年前に完全無敵のフル坊主を食らったエビスズキだ!
果たして、駄目オヤジのリベンジはなるか?


船宿は前回同様「仁春丸」。
ポイントも前回同様、八景沖から猿島周辺…。
ところが、一昨年と違ったのは潮流れと、私の右隣りに座られた常連さんだ。
中潮から大潮に変わった初日。
曇ってくれたおかげで暑さはそれほどでもなく。
週3日は船に乗るというこの常連さん=大先輩は、夏場はエビスズキしかやらないというこの釣りのエキスパート。
手とり足とり、色々とご教示いただいた。

ルアーでのシーバス=スズキは、ミノー、バイブレーション系の横アクションだけでなく、縦のジギングでもルアーを追うのは周知のことだ。
然るにエビスズキ未経験者は、当然、反転系(リアクション系)の魚と思うのだろうが、さに非ず、実は非常に臆病な魚なのだそうだ。

その臆病具合は、ひとつのポイントでバラシが発生すると、そのポイントでは暫くエサに見向きもしなくなるほどだという。

そんな臆病な魚だから、活性が悪いときはエサを咥えて“ジッーと”していることも多いそうで、大先輩曰く「そこでさっ、咥えてるだけの時、サイマキがピックピックって動いてくれたら喰い込むのよぉ~。だからエサの活きと、エサを弱らせない鈎付けでこの釣りの8割が決まちゃうの」と要点をまとめてくださる。

そんな経緯もあり、最初の何度かのエサ付けは大先輩に「お願いしま~す!」と、素直に甘えさせていただいた(笑)。

エサ付けのポイントとしては、エビの口から刺した鈎をツノの根本に合わせる(甲羅を透かして鈎先は見えるので)。
そのあと親指をエビの甲羅の上に置き、軽く押してやる。
親指にチクッと鈎先が触る感じに1mm鈎先が甲羅から出て、なお且つエビが反ってピョンピョン跳ねるくらいがベストとのこと。

エサ付けのレクチャーも冷めやらぬ2投目、早くも大先輩は当たりを察知。
「ほらっ当たってるでしょ、竿を送り込んでぇ~、喰い込んだら聞き合わせでいいからね。喰い込まないときは、ゆ~くり30~40cm聞いてみて。エサが生きてれば降ろしてもまだチャンスあるから」っとその解説のままに見事に船中ファーストキャッチ。

ふむふむ、マゴチやヒラメ、はたまたタチウオと同じ感覚でいいわけだなどとイメージして釣ること暫く、モゾッモゾッ…ピック、ピックと当りが私にも訪れた。
ひとつテンヤ用の竿を持ち込んだ。
大先輩も「その竿はこの釣りにいいねぇ~」と太鼓判
大先輩からのレクチャーのとおり、竿を送り込んで待つ。
キュッと喰い込んだところで、よ~いっしょと聞くと、ドラグが滑りながら竿が弧を描く。
ドラグの締め具合が(初めてなので)緩過ぎたようで、少し遊ばしてもらってタモ入れして貰った。

大先輩曰く「取り込みは釣り座に上っちゃった方がよいよ。ハリスがまあまあ長いから(仁春丸は3.0m指示)」とのこと。
サイズはフッコ(42cm)だったけど、人生初のエビスズキをGET。
成程、これがスズキ(60cmオーバー)であれば、やりとりはそこそこ面白そうだ。

早々にボウズを脱した私が余裕で船中を見廻すと、相変らず私の釣友共は指示棚▲1mでマダイを狙っている様子。
すると大先輩、「朝の時合はこんなもんだろうなぁ。次は22mのポイントかな?」なんて呟いていたら、本当に船は移動を開始して、「はいどうぞぉ、22m!」とアナウンス。
週3回も乗ってれば当然といえば当然だが、敵うわけがない。

時合も一段落して(潮止まり)、大先輩も含めて船中は静か。
私もウトウトしていたのだが、その静寂を破る当たりが何と私の竿を襲ったのだ(何時もは違う人の役割なのだが…)。

反転型の一発喰い込み。
大先輩が「マダイかっ?いやいや段引きしないからスズキだな…。デカいぞぉ~」とタモを構えること4~5分、私の左上腕二頭筋がぷるっぷるっしながら顔を見たのは、1.5mはあるシャークだった。

これを契機に上げ潮が効きはじめると、釣友共も狙い通りのマダイを交えて、ポツポツと型をみて、船中ボウズなし。
フッコをもう1匹追加して終了
私はといえば、サイマキさんが食い千切られて上がってきたことが1回あったのだが、全くアタリに気付かなかった。
これは大先輩に「置き竿なんかにしてるからぁ。その食い千切り方だったらマダイだし、アタリは絶対にあったのにぃ。勿体ない」とお叱りをいただいた。
でもマダイだったら当りに気付いても結果は同じだったような…。

まあ、そんな感じで大先輩とお話をしながら楽しく1日を過ごさせていただいた訳ですが、最後に大先輩のアドバイスをひとつ。

大先輩:うめちゃんは普段は何の釣りが多いの?
→フグが好きなんです。

大先輩:私も夏が過ぎれば湾フグもやるし、鹿島にも行くよ。何しろ昔はフグの肝まで食ってたくらい。
→原則として美味しいのを追い掛けるんですが、フグが1番かな…。アカムツも好きですね。

