2010-12-02

「…」な日。

11月は沢山の釣行をした…。
それなのにブログはUPされず、下書きを残したまま…。
忙しい…。
精神的にも余り状況が良くない…。

今日、林 真理子がゲスト出演している番組(ラジオ?テレビ?)を聞いていたら、7頁のエッセイは45分で書き終えるという…。
自分の仕事のスピードと比較してみる…。
少なく見積もっても10倍はかかっているのではないだろうか(ブログも)…。
凹む!

釣りもそうなんだろう…。
エキスパートは5尾で私が1尾…。

自分の要領が悪いのかもしれない…。
拘りを捨てきれないのかもしれない…。
それでも下手なりに楽しみ、勉強していきたい…。
ブログも続けていきたい…。

話を拡大すれば、日本が1歩進めば、2010年の世界は5歩進む…。
俺は(40代)、何をしているのだろう…。
何をしなければならないのか?
我々のゼネレーションがアクションを起こしていくのは当然な筈(順番)…。

問責決議は70歳のジジーが勝手にすればいい!
奴等にこの国や子供達をどうしていきたいのか面と向かって聞いてみたい…。
実際には立派な回答やフォローが返ってきて、二の句が次げないのかもしれない…。
でも、彼等がオンタイムに行っている蛮行は何なんだろう…?
本質はどこにあるのか…?

新興国が豊かさを求め、経済成長するのは必然だが、日本は次のステージを「想像」するべき時を迎えている…。
次の価値観、次のライフスタイルを…。
NHKは「維新」をテーマに国民の活性を促しているが、政治と同じで本質を見失っているのではないだろうか…。
何かに怯え、立ち上がる時代じゃない!

だけど、立ち上がる心意気は必須だ!
海の上、潮の流れを想像し、「どうやれば、どの時期に、どの場所で…」と立体的な組み立てが必要となる釣りのように…。

P.S. 生意気なこと書き綴りました。貯まった下書きについては、コツコツと書き上げますので、見捨てないで下さいね…。

2010-11-06

海に出ると…(医学的疑問)

皆さん、海に出ると ″鼻水″ 垂れてきませんか?

私は東京の下町で生まれ育ち、今なお在住しているということで、お世辞にも住環境(利便性は除く)には恵まれていなかったものの、花粉症の自覚症状はありません…。

ではなぜ海に出ると鼻水がとまらないのか?

小学生レベルの認識で、体が受けつけたくない物質の体内侵入を防ぐために鼻水は抽出されるもの。

 ◆潮風に何か悪い物質が含まれているのだろうか?

 ◆はたまた潮風に対し私の身体がアレルギー反応しているのか?

 ◆可能性として、潮風(塩分)に晒されてた眼球が涙で洗浄するが、その残留物が鼻に流れて
   くるのか?

謎は深まります。
誰か発生原因や対処法をご存知でしたら、ご教示いただけないでしょうか。

P.S.
私が船に常備して欲しいものは、パッケージが防水加工されたティッシュペーパーです(実用新案くらい取れるかも…)
だってコマセや魚臭い手で鼻をかぐの嫌いですから!

2010-10-23

さようなら半ズボン2010

異常気象(猛暑)に見舞われた2010年の夏も終り、肌寒さを感じる今日この頃…。

毎年、ヤリイカの釣果が耳に届くと船釣の世界は冬の釣物へと衣替えして行きますが、今週、私も半ズボンから長ズボンへの衣替えとなりました(涙)。

とは言っても、私の半ズボンはなかなかの優れ物。
元々は膝から下の裾が切り離せるセパレート機能付きなので、裾さえ合体させればもう暫らくの間は履けるだろうと思いきや、私の知らない恥ずかしい事実が発覚した!


ここ2年裾を合体させたことが無く、半ズボンとして使用、洗濯、使用を繰り返していたら、すっかりパンツ部が色褪せてしまい、裾と別物になってしまいました…。

写真で見ると「左程でもなく」見えるのですが、実際に履くと、どうにもカッコ悪い…。
これを履いて釣行すれば、同じ船の乗船者に限らず、立寄るコンビニの店員や、港の近くで屯しているヤンキー(死語か?)にも失笑をかうのは避けられない。

人間としてこんな小さな事は気にはせず、逆に皆さんに「笑いを提供した」くらいの寛大さ・大らかさが備わっていたなら、人生もっと違う生き方をしていたのかもしれないが、少しセコイ人間でもいい、このズボンは履きたくない!というのが私の本音。

仕方なく久々にレイリー(サロペット)を携えて訪れたのは大原です。
狙うは、ひとつテンヤならぬ「ふたつカットウ」で挑む "ショウサイフグ" 。

そうなんです。
また「おフグ様」なのです。
実のところ、過日のフグが親父さんの店で大好評!
すぐに品切れてしまい「またお願い」というメッセージが私の手元に届いていたのです。

う~、親父さんの頼みとあっちゃーしようがないか、"気になる釣宿" が逃げていなくなる訳じゃないし(と都合のよい言い訳。本当は数釣りしたいだけ…)。

だけど今回は少し難しい条件が1つ…。
お魚の旨味は皮と身の間に詰っている。
これは皮を剥いでしまうショウサイフグでも同じで、身の表面が美味しいわけだが、型が大きいと切り分けの関係で美味い部位と不味い部位(当たり外れ)が出てしまうそうで、お店で使うには型が小さい方が勝手がよいそうなのだ。

そこで、前回、大型が混ざった鹿嶋港には行かず、選んだのが大原という訳だ。
洲崎に行かなかったのは、釣果速報、勘、大原でフグを釣ったことがないといったとこ。

今週お世話になったのは、勿論はじめてとなる鈴栄丸さんです。
船宿に着くと、船長らしき方が軽トラに荷物を積んでいる…。
ガタイがよく、丸坊主だ。
少しおっかなそうに見えるその人の顔は、目がクリックリッとしていて、どことなくフグに見える。
おーこれは釣れそうだ!
と訳の解らぬ自信をもち、出船したのである。

ところが港を出た直後から海はウネリ、波は高いわ、で湾フグ出身者の私の自信は早くも揺らぎ始める。
「こんなんじゃアタリは取れねぇ」っと。

しかし、フグ船長(本当に失礼するが、ここではこう呼ぶことにする)は伊達じゃなかった。
直ぐに大きな反応にブチ当てる。
そして御題目だ。
「空アワセだよ、空アワセ!」

どうやら湾フグで痛い目ばかりみていた私の先入観は、外房や茨城では杞憂だったようだ…(今ごろ気付くな!)。
ゼロテンだけ取っていれば、アタリは手感度で取れ、アワセも十分に間に合うのだ。
更に穂先のアタリも視認できれば言うことはないが、何しろ波は3mもあるので大塚プロでもアタリを視認することは無理だろう。

