2011-11-13

選りにもよって!

最近、釣りの趣向がめっきり食味に偏っている。
究極のお魚さんを釣るスペシャリストになればいいのかもしれないが、いろいろな女性と遊んでみたいように、魚もあれこれ食いたいものである!

一方で釣味というファクターも重要である。
事実、イカ類は食っては墨イカも大好きなのだが、こと釣りとなると今ひとつ体(気持ち)が動かない。
結果として食味と釣味の両方がマッチした魚に嵌っているというのが正しいのかな…。

そんな私がいま患っているのが「カワハギ病」だ。
カワハギは何としても旨い。
肝はアンコウよりも脂が濃く、逆に身は淡泊で上品。
白身で言えば、平目より上物であろう。
大好きな干物も言わずもがなである。

そんなカワハギの旬であるこの時期、私がよく利用する浦安の吉久で「つり丸」の震災復興チャリティが行われることになった。
釣物はカワハギだ。


仕事で復興支援に携わっていることから、何もチャリティにまで参加しなくてよいだろうし、釣り教室にも特に興味がなかったのだが、募集要項を眺めていた私の目に留まったのは、何度クロスワードパズルを解いても当らない「つり丸キャップ」が参加賞として貰えることだ!

吉久のカワハギ船は、友人の先輩(高校の1級上)が船長をしており、見知った顔である。
そこで私は狡賢くも吉久に送られてくる景品(つり丸キャップ)が余ったら、もらっちゃおうってセコイ魂胆でいたのだが、聞けばこのチャリティはつり丸が船を仕立てているだけで“申し込みはつり丸にして”ということで、即座にこの作戦は没!となったのだった…。

なんだよっ、つり丸キャップは生半可なことじゃゲットできないな…と諦めて、一応、チャリティの応募だけしておくと、難なく当選の返信が送られてきた。
タダでつり丸キャップのおこぼれに与ることは出来なかったが、いつもと変らぬ料金でカワハギ釣りを楽しみ? 念願のつり丸キャップもゲットしたのであった。


それにしても、昨今の釣り雑誌は“釣りガール”だとか“ドクモ”だとか女性を誌面に出したがる。
ご多分に洩れず、今回もチャリティとは別枠で記者が素人女性を2名連れてきて、私の横でキャーキャー騒ぎながら外道でも逐一写真を撮っていた。
しかも、チャリティとは別枠なのに、つり丸キャップはプレゼントだと!
セコイ真似までして帽子をゲットしようとしたオヤジには何とも居た堪れない話である。

そんな腹黒な参加理由ではあったが、実釣になれば真面目に釣りをします。
なにせ、永田名人が同じ船に乗っておられるのですから、下手は打てませんし…。


ところがどっこい、当日の海が悪いのなんのって、そこそこ潮は流れているように見えるのだが、アタリすらない。
平時の東京湾のカワハギは、基本の底トントンでカサカサッとしたラインに触れるような気配や、コッと鈎に歯が当る気配があるものなのだが、そんな気配すらないのだ。

余りに釣れないものだから、ミドルキャストして探っているとブッブッルと魚信があった。
外道なのは承知していたが、アワセを入れて巻き上げてくるとフグが掛っている。
抜き上げるまではサバフグと思っていたが、手に取ってみたら子供の“トラフグ”じゃないの。

そりゃーつり丸のスタッフも黙っちゃいない。
当然、写真だわな。
これで冴えない顔して誌面に載ることは間違いないなぁ…。


フグ師にとってトラフグは憧れの的だ。
死ぬまでに1度は釣ってみたいと思っていたし、下心を持って千倉まで遠征したこともある。
ところが選りにもよってカワハギの外道で掛ってしまうとは、何とも複雑な気分である…。

そんなこんなで時間だけが流れ、トップで3枚というような状況。
つり丸のスタッフは釣りをしないことになっていたようだが、素人女性を連れてきた記者は彼女等に指導という名目で竿を操っていたが、やはり全く釣れない…。
そこで永田名人が登場した。

名人も当日は竿は出していなかったのだが、他人の道具を拝借して投入すると、あっという間にカワハギを釣り上げてしまった…。
私の当日のカワハギ釣果は、6時間で1枚、永田名人は2~3分で1枚である。
これもまた私にとって居た堪れない話であるが、永田名人には脱帽である。
永田名人恐るべき!

余りにも駄目釣行だったので、次の日にリベンジしちゃいました。
釣果は幾分マシな9枚(持ち帰りは4枚)。


フグの釣行でも記しましたが、釣れないときに“アタリを出させる”ことが出来なければ、竿頭には到底なれない。
まだまだ修行は続きますな…。

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