大先輩:私もフグの味は好きだけど、ここのスズキも本当に美味いよ。何しろオニカサゴより美味かったって言ってた奴もいたくらい。湾奥でもスズキは釣れるけど、あれは臭くて食べられない。とにかくアクアラインより下、千葉であれば富津近辺、神奈川だったらここら辺(八景)まで来ればスズキの味が激変するんだよ。脂が乗ってるけど上品な白身だよ。騙されたと思って食べてみて。フグの次ぐらいになるかもね。
そんな訳で食べてみました。
感想はといえば(私見ではありますが)、美味しいけど、ビックリするほどでもないかな…。
以前、食べてびっくりした「イラ」の方が上だなぁ~。
大先輩、悪しからずお許しを。

2013-07-07

魚包丁について

私は釣ったお魚を美味しくいただく派です。
そのために欠かすことができないのが「包丁」です。

美味しくいただくという視点に立つと、包丁には釣具以上に拘ってもいいのではないかとも思います。
これから釣りを始めようと考えている方、魚を釣って帰ったが、捌くのに苦労した経験(包丁を買わなければ…と思っている)のある方へのアドバイスを含め、私の包丁事情にも少し触れておきます。

【なぜ出刃包丁が必要か】
まず、家で魚を捌く場合、必携となるのが出刃(デバ)包丁です。
一昔前までは、一家(流し)に1本は出刃包丁が置いてあったものですが、魚はスーパーでトレイに乗った切身を買ってくる時代となり、まず釣りをする家庭にしか出刃包丁の需要はなくなってしまいました。

確かに、家庭で使う包丁の代名詞「三徳包丁」は使い勝手もよいものですが、こと魚を捌くのには適していません。
但し、柵(魚の切身)をお刺身に引いたり、魚の皮を引くには三徳包丁でも見た目を気にしなければ使えます。(柳刃包丁の話はまた別の機会に)

しかし、釣り人は概ね頭も尻尾もついた魚を家に持ち帰るものだから、まずは魚の頭を落とさなければならないし、骨をはずさなければ(三枚か五枚おろし)なりません。
この場合、三徳包丁の課題となるのが薄い両刃の包丁であることです。

硬い魚の頭(骨)を断つ場合に求められるのは、包丁の厚み(重さ)です。
薄い包丁では謂れの如く「刃がたたない」のです。
まあ1匹くらいであれば、何とかなっても、アジのように何匹も釣れる魚は危なっかしいし、刃もこぼれてしまうでしょう。

一方、出刃は厚く重い包丁です。
頭を落とすときは、骨と骨の隙間に刃を当てて左手で押せば(大型は左手で叩く)、包丁の重みも手伝ってすんなりと頭を落とせます。
出刃包丁の厚み
次に、大方の料理では身から骨をはずすことになると思います。
所謂、三枚おろしです。
ここで問題となるのが、包丁の刃のつけ方です。

前述のとおり、三徳包丁は両刃の包丁で、出刃は片刃です。
もう少し詳しく言えば、出刃の刃のついていない面は真っ平ではなく、ごく僅かに窪んでいるんです。
ですので、身離れがいいんですね。

また、三枚におろす際は、包丁の切っ先を骨に当てて(目安にして)いますので、頭をおとすのと同じで、重さと厚みのある包丁が求められます。
三徳包丁では量(匹数)を捌くうちに切っ先がボロボロに欠けてしまいますし、薄く軽いが故に切り口も(反ってしまい)安定しません。
小型の魚を捌くのに便利な小さい出刃包丁
通称「アジ切り」。ステンレス鋼の包丁で、海に携
行するものだから、錆びを取るためにキズが多い
【包丁選び方について】
釣り人というのは厄介なもんで、流しで使う包丁を釣り場(海)にも持っていきたいなんて用件(条件)が発生するものだからややこしい。

そんな輩から包丁について質問されたりしますが、そんな時、私はズバリ「GLOBAL(グローバル)」をお薦めしています。

釣り人の用件(海に包丁を持参する)と日頃のメンテナンスを出来るだけ軽くするには、錆び≒包丁の素材に留意しなければなりません。
和食の職人さんの包丁は須らく鋼製で、魚を捌く音も響きよく、最強の包丁(値段も)なのですが、はっきり言って(家だけで使っていても)錆びます。

まめなお手入れが必要な鋼製包丁を釣りに持参し、潮風にでも晒せば、あっという間に錆びが広がってしまいます。
故に釣り人の包丁素材はステンレスに限定されるのです。
ステンレスであれば、釣行後・調理後の手入れだけでOKです。

因みにセラミックという選択はあるのかもしれませんが、素材特性上、ペティや三徳包丁に加工はできても、出刃の重みはセラミックでは出すことができません。

そんな訳でステンレス包丁を見渡すと、量産物ではGLOBALとなる訳ですが、それはGLOBALは純粋なステンレスではなく、ステンレス鋼の包丁だからです。
恐らく、素材に有名なYSS(ヤスキハガネ)を使用しているのではなかろうかと推測しています。