そんな大原の群れの濃さに助けられ、蓋を開ければ小型80尾の規定数。
5時出船、9時に早上がり(沖上がり)で、親父さんの店のお客様に幸せを提供することに成功した。


それにしても、港の独自ルールって情報開示が進まないものか?
三浦ではコマセは3kg(人)まで&イワシの泳がせは駄目、外房ではイサキは50尾(人)まで&ビシはFL(黄色)等々。
大原(九十九里)ではフグは80尾までだそうだ。

逆に昔は今ほど情報化が進んでおらず、釣り人は常宿にしか通わなかったから、船長さん達は知っていて当然と、プライオリティを低く判断しているのだろう。

今回の9時早上がりも最初は港のルールなんだろうな、と勘違いしていた私…。
フグ船長の資源保護を意識した判断だったことに後から感服した。
だが、暫定竿頭の私としては、その一寸先が知りたいところでもあるが…。

P.S.
洲崎では同日「束」だったそうな…。
勘は当てにならん!
今回の私のショウサイフグ・インフレーション値 @118.75-/尾

2010-10-14

気になる釣宿。

12年前に他界した父は、石鯛(釣り)に拘りつづけた人でした。

いつ頃からどんな理由で釣りを始めたのか、釣目の遍歴など聞いたことがありませんが、私が物心が付くころには日曜と言えば石鯛を釣りに出掛けている人でした。

三宅島や八丈島に出掛けるときは、土曜の夜19時位に竹芝桟橋から大きな背負子を担いで東海汽船に乗り込みますし、伊豆方面へ出掛ける時も同じような時間に車で出発していたと思います。
但し、ホームとして圧倒的な釣行を重ねたのが房総で、取り分け鴨川付近の沖磯に渡っていました。

恐らく「子供の面倒もみないで…」という母の苦言に苦虫を噛んでのことでしょうが、真相は不明ながら房総への釣行にはごく稀に幼い私(当時5~6歳か?)を伴ない出掛けました。

当時(ですから35年程前になる)は、千葉方面への高速は武石くらいまでしか開通しておらず、鴨川方面へ行くには京葉工業地帯を横目にズ~と下道をひた走り、姉ヶ崎から山間部を縫って鴨川有料道路を抜け、鴨川に辿り着くというルートです。
鴨川に着くと、駅の改札横にある「両国」という立ち食い蕎麦屋で「月見そば?」を食べるのがお決まりのコースだったと思います。

当時、この蕎麦屋が24時間営業だったかは不明ですが、未明の時間から店は開いていました。
因みにこの蕎麦屋さん、場所は変わりましたが今も鴨川駅の側(エネオスの裏)で営業を続けています。

今、考えると父は途轍もなくタフな人だったんだなーと関心するばかりです。
だって、週休2日なんて無い時代、車だってマニュアル、重ステ、エアコン無しの条件で毎週釣行していたのですから…。

私は私で、釣りに連れていって貰えると、何時もなら起きていてはいけない(存在が許されない)時間に、公に存在することが許される何とも言えぬ高揚感と、東京から異次元に迷い込んだかのように、漆黒の中に浮かび上がる工場の明かりを眺めているのが堪らなく好きでした。

そんな父が当時、足繁く通っていたのは小湊寄浦港です。
父は「竜宮会」なる磯釣り同好会に所属しており、親組織である「全日本磯釣連盟東日本支部」の指定宿がこの港にある "新傳丸(しんでんまる)" さんでした。


鴨川から至近の小湊湾ですが、父は朝マズメには沖磯で糸を垂れていたいのです。
夏場であれば、4時過ぎには船に乗り込み出港します。

幼い私もオレンジ色の救命胴衣をつけて船に乗るのですが、元来、船には弱かったようで、15分もすると気持ち悪くなって吐いてしまいます。
それを眺めていた船長はいつも私に気遣ってくれましたし、帰港すると、港に船長の息子さんを連れてきて、「こいつに教えてもらえ」とシッタカやマダコを採らせてくれました。
中学になって、自転車で房総1周したときにご自宅の離れで1泊させて貰ったこともあります。

ところが、マーケットや経済と同じで「不変」というものは世の中には滅多に存在しません。
それがコマセ釣りの到来によってか、体力的に石鯛を狙うのが辛かったのか、経済的な理由か、はたまた余りにも釣れない石鯛に嫌気がさしたのかは不明ながら、父は石鯛釣りから足が遠のいてしまい、必然、新傳丸さんへ通う回数も減ってしまったのです。
そんな父の晩年は、コマセ真鯛やイサキ釣りに興じていました。

そうして今、父の使っていたクーラーを背負い、父に買ってもらったお古のデッキブーツ(安物)を履いた私が頻繁に海に出ています。

35年を経て、世の中は情報化され、新傳丸さんが今も沖渡しや乗合船を出されていることは予てから知っていましたが、何とも言えぬ後ろめたさがあり、再訪を躊躇っていました。
実のところ、過日の鬼カサゴ船の検索時にも新傳丸がヒットしました。

でも、もうここらで蹴りを付けましょう。
電話を入れて、挨拶をして(女将さんは我ら親子ことを覚えているかな?)、地元の銘菓でも携えて小湊に向かい、船に乗せてもらいましょう。
きっと操船するのは、私にタコ捕りを教えてくれた息子さんです。
そして、今の釣物はフラッシャー(黒ムツ)&鬼カサゴかスルメイカのリレーです。
私の大好きな釣目じゃないですか!

2010-10-12

職漁と化した1日

私は根っからのお馬鹿のくせに格好付けという体たらくだ。
以前はフグの味についてもロクな見識もないくせに「フグなんて雑炊を食うための贅沢だ」なんてほざいていた。

これは手の指で余る程度に河豚料理店にお邪魔して、定番の お通し・てっさ・白子・てっちり・雑炊・鰭酒 コースをいただき、毎回その料金に青褪めた経験からだ。

こんな馬鹿でも歳を取ると少しは賢くなることもあるようだ…。
今ではフグを「こんなに美味しいものはない」という認識を持つまでに至り、諳んじることができるメニューだけで 干物(塩・醤油)、唐揚、刺身(皮剥の肝和え)、塩焼、てっぴ、タタキ、握り、白子焼き、煮こごり、フグ飯、骨ラーメン、骨せんべい と、まずますの数だ。
(河豚屋もコースを止めて大衆的なフグ料理に切替えればいいのに…)

これもそれも釣人になったことの恩恵なのだが、料金に対する認識は改まらない。
何しろ、私が乗ったフグ乗合船で最も安いのが吉野家さんで8,900円(餌1パック込)。
最低釣果は2尾(これも吉野家さん)。

除算すれば1尾が何と4,450円となる。
これは高か過ぎる!
しかも釣ったフグがトラならまだしも、これはショウサイの料金なのである。

このフグによるインフレーション(私の釣り下手さ)も徐々に改善に向かいつつあるが、それでも甚だしく不経済だ。
何としても改善を急ぐ必要がある。

そんな美味しくも贅沢なフグを愛する1人の料理人がいる。
自からも釣りに出掛け、釣ったフグを店の献立に並べるこの御仁は、私が行き付けている割烹の親父さんだ。(因みにフグ免許はご子息が取得・登録されており問題ない)

彼の親父さん、フグ釣りは今まで同じ浦安から出ていたものだから(所謂「湾フグ」)数は期待できない。
そこに過日の私の爆釣を知ったもんだから「外房に行けばそんなに釣れるのか?」とテンションが弥が上にもあがり、今回の釣行が決まったのである。

そういった意味でこの釣行は私のレジャーという位置づけから外れ、職漁となったのだ!
何しろ献立に「フグ」という文字を並べる "義務" が生じたのだから、お客様の至福のひと時は私が半分担ったわけである。

こうなるとなり振り構ってられない。
日帰り可能で、高釣果・良型で安定している宿を厳選しなければならない。
そこで選択したのが鹿嶋港・幸栄丸(こうえいまる)さんだ。

初めての釣宿、初めての茨城釣行(道に不案内)のため、早目に出発したせいで現着は4時。
出船5時まで1時間あるが、周りは車、車、車…。
さほど大きいとは思えない港は、剱崎・松輪港を彷彿させる釣人で溢れている。

ご当地の方には失礼だが、茨城の港=鄙びた少しルーズな港という先入観があったが、全て裏目だ。
釣座を確保しようとしたら、今日のフグは4艘出すと言うし…。
女性アングラーが同じ船に4人も乗っていたし…。
ガンガン移動して活性の高いポイントを捜す操船だし…。

とにかく4艘にはビックリした。
ひとつの釣物に同じ宿から4艘なんて聞いたことがない。
小さな船ならいざ知らず、4艘のうち3艘は大型船だ。
どうやってこの人数が釣ったフグを捌くのだろう…?
そんな疑問を抱きながら幸栄丸さんは定刻に岸払いしたのだった。


当日は、晴れ、東南東の微風、中潮 水温21度 超澄み潮 波1.5m 潮流れず 右舷艫から3~4番という条件。
べた凪だったお陰で穂先に集中し易かった反面、船頭曰く「潮が澄み過ぎなので船の影が底までとどき喰いが悪い。反応はあるのになぁ~」という状況。

20t前後の大型船を大きな生命体とフグが勘違いするなら、クジラ位なものだろう。
クジラはフグを喰うのだろうか?
などとくだらん事を連想するが、フグのプレッシャーを感じさせないところまで仕掛を遠投することも出来ず、丁寧に船下を狙うしかない。

何しろ当日は職漁でもあるし、インフレを少しでも脱却しなければならない。
竿先の僅かなモタレも見落とせば、お客様の幸せと、フグ貧乏からの脱出ができない。
が、この集中が後で仇となる。

喰いが悪くも流石に連日の釣果速報は伊達じゃない。
湾フグで俄ボウズに馴れているせいか、鹿嶋の海はアタリの宝庫である。
"ぷッ" でアワセを入れポツポツと拾うのだが、なぜか私に釣れるのは13cm程度の小振りなフグばかりで、お隣りさんと親父さんは25cm程度の良型がたまに掛かる。

あまりにも私に小型ばかり続くので、ツ抜けした頃に何でだろう?とお隣りさんを拝見する。
「あっ!(アタリ)、あぁ~あ、もう遅いか?」と思っていた瞬間、ガッガッガッとでかいアタリが襲来。
すかさずアワセ。
良型のフグが上がってくる。

鹿嶋のフグはサイズの良さとアタリのデカさが比例しているようだ…。

竿を取り、大きなアタリが出るまで待つと確かにでかいフグが掛かってきた。
「しめしめ、読み通りじゃ!」
何~んてニヤニヤしていたらこれを境にアタリが遠のいてしまったのです(涙)。
間もなく「はい上げてぇ~、大きく移動するよぉ~」と虚しいアナウンスが入る。


船長が言うように陽が高くなると、潮が澄みすぎて仕掛は10m下まで視認できるような状況に…。
こうなると船中音なしで、アタリが無ければ、集中の糸も切れてしまう。
沖上がり間近に盛り上りがあるも、中弛みの時間が長く数伸びずにタイムアップ。


私の釣果は(職漁のくせして)28尾。
親父さんが17尾釣ってくれたお陰で、合計45尾で、お店には何とか面が保てました。
そして私のインフレ値は@375-/尾と、こちらも何となく高いようで、安くなったようで…の半端な値。
いやいや、これは湾フグじゃないので、まだまだ赤点ですな。
しかも竿頭48尾で、ダブルスコアに近いし…。

それでも、沖上がり間近の盛り上がり時にお隣りさんが「これが何度もないと駄目なんだよ~」と呟いていたし、隣りの隣りのお姉さんが「こんなに釣れない日は私はじめて~」と笑っておられました…。

聞き漏らしようのないこの発言。
過日の私の爆釣は、鹿嶋港では周年あたり前のことなの?
洲崎のフグは概ね15cmアベレージだったけど、それが鹿嶋サイズだったらどうなんの?
な~んて妄想が腹の中に渦巻いたのは言うに及びませんね…。
近いうちにまた訪れることにしましょう。

因みにここの船長さん、口はちょっと悪いですが、気さくで腕のいい船長ですね。
私に対してだと思うんですが、
アタリなんて取ってんじゃねぇーよ、空アワセだよ!空アワセ!
と何度か怒鳴っていました(笑)。
が、残業サービスもしてくれました。
次は竿頭になってお礼をしたいと思います(竿頭賞は1回分の乗船券だそうですし$)。

2010-10-10

優れもの(その3)

今日は私のフグ仕掛用のケースについて紹介しようと思います。

過日のレポートにもありますが、カットウ仕掛のハリスは糸癖のない「シャキッーン」と張った状態が理想。
とにかく糸癖を付けずに現場へ持参したい。
然れど、カットウ仕掛け 長いんです…。

湾フグなら未だしも(ハリス10cm程度)、外房や茨城のカットウ仕掛のハリスは凡そ25cm。
更に錘が結ばれ、仕掛全長は35cm位になる。
当然のことながら、カットウ針(餌針にテンヤ針)は鋭く、むき出しの状態で持ち運ぶことは憚られる。
そこでフグ師の皆さん、仕掛ケースにひと工夫するわけです。

まずはケース探し。
仕掛の全長35cmとは言っても、仕掛を止めるためのフックも必要となるので、内寸40cmは必要となる。
また、カットウが潰れないような深さ(厚み)も必要となる。
こんなケースはなかなか見当たらない。

湾フグでは、プラの書類ケースにスポンジを貼って吊っている人、パスタ保存用の長いタッパに入れている人、塩ビの仕掛ケースなど色々とお見掛けするが、最高にフザけた方の話で少し脱線…。