職人さんが使う鋼製の包丁より切れ味が劣りますが、錆びにも強くご家庭で使われるのには充分満足いただけると思います。


【安い包丁では駄目なの?】
弘法筆を選ばずで、河岸で魚を扱う方や料理人は三徳包丁でも鮮やかに魚を捌きます。
これは魚のどこに刃を当てれば、力を入れずに魚を切れるか体得しているからです。
しかし我々は、その域にはなかなか到達できないものです。

「関孫六(貝印)」などに代表される量産の出刃包丁がホームセンターで3000円位で売ってはいますが、買った直後は問題なくとも、何年かする間に切れ味や錆び、欠け(メンテナンス)の問題が生じ、買い替えが発生します。

これが3度も重なれば9000円です。
GLOBALであればメーカー希望価格で8400円。
釣具全般にも言えることですが、魚用包丁についても「安物買いの銭失い」が顕著になります。


【MY包丁】
私も何だかんだ「安物買いの銭失い」で、あれこれ安包丁を買ったものですが、現在は「牛刀」をメインに使っています。
その名のとおり、肉を切る両刃包丁ですが、重さもそこそこあり、お魚用に片刃に研いで(仕上げて)あります。
牛刀(これもステンレス鋼です)
よほど大きいお魚でない限り、これ1本で全て(通常の料理も含め)賄える万能包丁です。
但し、出刃がないとどうにもならない時もあるので、「最初の1本」にはお薦めしません。

2013-06-24

Revenge '13 partⅠ(オニカサゴ編)

〉〉 こんにちわ!
〉〉 今夜は仕事が早く終わりそうなんで、食事でもいかない?

〉 こんばんわぁ。
〉 ごめんなさい、今夜は先約があって駄目なんだぁ。
〉 次は絶対に空けるから、また誘ってくださいねぇ。
〉 お仕事頑張ってください。

な~んて具合で、今年に入って何度お魚に振られた(ボウズを喰らった)ことか!
私はシツッコイ性格なので、恥をかかされたら徒では済まさないのだ。

そんな憎っくき女、じゃなくてお魚の第一弾はオニカサゴだ。
あれはまだ寒い2月、宇佐美御前崎でのことだった…。

その後、リベンジのタイミングを虎視眈々と見計らっていた訳だが、とうとうその時がやってきた。
何しろ静岡の情報までチェックしていたのだから、ふっふっふっふっふ。

時を同じくして、大原の力漁丸さんがオニカサゴ絶好調との情報も得ていたが、混み合う船も嫌だし、わざわざ御前崎まで足を伸ばす御仁も少なかろうと、遠征を決めたのだった。

今回、お世話になったのは、相良平田港の福神丸さんで、静岡県内でショウサイフグの乗合を出している希少な船宿。

実のところ、福神丸さんのHPにはフグの釣果を確認しにいったんですが、「オニカサゴ2名で39尾」なんてとんでもない数字が載っていた。
こっこっこれは行くしかないでしょう!

ってな訳で、涎、じゃなくてリベンジは6月23日(日)になったのだ。
が、釣果はご覧のとおり…。
あれっ?あれれ?ってな感じ。

数的には計7匹(リリース3匹)と釣れたには釣れたが、クーラーの中もリリースサイズじゃないの!
幾らリベンジとは言え、仇とみなしていたのは1kg以上の鬼。
子供を身代わりに討ち取ってどうすんのよ!
そんな駄目ダメな日は、何をやっても駄目なもの。
下の写真の方向には前日に世界遺産登録が決まった富士山があり、世界遺産を眺めながら釣りするのも没!
寝ずの釣行だったことが祟り、13:30に現地を発ったが、パーキングエリアで爆睡ぶっこいてたら横浜町田まで30km渋滞に嵌り、帰路に7時間…。
お陰で人生で初めて選挙(都議)を無投票してしまったよ。

リベンジ達成への道のり長し!

2013-06-22

台風(シケ)後の荒食いってあるの?

平成25年6月21日(金)朝、台風4号LEEP(リーピ)1002hPaが九州の西にあり、九州への上陸が懸念されていた。が、午前10時頃には温帯低気圧となった。
台風の動きをハラハラしながら見守っていた私は、当然、週末の釣行可否で頭が一杯だった訳だ。

天気予報によれば、温帯低気圧に変わる前の台風4号は、土曜には関東を通過し、日曜は台風一過の予報だった。
しかし、私は台風(シケ)後に良い思いをしたことがない!

世間ではシケの後はイカは乗りが良いとか、鯛は駄目とか、大爆釣か丸坊主か両極端とか、とかく海というのは不可解だ。
(その謎を少しでも解くべく、私は7月6日より国立科学博物館で開催される「深海展」に足を運ぶつもりである)

じゃぁ~WEB検索してみようじゃないのと、キーワードを叩くが、どういう訳かこういった統計をしている方は過去にいらっしゃらないようだ…。
「じゃあ自分で情報集めてみようじゃないの!」ってのが今回の取り組みだ。

但し、周年データ取得可能でなければ意味がないので、対象は船釣りの代表選手とする。
アジ、マダイ、イカ(スルメ・ヤリ)の3種だ。
データが貯まってくれば、諸兄がシケ後に釣行する際のお役にたてるのこともあるかもしれない?
乞うご期待!