ある朝、珍しく早起きでき、出船1時間前に船に乗り込んだ(通常、出船5分前が私の定番)。
フグの仕度は、喰わせ仕掛けを使う方がエサの準備で忙しいくらいで(皮剥のアサリ剥きみたいなもの)、カットウ仕掛を使う場合、準備なんて5分もあれば充分だ。
何もすることがない…、暇だ。

そこでタバコを吹かしてボケッーと周りを眺めていると、お隣さんが乗り込んできた。
電車釣行なのか、竿袋にリュックという出で立ちだ。
「お早うございます。宜しくお願いします」とまずはご挨拶。

おもむろながら手際よく仕度を進めていく。
そして私の注目する瞬間が近づいてきた。
ガイドにリーダーを通し終り、ガサゴソとリュックに手を入れたのだ。

リュックに伸びた手が目当てのものを探りあて、抜き取られる。
そこに握られていたものは プリングルス だ。

おいおい朝からお菓子かよ、せっかく期待して待ってたのに…。
朝食でサンドイッチとかだったら解るが、ポテトチップはねぇ~だろうが!

更にゴソゴソ。
(私)んっー?
今度は違う味(缶の色が違う)のプリングルスが出てきた。

ありゃりゃぁ。
君は余程のプリングルスフェチだな…。
「朝のポテチィ」は百歩譲るとしてもだ、味比べまでされちゃーもう何も言えん(心の中で)。
好きにして下さいと、そっぽを向いた。

そう、勘の良い諸兄はもう気付かれている筈だ…。
プリングルス(円柱の缶)の中味はカットウ仕掛が所狭ましと吊り下がっていたのだ。
私がそれに気付いた瞬間、目はまさに "点" 。
まるでタッセルだ!

心の中で「プリングルスフェチ」などと罵ったことを詫びつつも思った。
幾らなんでも仕掛ケースにプリングルスはねぇ~んじゃね と。
(きっとプリングルスフェチは本当のことで、コンビニに行けばプリングルス、家でTVを観ててもプリングルスなんだ。 きっと…)


本題に戻ろう。
フグの繊細で微かなアタリを見極めるために、フグ師達はそんな涙ぐましい努力・工夫をしている訳だが、御多分に漏れず私も知恵を絞り、工夫をした。
釣具屋、ホームセンターを問わず、日常生活の中でも長いケースには目を光らせ、売場では女性の買物より長い時間あれこれと悩みに悩んだ。

とにかく要件を満たすものが有るにはあっても、サイズが大き過ぎたり、使い辛そうだったりして気にくわないのだ。

そこで悩む…。
愉快なところでは、生地やビニールを巻く反物の芯を切って仕掛を1本づつ収納する。
ホームセンターで木材を購入して作ってしまう(蓋は薄いベニアで構わないのでそんなに重くはならない)等々。

結果としては灯台下暗しで、ロッドケース(新品ロッドが入っている)をチョン切ったものがベストマッチ。
出来上がったのが "これ" 。


カットウ仕掛をフックしているのは、イカ用の掛枠で、「これ長いなぁー」と使っていなかった物がサイズ的にジャストフィット。
隙間が無いので、ガタつきもない。
渾身の自信作なのだ。

2010-10-06

親父さんの野望

過日のショウサイフグ爆釣を知った親父さん、俄然やる気モードです。

湾フグには少し後ろめたいのですが、行っちゃいますね、外房or茨城…。
次の祭日(月)です。

2010-10-04

酔っ払いの思考

先週のある晩、酒を呑んでいて閃いた!

雑誌か何かで外道で釣れたサバを餌にしたら爆釣という記事が発端だ。
そう言えば、東京湾でフラッシャーを垂らしたら、何も考えずサバが乱舞してきた。
フラッシャーさえ持っていればサバは釣れる=新鮮なサバ餌をいつでもGetできる私は、状況が悪くてもひとりで爆釣かぁ~!

食いしん坊の私の夢想は広がってゆく…。
サバ餌で釣る旨いお魚はっ、アカムツ、鬼カサゴ、キンメダイ、アコウダイ、etc。
頭の中は赤いお魚の姿でいっぱになってゆく。

だが、困ったことに深場用のタックルは持ち合せていない。
中深場までならイカ竿や青物竿でなんとかなる=行っちゃうかぁ~鬼カサゴぉ!

早速、Netで情報収集すると、何と、いつもお世話になっている萬栄丸さんが「ワラサがイマイチ」という理由で出てるじゃないの "鬼カサゴ" 。

これは神様の思し召しだ…。

よ~し、結んじゃうぞ「ムツ針17号」と、いそいそ準備にかかる。
この手の仕掛けは単純だから、幾ら酔ってても5組ほど仕掛けがすぐに完成。
天秤、錘、リール、バッテリー、竿、ロッドホルダーもチェックして不足品は無さそうだ。

そうしてこのアイディアをサバサバ大作戦と銘打ち、今度は釣った後のことを夢想する。
しゃぶしゃぶ、鍋(頭の出汁がぁぁぁ)、刺身(昆布締めも絶品)、焼き、干し、etc、鬼は何をやってもマイウ~。
更に鰭は干して、炙って、酒に入れる…。
のっのっのっ呑みてぇ~。
と吠えながら(どうやら鬼は2kgクラスを釣ったつもりになっていたらしい…)眠りに落ちたのだった。

次の日の電話。
「はい萬栄丸でぇ」(といつもの女将さんの声)
「あっ、うめ○○ですが…」
「毎度ありがとうございまぁ」
「日曜に鬼に乗りたいんだけど、1人です」
「…、えーと鬼カサゴ?」
「もしかして出ない?」
「多分…。カワハギが好調なんで2艘出しになっちゃうと思うけど、念のため前日に連絡いただけますか」
「は~い」

悪夢がここから始まったのを私はまだ知らない…。

萬栄さんは間違いなく出ないよねぇ。
他船、他船っと。
ところがこの後の検索はヒット し な い 。
結論、日曜の鬼カサゴに出る船は無い!
がぁ~ん(後で調べたところ出船した宿はあったが)。

鬼にはシーズンが早かったか…。
11月になれば、否でも鬼は出るだろうし、焦ることもないか。
でも、ここまで盛り上がったサバサバ大作戦をここで放棄するのも何だよなぁ。
萬栄さん本当に出ないのかなぁ~?
などと優柔不断。

そんな割り切れない日々を過ごしていたら、あっという間に土曜を迎えてしまったのです。
遠征や初めての釣物にチャレンジする時間はもうありません。
サバサバ大作戦を思いついた幸せな夜はどこへ?
厳しい現実を直視すれば、私はただの「釣り難民」です。