カサゴの釣り方

第3日曜は月1度の仕立船。
6月はマルイカが釣れていれば、文句なくマルイカを狙うのだが、今年もマルイカは不釣…。

そして、代替の釣物として決まったのが「カサゴ」だ。
確か去年の6月もカサゴだったような…。

食って美味しい魚なのだが、如何せん小型は身も小さく揚げ物、煮物(出汁は美味)にするしかない。
洲崎(房総)でカサゴをメインに狙えば、25~30cm級がポツポツ交ざるものだが、船を仕立てた小網代(三浦)では良型があまり出ない。

そうは言ってもシャーナイので、6月16日(日)雨の中でカサゴを釣ってきた。
小型(10尾程度)を同船者にお裾分けした後の釣果はご覧のとおり。

当日最大のカサゴ。20~25cm位か
カサゴって釣り方もそう難しくないんだが、コツみたいなのがあるにはあるので書き添えておく。

準備面で重要なのは、根掛りと背中合わせの釣りになるので、錘を10個、仕掛けも10組は持参するようにしてください。
私はカワハギのように替え鈎ができるようにして、替え鈎を15本程度結んで釣行しています。

竿もあまり拘らなくてもよいのですが、前述、根掛りを察知しやすいことから、硬めの竿(8:2)がよいかなと思いきや、さに在らず。
7:3調子、1.8~2.0m程度の竿をお薦めする。

確かに硬めの竿だと、海底の状況が手に取るように判る。
アタリも察知できるのだが、肝心の喰い込みが悪い…。

恐らく、手感度がダイレクト過ぎて、早合わせ気味になってしまう≒喰いの間が短いのであろう。
そうであれば、アタリも幾らか減るのかな。
逆に、6:4だと柔らか過ぎるように思う。
故に、7:3推奨という訳です。

そして根掛りだが、根掛かったら2つアクションを試す。
①強く煽らず(ここ重要)、1度テンションを抜いてからもう1度竿を上げてみる
②前述①で駄目なら、違う方向に竿を引いてみる
それでも駄目だったら、錘を諦めよう!

釣り自体、向こうアワセで十分だ。
錘が着底したら(糸吹けがあれば取り)、錘を着底させ、凡そで構わないので5秒程度キープ。
そこからゆ~くりと竿を聞き上げる。

大体、この聞き上げ時にゴッゴッゴッとアタリが訪れる。
ゆっくりと竿を持ち上げていくと、根に戻ろうと魚は反転、口の中に丸呑みした鈎がスライドして鈎掛りする。
そんな理由で、鈎はムツがお薦め。
聞き上げの幅は50cmもあれば十分。

アタリが無ければ、根歩きも兼ねて竿を上げた状況を5秒程度キープ。
ゆ~くりと竿を下していく。
この繰り返し。

ポイントは、2つ。
まず場所。
カサゴは根の中に潜んでいるお魚なので、錘が「コツッコツッ」する岩場に入ったら集中すること。

2つ目は、ゆっくり竿を起こすこと。
アタリは穂先が震えるような見え方なのだが、紛らわしいことに根掛りの前兆(錘が根にぶつかる)も同じように穂先が震えるような動きとなる。

前述、アタリが有っても向うアワセで十分と説明したとおり、とくにアワセは要らないのだから、竿はゆ~くり起こしてあげて、生命体なのか岩なのか判断し、根擦れによる穂先の震えであれば、一旦テンションを抜き、仕掛けを根から脱出させてあげよう。

余談だが、仕掛けは2本鈎が標準だが、経験上、カサゴは7~8割下鈎にかかる。
なので私はいつも1本鈎です。

あと錘。
丸い錘を根掛り対策として使用する方も多いが、実のところ、着底後の待ちで転がってしまい根掛りする。
海底で座りの良いのは六宝型(小田原型より座り良し)なので、参考まで。

最後に釣り方だが、底をコツッコッツコツッコツッとず~と探る方を見かけるのだが、これは根掛りが頻発する上に釣れないのでお薦めしないよ!
諸兄がカサゴを釣りにいくことがあれば、参考として下さい。
お決まりの素揚げ
カサゴを揚げると油が1回で駄目になってしまうのが難点




2013-06-02

撃沈アカムツ

この鈎な~んだ?

久々に仕掛け作りに精を出しております。
自分的にはフラッシャーは必要ないでしょっ、と思っとるんですが、なにせ初めての船宿で「鈎はフラッシャーだよ!」と指定されたもので、郷に入れば郷に従えです。
但し、枝の長さと鈎には拘りがあるので、市販では要件を満たさず、フラッシャーも自分で巻いてます。
ホタ鈎。これは浅草釣具のオリジナル。
最近、キンリュウでホタ鈎が復刻されたようですが、
黒色はキンリュウは作らなかったようだ。
フラッシャーは鈎とハリスを結んだ後に巻くと、
鈎の首に頑丈に巻きつけることが出来るよ!
そして餌の準備…。
私は塩を入れない派
その内にブログネタとして書き込もうと思っていましたが、魚って嗅覚が凄いんだよね…。
この餌も通常はツボ抜きして鈎に付けるんだけど、貪欲な私は人より先んでるために彼是込み入ったことをする。

≪貪欲なオバカの頭の中≫
蛍イカの胴を抜いて肝を鈎付けるってことは、ターゲットはキモを喰いたい≒匂いにつられて寄ってくるちゅーことやねん。
であらば、キモが大きい上に手頃に入手できるスルメの肝漬け(所謂、塩辛)で、大漁&竿頭、ガッハッハというのが私の奥の手なのよ。
(概ねこれでいい思いをしていますw)

ひと手間かかりますが、船上では難しいものの、キッチンであればせいぜい15分の作業ですがな。
さあ、何を釣りに行くのでしょう?


----- 以下、6月12日追記 -----

ってな訳で、相当な準備をして出陣したターゲットは、海のルビー“アカムツ”さんです。
何しろ、私はアカムツの皮目をバーナーした握り寿司が大・大・大の好物。

その他にも、刺身よし、煮付けよし、焼いて(干して)よし、真子旨し、出汁にしてよし、頭もチュッパチュッパと、とっとにかく全身が美味さの塊のようなお魚だ!

そんなアカムツをブログ仲間のJackさんが8尾も釣ったと聞いて、居ても立ってもいられなくなったのは言うまでもなく、急ぎ、当の船宿の釣果ブログを見てみれば、連日、竿頭がツ抜けしているじゃないの!
もう我慢なんて言葉は自分の頭から消え去り、仕事が詰まってるってのにも拘わらず、指が勝手に船宿の電話番号を押していたのさ!

更には、この情報を素早くキャッチしたTYFCのメンバーが、ちゃっかり2名同行を決め、弥が上にも釣る気が増したのでございます。

ところが、いざ釣行してみれば、気合いという名の煩悩が鈎に映し出されるようで、本命は「ボ」。
自尊心の強い私は、船宿の釣果ブログもリンクしちゃいますけどねっ!
因みに当日の顔見ずの煩悩者は13~14名ですがな。

何れにせよ、このままじゃぁ~済ませません!
リベンジを誓わずして、この涎は服に垂れるだけだにぃ。
(だけど、今週末はカサゴ釣りの予定なんだよね…)

因みに、正一丸さんは初乗船だったけど、カンネコ根を狙う場合は平たい泥場が多いけど、この宿(船長)は駆け下がり、駆け上がりを攻めます。
根掛りも多いので、錘(250号)は4ケは用意した方が良いでしょう(船で750円で買えます)。

水深もポイントにより300m以深です。
潮が速いときに底を丹念に探れば、直ぐに50mは糸を送ることになりますし、糸吹けの+αもあるので(PE400mと釣宿は言ってますが)、500mは巻いておいた方が無難でしょう。

2013-04-28

コマセマダイも色々

過去に東京湾でアジをカラー鈎で釣ろうとして、痛い目にあったことがある
このブログにも書き込んだネタでもあるが、同じ魚を同じ方法で釣るにしても、細部は地域により若干異なるものだ。

何故こんな前置きをしたかと言えば、今回、土肥まで遠征したコマセマダイの釣り方が三浦や千葉とは若干異なったからだ。

今回、お世話になったのは土肥港のとび島丸さんで、スタンディングファイトで挑むヒラマサ・カンパチで有名な宿。
また、マダイ船は大塚プロが存命だったときに、THEフィッシングの取材で何度か利用したのを観たことがある。
伊豆の釣り方を一言でまとめれば、コマセで「寄せる」のではなく、反応層より上にコマセを入れてマダイを浮かせて獲る釣りだ。

①警戒させないように、極端と思えるほどハリスが長い(今回15m)
②即、棚に仕掛けが届くよう重い仕掛けとなる(ガン玉必携)
③前述①のため、コマセは少量でいい
④即アワセを入れる
⑤前述④には軟調竿より先調子気味の方がアワセが効きやすい

今までに同じ釣りの経験がなかったかと言えば、熱海(初島)出船でコマセマダイをやったことがある。
よくよく思い返せば、今回のとび島丸さんの釣り方と、熱海の釣り方は同じだったが、熱海では潮が全く動かずノーバイトだった故に、伊豆のそれを忘れていた。

イカ釣りと同じで反応が見つかれば、1流し1投となるので、総じて忙しい釣りである。
また、浮かせて釣る=誘って釣るということは、竿は手持ちが基本となる。
今回は潮が巻いていたということで、テンションが抜けないように(アタリを見逃さないように)上に誘いを掛けるのが主だったが、当然、潮次第では下にも誘うことにもなるだろう。

とにかく忙しい釣りだったが、言い返せば、船長が丹念に「お客さんに釣らせよう」としてくれている姿勢が伝わり、好感が持てた。
無線でお喋りばかりしている三浦の船長とは大違いだ。
前列1番左が小生の1.8kg
釣果は2枚バラシ、1.8kg1枚、1.0kg1枚の計2枚でした。
東京からは遠く(深夜でも片道3時間)、料金も安くはありませんが(約1.5万円)、機会があればまたチャレンジしたいと思います。
ポイントは恋人岬辺り

今回の釣行はTYFCの集まり。
帰りに食事に寄った沼津港の「丸天」では、マグロのテールシチューを注文。
この巨大ハンバーグのようなテールが2つ入っていて1480円也。
当然、半分しか食べられず、メンバーにお裾分け。

2013-04-15

無欲は釣れる?