それでも海には出たい!
そこで止むなく、狙いを ″赤″ から ″銀″ に代えサバサバ大作成を実行することに…。
釣宿は予約も要らない楽チンな吉久さんです。


前日の吉久さんの釣果はお世辞にも良いとは言えないものでしたが、サバサバ大作戦を引っさげている私は余裕です。
船がメッカ観音崎に到着します。
ふっふっふ、待ってろよ太刀魚ちゃん、サバサバ大作戦でお前ら一網打尽にしてくれるわ!っとフラッシャー2本針を投入します。

どこまでも都合のよい私は、あわよくばタチウオまでフラッシャーで掛るんじゃないかとまで考えています。
まずは水深15m位から5mづつ落し込みで誘っていきます。
ん~ん?アタリ無いなあ。
底まで誘ってもアタリ無し…。

じゃあしようがない、底でフワフワと誘った後に海面まで回収してから再び落し込み。
あれぇ~?本当にアタリが無い。
これはどういうこと???
かれこれ30分くらい粘りましたが、アタリの1つも無い…。
乗っけからサバサバ大作戦は窮地にたたされます。

ここで竿を休めて原因分析。
サバさんの泳層は幅が広いが?→丁寧に探った。
サバさんのベイトはいるの?→不明。
タチウオさんのベイトは?→サバ。
タチウオさんの反応があるから船はここにいる筈だよね?→サバさんもいる。
じゃあサバさんが居ないのはなぜ?→タチウオさんも居ない。
あれぇ~?

このふざけた原因分析は満更でもなく、その日の吉久さんの釣果は釣果速報も出さないほど悪かった。
内緒で教えますが、0-3本です。
ルアー船などはポツポツ拾っていたので、またまた訳が解らない。
いま流行のマナティーってやつなのかな?

餌釣りは全くそっぽを向く→活性低い。
ジグに喰う→活性高い。
???

とにかく初めてのサバサバ大作戦は失敗に終わり、しぶしぶ支給された冷凍サバで釣りを再開しますが、前述のとおり釣果は激渋。
私に訪れたアタリは5回。

1回目、コツッ(終り)
2回目、コツッコツッコツ、コッコッコッコどおぉーん。(坊主脱出)
3回目、着底、棚を3m切った直後、コツッコツッコツ、コッコ、ブルッブルルッブルルルルッどお
    ぉーん。
    この3回目のアタリはフッキングした瞬間から竿が弓形にしなる。
    ギュウギュウに絞ったドラグから糸が出る始末…。
    引きはタチウオのそれですので、船長に記念撮影されている自分が脳裏に浮かびます。
    少なくとも1m50cmは有るだろうな、ふっふっふ。
    それにしてもドラゴンは重めぇ~、ベイトリールでこれ巻くの大変だよー。
    あと何m?
    うわっ、あと30mもあるよ…(観音崎の今の水深は70m前後)。
    腕がプルップルし始めた。
    それでも頑張ってリーダーが見え、天秤を手にする。
    現れたドラゴンのサイズは?
    鮫 で し た。
    多分、アブラヅノ鮫
    本当に紛らわしい引きしやがって、勝手に勘違いしたじゃねぇーか!
4回目、コツッ(終り。悔しいから同じ棚に仕掛けを入れ直し)
    コツッ、コツッ、コツッ…、プッルッルッルル(少し聞きを入れて重さを確かめる)、
    ルルルルルルルッどおぉーん。(2本目)
5回目、コツッ(終り)

流石に集中力を欠く釣行となってしまった今回の釣果は2本。
それにもかかわらずの次頭。
更に、希少な2本とも食上げでリーリングとの競争…(引き味を楽しむ暇なし)。
私のリール、ギア比が低いんです。

「終わりよければ全てよし」とはよく言ったもので、「頭悪い奴に幸福なし」と言い返したい。
酔払いの思考は本当にダメダメですな?
でも、サバサバ大作戦を諦めたわけじゃありません。
またトライしちゃうもんねぇ~。

失意のままに下船すると、桟橋で船長がお土産をくれた。
流石に殆んどの方が ″ボ″ だったので、絶好調のアジ船から調達したのだ。 
ふっふっふ、酔っ払いはただじゃ転ばんのだ!

2010-09-24

久々の爆釣

ここのところ数釣りをしていない…。
数釣りとなる筈のスルメでも撃沈…。。
フラストレーションが溜まる…。。。

そこで決心「次は外房のフグに行こう!」っと。

私の思考はこうだ。
1.「食べる=味覚」という点でフグは美味い
2.湾フグは面白いが、数は獲れない
3.美味しいものを数釣りたい。マルイカはシーズンOFFなのでやはりフグ
  内湾は× → 外房フグ○
4.大漁(幸せ)。干物、唐揚、醤油漬、ひっひっひ

お彼岸(秋分)だというのに、こんな味覚と引味の煩悩だらけとなった私は、名月を楽しみながら「州崎」に向ったのである。


州崎と聞いて皆さん???と思われるでしょうが、茨城でも九十九里でもなく州崎(南総)で釣れてるんですよ。ショウサイフグ。
以前からイサキの外道でフグが掛かることがあったので、いるんだろぅなぁ~と思っていましたが、何せ豊饒な海。
マダイだぁ、鬼カサゴだぁ、と騒いでいる港でショウサイフグをやる船宿がないんです。
言い換えれば出船すれば爆釣なんですね…。

向ったのは、以前ヤリイカでお世話になっている早川丸さんです。
早川丸さんの釣果ブログに私の写真が載っていたので、これも拝借っと。


南総の海は実に気持ちがいい。
亡き父も兄もこの海を愛し、足繁く通っていました。


湾フグの難しさは他でも記してありますので割愛しますが、群れが濃く、喰いも良いときの外房のショウサイフグは余っぽど飢えているのでしょうね、イサキよりも簡単に釣れるのです。
きっと東京湾とは群れが格段に大きく、生存競争が激しいのでしょう。
容姿が同じでも、別の生命体の可能性も…(笑)。

実際、手感覚でアタリが取れますし、それでもアワセが間に合います。
そういう意味で、このブログのラベルは同じショウサイフグながら東京湾で釣る「湾フグ」と「ショウサイフグ」のカテゴリを分けたのです。



釣果は76尾。
もうこうなると「作業」ですハイ。
何しろ入れ掛かりの時間帯、私のウェスト型救命胴衣がズボンを共なってズリ落ちるんです。
投入から着底までに船底に転がっているフグを桶に入れ、ズボンを戻すのですが、直ぐに半ケツ状態に戻ります。
それでも涎を垂らしながらフグを釣る。
何しろ、食うことしか考えていませんからね!