日曜の仕立船を控え、仕事のケリがつかない土曜の夕刻、釣り仲間(仕立メンバー)のIさんからの電話が入る。
「もしもし、明日は強風で出船中止だよね?」
日曜が晴天なのは間違いなかったので、特に海の状況をチェックしていなかった私。
この電話に虚を突かれた。

船釣りのターゲットは様々だが、時期限定のお祭り的なターゲットが幾つかある。
黒潮の北上によるマグロ・カツオ、5月のムギイカなんかもそうだが、やはり筆頭に上がるのは「乗っ込みマダイ」だろう。
日曜の釣物はその乗っ込みマダイだ。

マダイは食味的には大好きな魚なのだが、コマセマダイは釣りの趣向が個人的にいまひとつで、更には産卵期のマダイは食味が落ちるので、中止なら中止で構わない。
頭の中では「中止だったら仕事は明日に放っぽりだして飲みに行っちゃおう!」なんて不遜な考えがもたげてくる。

ところがその後、「中止」の電話はなかなか鳴らず、ジリジリ、ジリジリと時間が過ぎる。
私の気持ちとは裏腹に、釣りオヤジ(仕立メンバー)にとって乗っ込みマダイは1年を通しての一大イベントだ。
強風程度ですんなり諦める(しかも仕立の大名釣り)なんてするわけがなく、ギリギリまで天気予報と睨めっこしてたらしい。

結局、「最悪でも4時間は出来るから出港です」と連絡が入ったのは21:30。
その間、私は飲みにもいけず仕事も捗らずのダブルパンチで、逆に仕事を放っぽりだして眠ずの釣行となってしまった…。

海上に出てみれば、強風だが釣りが出来ない程でもなく、剣崎沖には乗っ込みマダイを狙う船が帆を並べている。
今回、お世話になったのは剣崎(間口港)「利一丸」さんだ。
剣崎間口港
毎度のことながら、剣崎の船は定刻に猛ダッシュで突っ走って場所取りする。
波飛沫を被りながら、眠い≒ダルイはで、既に戦意喪失状態…。
一方で、船頭はポイント到着するなり即投入アナウンスだ。

釣りオヤジ共も猛烈なスタートダッシュ。
竿を煽りコマセを振る。
時を同じくして、私といえば仕掛けが結び終わっていない状況。
全くもって気合いが入らない。

それでも皆さんがコマセを2~3回詰め替えたくらいで第1投する。
剣崎は魚がコマセに居着いているため、ブランチよりもモーニングの方が喰いがよいもので、ピクピク餌取りの反応がある。

何とはなしに今日は行けるんじゃねっと、付け餌を刺し、コマセを詰め替えて再投入すると、クンックククッーンと竿が海面に突っ込み、難なく1kg程度のマダイをキャッチ。

暫らくすると、更に大きな当りが訪れドラグが滑る。
引きの強さで2kg以上を確信。
既に1枚獲っているので、これがマダイならこれ以上は持ち帰っても食べられない。

なので、ドラグは緩々のまま、大事にゆっくり引きを味わって獲ったのが下の2枚写真。
きっと、お魚さんは鈎先に釣り人の欲や殺気を感じるのでしょうね…。
欲のなかった私にマダイが釣れちゃいました。
利一丸さんの釣果ブログより拝借
22Lクーラーの上に乗せてこんな感じ
ファーストキャッチの1kg弱

2013-04-01

食材調達!

今ではオフィスで1人に1台が普通になったパソコン…。
私がビジネスでパソコンを使い始めた頃は、信じられないだろうが、1台のパソコンを何人かで共有していた…。
Windowsは95の頃だ。
今になって思い返すと笑えるね!

当時はオフコンこそ普及していたものの、注文書はFAX、コミュニケーションは電話(ポケベルは流石に死滅していたか?)、請求書はオフコンから出力するか、複写式の専用請求書を手書きしていた時代で、パソコンを併用するのは凄く(二度)手間だったのだ。

当然、急ぐ仕事を優先するものだから、パソコンを覚えるのが蔑になり、エクセルも満足に使えずに四苦八苦しているときに神様的存在(パソコンの先生役)だったのがFさんだ。
Fさんは私と同年代ということもあり、今でも細々と交流がある。

この3月も同じ知り合いの壮行会で会う約束をしていたのだが、Fさんは諸事情により欠席となってしまったので、他日に食事の席を用意した。

はてさて、久々の食事だから釣り人ならではの美味しい魚料理を振舞いたい。
そこで食材調達を目的とした釣行をすることにした。
斯くして(私の釣物一覧より周囲の意見も聞き)間違いない獲物ということで、久々にイサキ釣りに行くことになったのだ。