この恐ろしい半ケツ状態で頑張ったにもかかわらず、トップの方は95尾。
私はスソから数えた方が早い釣果でした。
この要因は仕掛けにあります。

私は「がまかつF1カットウ」というカットウを使っています。
現在 ″最強″ と呼ばれるカットウなんですが、それは軽く触れただけでフグの白いお腹に刺さる「掛り」が最強であって、それ故、線径が細く繊細なんですね。
数釣りとなった今回、爆釣タイムにこのF1カットウが2回も折れてしまいました。

止む無く仕掛けを交換していた間にトップの方が20尾近く数を伸ばしたのでしょう…。
その間、私の足元に居たフグ共は命拾いしたわけですが…。

あと気になったのが、カットウを結ぶハリスです。
当日はフロロ10号を使用したのですが、何しろフグにカジられるわ、弛んで引張っても真直ぐにならないわで沖上がりした時には見るも無残な状態に。
それでもフグは乗りましたが…。

因みに同船した多くの方が外房仕様(所謂、錘25号の出来合い仕掛け)を使用していらして、そのハリスはクッションゴムのような素材が使われており、最後まで弛みなくシャッキーンとしていました。
そんな理由で、次は爆釣用にワイヤ仕様の仕掛をバッカンに忍ばせるつもりです。

あと、今回の釣行で「なるほど」をひとつ悟りました。
誌面に掲載するカットウ仕掛によく ″スリーブ止め″ がされているのですが、別に結んだっていいじゃん…と気にしていなかったのです。
実は、そこにも深~い理由があったのです。
やはり定番の仕掛っていうのは一工夫、一配慮しているものですね。

前述したようにカットウを結ぶハリスは「シャッキーン」としていることが理想です。
それ故、フグ師達の仕掛けは、両端をゴムに引っかけて真直ぐな状態でケースに収まっています。
それだけ、ラインに弛みがないように気を遣うわけですが、仕掛けを結束する時、それなりの力がハリスにも残り、弛みが残るんですね。
それを回避するためにスリーブで結束していたのです。

また、太いゲージの結束はコブが大きくなります。
このゴロツキは私には野暮ったく感じられ、好感が持てません。
そんなゴロツキ解消にもスリーブが役立つのです。
これからの仕掛け作りに役立てていこうと思います。

いざ湾フグ!(実釣編)

辛酸をなめたテスト編のリベンジとなるか、また、親父さんの釣果は如何に?
本番(実釣編)です。

今回も浦安の吉野家さんからの出船です。
当日は南風・上潮ということで、釣座は艫有利。
リベンジを狙う2人は、大艫は無理としても出来るだけよい釣座を確保しようと出船1時間前に釣宿に到着。
艫から4番5番となる右舷胴間を確保。
更にはリベンジの強力な助っ人となるかもしれない?特エサをバッカンに忍ばせ、大貫沖に向け浦安を岸払いしました。


吉野家さんの船は前回同様エンジン流しをメインにポイント移動を繰り返します。
どうやらこの操船が湾フグ界で有名な公大船長のスタイルみたいです。
エンジン流しを繰り返す…?そう、当日も日和が悪かったのです…。

スタートから実釣2時間で私は1尾。
エンジン流しは釣座の有利・不利があまり顕著になりませんが、それでも四隅はポツポツ型を見ているようで、爆釣タイムを祈りながら我慢の釣りです。

親父さんも昼前にフグの顔を見ましたが、その後、よく冷えた缶入ハイボールを飲み、弁当を喰うと、昨夜24時近くまで仕事をされていた疲れがでたのか、気持ちよく寝てしまいました。
因みに、吉野家さんで売っている弁当がシンプルながらとても美味しいんです。

フグに限らず、吉野家さんを訪れたなら是非お試しください(300円です)。


そして私が1尾を追加し、沖上りの時間を意識し始める頃、船長は大移動を決断。
船を走らせます。
私もこの渋い状況を脱するためにバッカンに忍ばせた「特エサ」を取り出します。

ルアー界でいま流行のアミノ酸ワームです。
ルアーマンが「フグによくカジられる」という噂を聞き、今回試すことにしたものです。
実際に「ほらっ」カジられているでしょ!

この大移動が功を奏します。
少し根があり、頻繁に根掛りしますが、アタリの無かった(アタリが見えなかっただけかもしれないが…)定番ポイントより明確に魚信が有ります。

当日はこのポイント移動の恩恵で、私はショウサイ1尾(計3尾)、アカメ1尾、良型カワハギ2尾を追加し沖上りとなりました。
釣果こそ前回を上回りましたが、これでリベンジとは考えられません。
そこで、湾フグの当面の目標をツ抜けとした次第です。

特エサについては、1度の試験で皆さんに断言はできませんが、エビ餌(冷凍アルゼンチン赤エビ)を凌ぐ喰いの良さという物ではありませんでした…。
但し、エビ餌と遜色ない程度にはアタリがあり、素材に弾力性がありますので、エビ餌よりもアタリが明確なのかもしれません。
更に餌持ちという点では、フグにカジられても餌を全て取られてしまうことはありません。
活性が高いときなど、手返しには有利かもしれません。

また今回の目論みとして、お隣が常連さんだった場合、一糸乱れぬゼロテンションはどうやって維持しているのか聞いてみようと考えていましたが、今回は片サイドは親父さん、片サイドは初挑戦の方でした。
船長なりに聞こうと思ったのですが、聞きそびれました…。

そうは言っても、遠目には常連さんの釣りを観察しましたが…。
傍目にはゼロテンションでなく、少し錘を切っているとしか考えられません。

エサ取りの多い釣目は、大抵、水中で静止していることが可能な魚達です。
フグ、マルイカ(エサ取りする訳では無いが)、カワハギ…。
これらの攻略はどうしても底での工夫をしなければなりません。

そして底での工夫を怠ると、こんな奴ばかりしか釣れないのです(コイツの身体は凄い粘々だった)。


何れにしても仕掛けの改良を含め、湾フグでツ抜けるには修行が必要。
こうして、またひとつ釣り物が増えていくのである…。

2010-09-17

魚の絞め方(美味しくいただく方法)について

このタイトル(魚の絞め方)は、人に聞くと諸説があり、お迷いの方も多いのでは…と思います。
私も実のところ何が正しいのか解らず、いづれ調べてみようと思っていました。

そんな疑問の扉を開けることとなったのが過日の湾フグで、厳密に言えば「フグ免許」のない人は捌いてはいけないお魚…。
じゃ~美味しくいただく為にはどう扱ったらよいのか調べ始めたのがキッカケでした。

いやぁ~、それにしても魚のことになると物調べも楽しいもんですね!

さて、本題に移る前に前置きが必要です。
今回のコメントは参考とさせていただいた記事の転載を中心に進めていきます。
これはケミカルに弱い私では詳細説明を自分の言葉で適切に表現ができないことが多かったからです。
悪しからずご容赦いただきたい。
それでも「魚を美味しくいただく」視点に立ち、私なりのコメントは織り交ぜて行きます。

それでは話を進めてみよう!


1.絞めることによる効能
あまり小さな魚では感じられないけど、きちんと絞めた魚のほうが旨味は強くなります。
悶絶死した魚はアデノシン3リン酸が減少し、旨味となるイノシン酸が生成されにくくなるのが理由です。
また、脊椎(神経)を切断する絞め方は、筋肉に対する刺激が絶たれ、魚の肉質変化が抑えられることから鮮度のよい状態が長時間続きます。

この一文だけで、絞めることの良し悪しが端的に表現されています。
全ての魚は絞めた方が美味しくいただけるわけです。
但し「絞める」ことと「血抜き」とは行為は似ていても、目的が別なので注意して下さい。


2.血抜きについて
魚を絞めることにより血管も切断すると、血が抜けて魚の生臭さを緩和します。
特にカワハギ等の肝を食べる魚の場合、絶対に必要な作業となります。
また、内臓や血液の中にはタンパク質分解酵素が多く含まれており、血抜きをしないと傷むのが早くなります。
微生物の繁殖も早く進みます。

これは読んだとおりですね…。
但し、1.の話にもありますが、その絞め方(血の抜き方)によっては効果が薄れてしまう場合があります。
それは次の3.で説明しますが、とにかく現場では血抜きを必ずおこない、余裕があれば内臓やエラブタも取り除くというのがベストですね。


3.悶絶死について
釣った魚を桶で泳がせておくとそのうちに口を開けて死んでしまいます。
これは酸欠とショックおよびストレスによるものです。
1.でも説明したとおり、悶絶死は旨味となるイノシン酸の生成を阻害するだけでなく、魚の体内に乳酸がたまり、鮮度も極端に低下して味が悪くなります。
更に、悶絶死した場合、その直後から死後硬直が始まってしまうのです。

悶絶死が悪いのであれば、血を抜くためにエラブタを切って桶で泳がせて殺すのは、この上ない最悪行為と言えます。
美味しくいただくためには、釣り上げたらすぐに魚を絞めることです。
同時に血抜きする事でより美味しい状態で持ち帰れる訳です。

私も今まで「エラブタ」派でした…。
なるほど、なるほど…。


4.氷絞め(小魚に推奨されるわけ)
前述、悶絶死で説明のとおり、桶で泳がせておくのは最悪…、でも沢山釣れてしまう小型の魚はどうしたら?
こんな時に「氷絞め」となるわけです。
小さな魚であれば、血抜きしたものと、氷絞め(血は抜かない)したものは、極端に味に違いはありません。
釣れたらすぐに氷絞め(即死)することで、最も簡単かつ質的にも良い状態が保たれるのです。

ふむふむ。


5.水氷は「海水」で作らなければいけないわけ
これは浸透圧の問題で、海水に真水を混ぜると塩分濃度の違いから真水が海水側に流入していきます。
同じように海水に棲む多くの魚は体内にある程度の塩分を保持しており、真水に入れると浸透圧を受け、塩分不足から身が水っぽくなるわけです。

沖釣りの場合、問題となるのが船宿で支給される氷ブロックです。
殆んどの船宿は真水から作った氷ブロックを支給するので、この氷で水氷を作っても氷が溶ければ塩分濃度が低くなってしまいます。
ペットボトルを凍らせたものでクーラーの中を冷やしている人や、ビニール袋に海水を入れて溶けた氷水と分離している人はこの点に注意しているわけです。
但し、海水の塩分濃度は魚体が持つ塩分濃度より高いので、少しくらい氷が溶けても気にする必要はありません。
したがって、水氷は少なくとも海水で作らなければならない訳です。


6.活魚と鮮魚の違い(食べ頃)
我々が釣ったお魚は「生」→「死」→「硬直開始」→「完全硬直」→「解硬(死後硬直の解除)」→「軟化」→「腐敗」という段階を踏んでいきます。
私も余り気にしていなかったことなんですが、生~完全硬直までを「活魚」と称し、解硬中のものを「鮮魚」といいます。
そしてお魚をが一番美味しくいただけるのは、2つの意見があります。
解硬以降(鮮魚)と完全硬直時(後期の活魚)。
この問題については魚種にもよりますし、好みにも左右されます。
例えば、死後硬直は平均5時間~22時間とされているので、釣ってから1~2日寝かしたものが美味しい(イノシン酸たっぷり)と言われる所以でしょう。
一方、釣りたての魚のコリコリとした食感(歯触り)が美味しいという方も多いと思います。
ついては、ここで結論は出しません。
尚、Link情報はとても参考になると思います。

2011.07.02追記
過日、「ためしてガッテン」を見ていたら、五島列島の漁師は、釣った魚は(番組は鯛の特集だったが…)湯引きするのが美味しいという一場面があった。
その後、理由を番組で説明する訳だが、湯引きすることでイノシン酸の生成を促し、更に表皮と身の間に詰まっている旨味も閉じ込めるというものだった。
また、解硬が進んだ魚は旨味は増しているが、歯触りが緩くなるのだけれど、隠し包丁を入れてから湯引きすると驚くほど食感が復活するそうな…。
これは、体液による脂などを洗い流す、所謂臭み抜きも兼ねるようだ。
何れにせよ、自宅では三枚に下ろして皮は引かずに保管することが求められますね。追記以上


7.魚の絞め方
絞め方については、沢山の情報がWEB上に開示されいるので、ごく簡単な説明にとどめます。
魚を締める道具としては、手カギ、ナイフ、神経抜き(ワイヤ、針金)があります。
小型魚は氷絞め、大きな魚はエラの付け根と尾びれの付け根(急所)にナイフを入れ中骨を断ち切って下さい。
更に魚を桶の中で「くの字」に曲げると血が抜けやすくなり、船釣りであれば循環水が回っているので、桶から血の色が消えたらクーラーに移しましょう。

手鉤は使えるのであれば、魚の暴れが少なくなるので便利です。
目の後上あたりに手鉤で刺すと魚は脳死します。
但し、魚は頭を落としても暫く身は生きていますので、全く暴れないという訳ではありません。
また、あまり暴れさせると身に血がまわり、味を損ねますので、手早く処理することが肝要です。

神経抜きは、専用の道具が売られています。
手鉤でも述べたように脳からの信号が止まっても身の方はまだ生きていますので、神経抜きしてあげることで死後硬直の開始を遅らせられます(鮮度維持)。


8.魚の保存温度
このセクションは魚種により対応が異なるのと、クーラーの温度管理は難しいのであくまで参考として下さい。
水産業界(学会)で魚の旨味指標は「K値」として表現されます。
このK値と初期腐敗までの時間との相関関係を保存温度でテストすることによって、どの温度で保管するのが適しているのかLink情報ではテストしています。
結果からすると概ね「5℃」位がベストのようです。

私もこれからはお風呂用の温度計でもクーラーに忍ばせておいて、5℃位となる氷と水の量を管理(経験則)していこうと思います。


9.クーラーについて
釣場からの帰路、クーラーは魚がヒタヒタに浸かる程度に水を抜きましょう。
出来れば5.で説明しているとおり、ペット氷か海水袋に魚を入れ、浸透圧を回避することが好ましい。
もし水氷に直接魚を保存している場合、魚が直接氷にあてると変色や硬直の原因となるので、氷をタオルか新聞紙で包むか、逆に魚をタオルか新聞紙に包むかしましょう。
尚、氷の上に魚を置く方をよく見かけますが、冷気は上には行きません。
出来るだけ魚の上に氷を置くようにして下さい。