今期、イサキは好調のようで、釣場は洲崎、江見、勝浦どこでも構わなかったのだが、振っと布良(めら)の「松栄丸」さんの情報を目にしていて、急に布良が懐かしくなった。

布良は私の亡き父が足繁く通った港で、父に連れられ私が船釣りデビューを果たしたのも布良の船宿だ。
パソコンの話と同じで、かれこれ13~14年は足を運んでいない。
布良港
まあ、最悪5匹もあれば十分なお気楽釣行なので、松栄丸さんに予約を入れて、集合時間ピッタリに港に着くと、どういう訳か船宿から電話が入る。
出船予定時間の1時間前の出来事だ。

「皆さん揃っているので、早く出船しようと思うんですが、今どこですか?」
→いま港に着いたところです。
「では車の前に荷物を出しておいて下さい。経トラで取りに行きます」
→はぁ~?

目の前で電話していたようで、あっという間に荷物が回収され、あたふたと着替えると私が船に乗ったとたんに岸払いした。
どうやら世の釣オヤジ共は私とは正反対に、好調なイサキの束釣りでも狙っているのか?、目がマジになっている(怖)。
釣座は、ビリ着なので左舷胴間しか空きは無し
アルファタックル Deckstick150 魚が掛っている時のカーブ
お気楽ヤローがサンドイッチを食べながら、カシュッとやっている間にポイント到着。
岸払いからものの10分程度で釣り開始だ。
当然、カシュッなんてやっているバカは私だけだ。

まあ、イサキ好調というのも満更でなく、ぼちぼちと釣りを開始すると、型こそ小さいがよく釣れる。
面倒臭いので、一匹掛ってもそのまま置いておくと3点掛け…。
そんなのが10回もあると30匹。
サイズUPを狙って上棚-1mで待ってポツポツ追加。
結局60匹も釣ってしまった…。
30匹も有れば持て余すので、小さいのをポイポイとリリースしていると、私よりも沢山釣っていたお隣さんが「リリースするなら貰っていい?」と聞いてくる。
お隣さんの足元は桶2つが満タンで、ピチパチと足元にも魚が跳ねている。

捌くの大変でしょうと?と聞くと「小さいのはツミレにするんだよ。アジより美味いしね」との事。
鱗は取らずミキサーを使うにしても、三枚に下ろして皮は引くのだから、大変は大変だ。
そんな訳で6匹をお隣さんに進呈、24匹をリリースした後の状況がクーラー写真。

お陰さまで食事会は、話も弾んで4時間がアッと言う間。
イサキは香草焼きとナメロウにしたが、何れも大好評!
特にナメロウは凄く粘りがでて「何か入れてる?」と聞かれたほどだ。

3月末では刺身には今ひとつのサイズであるが、5月になればお腹も膨れ、サイズも良くなるだろう。
房総のイサキ、諸兄も夏までに1度は足を運ばれては如何だろうか?
最後に、肝心の料理の写真を撮り忘れたことをお詫びする。

2013-03-03

お味はイカに…?(相互Link)

今シーズンの関東のマルイカは、1月に伊東の深場で釣果が聞こえ、順調に行けば3月頃には浅場かなぁ~♪なんてニヤニヤしていたら、3月になっても100mラインに居座っている。
去年~一昨年みたいに獰猛なイナダさんやワラサさんが大群で暴れ廻っていないのにナゼ?

仕方がないので、小型電動のPEを1号に巻き替えて自分から逢いに行くことにした。

ホーム千葉でも外房エリアは洲崎~大原にマルちゃんを狙う船宿が何件かある。
但し、洲崎は浅場にならないと乗合は出さないし、大原はテンヤ真鯛がブレイクしてからというものマルイカ船の情報は耳にしない…。

そんなマルちゃんのシーズン初釣行は雛祭の3/3(日)に企てていたのだが、なっ何と、お目当ての寿々木丸さんが2/28(目)にTV取材されているじゃないか…。
早ければ3/2(土)オンエア(ガ~ン!)。
3/3(日)は満杯≒お祭り騒ぎになる?
ゾックっ…。

周辺の鯛丸、小沢丸、伊豆丸なんかもマルイカを出すには出すが、寿々木丸さんを迂回した方々が大勢というのも怖いから逃げちゃおうっと、太海の聡丸さんに初乗船することにした。
(因みに聰丸さんのHP「最新釣果」3/3の上段右でイカ持って写ってるのは小生です)
聡丸さん
太海港(浜波太漁港)
実のところ、聡丸さんも2/28(木)に「つり丸」の取材で永田名人が乗船していたのは知っていたが、TVじゃないから大丈夫だろうという小手先騙しだ。

得てしてこの情報社会。
聡丸さんもポイントは小湊だけに、駐車場には横浜ナンバー、川崎ナンバー、大宮ナンバーと剣崎と変わらぬ盛況ぶりだった…。
それでも大型船に片舷6名、手慣れた方ばかりだったのでオマツリも殆どなく、快適な釣行となりました。

さあ、今年に入ってからというもの魚だけでなく海や船宿にまで愛想を尽かされている私…。
マルちゃんの対応は如何に?
釣果は23杯(船中15~35杯)。
にやり。
可もなく不可もなくといった釣果でやっと今年の片目が明きましたよ、ほっ。

今回のマルイカで興味深かったのはスッテのチョイス。
潮は薄濁り、マルちゃんはほぼニンジンサイズだったのですが、私のスッテは潮色・型に関係なく“ちびイカ5(K3)”、“ちびエビ5(SBK)”、“ミッドスッテGW(抹茶)”3つの緑~青系が押しも押されぬクリーンアップ。
ところが今回、このド定番の3本には1~2杯しか乗らず終い…。
よく当たったのがFNブルでした。

周囲の方の乗りスッテを見てもそうですが、色は少し派手目な赤~黄系が良かったです。
一方でケイムラ系にもポツポツと乗りがある…。
???
色の波長は柴(ケイムラ)→青→緑→黄→赤の順に長くなります。
いわば、私のクリーンアップ共は中間色。
ケイムラと赤は相反することになります。
したがい、単純に潮が濁っていたから派手な色が良かったとも思えないのです。

恐らくは水深とスッテの蛍光性(紫外線含む)の関係からではなかろうかと(勝手に)推測しています。
今回の水深は80~110mで薄濁り。
ケイムラは波長が短いが故に、人の目には映らない(イカや魚には見えるらしい)紫外線に最も近い領域にいます。

ですので、紫外線タイプ、ラメ入り、畜光タイプなどは波長の短い色でも乗りがあったと言えそうですね。
最近、FNブルが雑誌でよく取り上げられていることもあり、もののついでに購入していたのだが功を奏しました。
深場マルイカが続くようであれば、もう少しFNブルを購入しておこうかと思います。

さて、今回は釣行記の他に裏ネタがあります。
タイトルに「相互Link」としているのは、以前の記事で「魚の締め方(美味しくいただく方法)について」

その中で“イカの鮮度維持”についてコメントをしていたのですが(ブログの最下段です)、今回のマルイカでその方法を試してみたからです。
これよりマルイカを調理してみますので、乞うご期待!
締めたマルイカを海水氷にブクをして持ち帰る

2013-02-24

駿河湾début!

今年は魚にも嫌われてるぜぃ。
でも、俺は懲りずに海に出るのさ。
さすれば、いつかは美味しい魚が大漁、がっはっは!

っと、前向きな私。

今週は前々回ご紹介したY氏のお誘いをうけ、遥々、駿河湾(御前崎)に遠征して参りました。
駿河湾デビューです。
(いやぁーそれにしても遠かった…。金曜の仕事を終えてから寝ずの往復500km超え。疲れたー)
ターゲットは先々週、Y氏と共に辛酸を舐めた鬼カサゴです。

ところが集合場所の御前崎港のセブンイレブンに到着するも、素泊まりしている先行メンバーが集まらない…。
???っと、思いつつ店に入り水や食糧を物色していると、Y氏が店に入ってきて「買うのちょっと待って」と言う。

何かあったの?と聞くと、強風で出船を様子見しているという。
天気も快晴だし、この位の風なら千葉や三浦は間違いなく出船している程度。
そうは言っても問題ないだろうと高を括っていたら、本当に出なかった…。

魚だけでなく海にも嫌われてる?

この話には続きがあり、あまりにも遣る瀬なく疲れ果てて自宅に戻った私は、おもむろに携帯を手に取った。

今日は本当に疲れたので遠出はしたくない。
また、東京マラソンの交通規制を考えると三浦方面は避けるべきだろう。
すると内房。
ここのところの鬱憤を晴らすべく、数が釣れそこそこ引きを味わえると言えばアジしかなかろうと、金谷の忠七丸さんへのコールだ。

→もしもし、うめです。明日、1人ですが乗れますか?
→それがねぇ、お父さん風邪ひいちゃって明日は無理そうなのよ。
→それはいけませんね。無理なさらずに休んで下さい。
→悪いわねぇ。
→いえいえ、また伺います。お大事になさって下さい。

「…。」
とうとう、今年は船宿にまで嫌われたか?

御前崎港

帰路、由比PAより富士山を望む。天気はいいのに…

2013-02-13

空飛ぶイカ

標題をニュースで目にした。
捕食者からの逃避行動として飛んだと考えられているようだが、飛行に至る(水中での)推進力は当然のことながらロートからの水流だ。

トビウオが尾で推進力をつけて海面に飛び出し、飛行距離を伸ばすために胸ヒレが羽根のように進化したように、そのうちにイカのエンペラも横にビロ~んと長くなるのかなぁ~。

写真を見る限りでは足は拡げているが、触腕は丸めて尾翼みたいにしているので、現状のままでトビウオよりも空中姿勢は安定しているのかな?
まあ、飛行機が飛ぶ原理さえ化学的に解明されていないのだから考えても始まらんか!

また、イカの生態に興味のある方には、平成25年1月13日(日)放送のNHKスペシャル「世界初撮影!深海の超巨大イカ」もお薦めだ(LinkのNHKオンデマンドで有料となるが見ることが可能)。
余談だが、この番組には私の大好きなマッコウクジラの映像が数分にわたり見ることができる。