現在、クーラーの構造は大きく3タイプに分かれます。
・真空パネル(高級)
・ウレタン(汎用)
・発砲スチロール(廉価)

その他にも消臭機能が付いているものや、真空パネルとウレタンが合体しているものなど様々です。
最高級とされる6面真空パネルのクーラーは、凄い保冷力だと耳にしますが、価格も凄く5万円はします。
高価なものですし、消耗品ではありませんので、購入についてはご自分のスタイル(釣目、釣場から自宅までの移動時間、車移動か電車移動か)を明確にする必要がありますね。
これから釣りを始める(分からない)という場合には、20リットル前後のウレタン製が無難でしょう。

私はLTでは荷物を軽くするために、クーラーはホームセンターで700円位で売っている発砲スチロール剥き出しの安価なもの(通称、トロ箱)を愛用しています。
何しろ、駄目になっても経済的に痛くありませんし、実は発砲スチロール剥き出しがそこそこ保冷力が高いのです。
良いクーラーは耐久性が求められるので、真空パネル等の保冷材をプラスチックで覆う必要がありますが、700円は保冷材が剥き出しなので効果が高いんですね。
河岸やお魚屋さんもみ~んな持ち運びは剥き出しじゃないですか!


10.魚を家に持ち帰ってから
一番大切な事は血を残しておかない事です。
理由は簡単、雑菌が最も好む(つまり繁殖しやすい)のが魚の血液だからです。
ハラワタを抜いておくのは誰でも知っているのですが、この血に関しては意外と盲点なんですよ。
とにかく完全に血合いを落としておきましょう。
次に魚を傷める原因は脂と体液の排出作用です。
脂は表面があぶら焼けし、内部はユルユルになります。
「臭みの元」になる体液が排出されると、次いで「旨味の成分」が排出されていきます
血液・脂・肉汁、この三者に配慮すれば魚の保存は上手くいきます。

他日、魚包丁についてコメントしましたので、興味のある方はこちらをご覧ください。


11.最後に
まぁ~色々と書きましたが、ここに書いたことがすべてではありません。
例えば、私が好きなイカはお魚さんではありませんので、絞め方も異なります。
魚であっても、有名な「松輪サバ」は氷絞めで出荷されており、血抜きしない方が美味しいとされる代表的な例です(どうやら身割れを嫌っているようです)。
また、このコメントで私の理解が間違っていることも多々あると思いますので、気付いたら随時更新するつもりです。
どうかご容赦を。


12.イカについて 【追記2012.12.25】
イカ類の鮮度維持について我々アングラーの認識は「イカは水に浸けない」が原則で、イカ親父の間ではクーラーの底にPET氷を2本置き、その上にスノコを敷いてイカを並べて持ち帰るのが最上とされている。
また、締める・締めないの認識もあやふやで、「締めれば墨を吐かないので、綺麗に持ち帰れる…」程度のもので、締めれば美味いということの確証が得られていなかった。
ところが、ひょんなことからイカの鮮度維持について情報を得たので(Link参照)コメントを追記する。

Link論文は、対象がスルメイカとなるがイカ類全般にも同じことが言えるだろうと小生が勝手に推測したことを前提として要約すると、イカ類は釣れたら即締め、5℃の海水(氷には触れない方がいい。イカとイカの接触も避ける)に酸素を供給して持ち帰るのがベストだという。
そうして持ち帰ったものは24時間経過しても身の透明度が保たれ、更に吸盤も吸い付くような鮮度が保たれるということだ!

この条件をアングラーが満たすのは難しいが、即締めしたイカを海水氷にブクで酸素供給しながら持ち帰ること位だったら可能だろう(東京圏のアングラーであれば、朝一で釣ったイカも12時間後には帰宅・調理できるだろうし…)。
また、イカ類についても前述した魚の鮮度維持(保存温度まで)の結論と重なっていることが興味深い(逆に調べてきたことが正しいと確信を得た)。


イカの鮮度維持についての検証を3/3マルイカでおこなった(実際はこれからおこなう)。
詳しくはこちらをご覧ください。

2010-09-11

いざ湾フグ!(テスト編)

先日、馴染みの小料理屋の席につき、ビールを頼んだらお通しにフグの干物が運ばれてきた。
軽~く七味が降られたその身の旨いこと…。
「ショウサイ?」と親父さんに聞くと、大貫沖で前日に釣ったものだと言う。

親父さんの仕事を常々拝見させていただいている私の想像ではあるが、釣ったその晩に一夜干して、翌朝、ピチットシートで冷蔵庫で夕方まで乾燥させて仕上げたのだろう。

ところが、釣果の話になると親父さん「恥ずかしくて言えない。もうフグ無くなっちゃったよ」と白をきる。
あとから聞いたところ、実釣は2尾で、それを見かねた船長さんか常連さんだかがお裾分けをしてくれたそうだ。

マルイカから始まった私のLTも、タチウオを除き、メインターゲット不在なシーズンに突入し、究極のLTと称される湾フグは私も興味があったところなので、親父さんにリベンジを誘ってみると、二つ返事で了解を得た。
とにかく、アタリが判らなかったことが本当に悔しかったらしい…。

そうなると、そこからは準備で大忙しだ。
いざ湾フグ!なのである。

まず私が手掛けたのは情報収集。
すこし古いが、平成20年7月15日発行の「釣り情報」はどういう訳か、私の好みのターゲットばかり特集されており、御多分に洩れず、湾フグの特集もされている。
ボロボロの雑誌を見ながら、あれこれと仕掛けを考える(これが実に楽しい)。

そして宮本プロの仕掛けを参考に完成したのが画像の仕掛けである。


この仕掛けで拘ったのは感度で、できるだけ金具を排除してある。
特に錘の接続部(脱着式=交換可)には一工夫してある。
興味のある方の参考になれば幸いです。

親父さんは飲食業ということで私とは休日が異なるため、釣行は9月20日(祭日)予定で、実釣まで2週間あるが、仕掛けが出来上がると何となくウズウズと気持ちが落ち着かない。
タックルもマルイカ用で代用可能か心配でもあるので…と相当なこじつけをして単独釣行に踏み切った。

船宿はいつもの吉久さんで構わなかったが、今回は同じ浦安(お隣り)の吉野家さんにした。
吉野家さんはオリジナルのフグ竿まで販売している老舗宿で、私の周りのフグ師達も足繁く通う湾フグの代名詞。
一度、試してみて損はない筈である。

あと、吉野家さんにしても吉久さんにしても、予約が要らないというのも魅力のひとつ。
前の日にお酒の予定が入っていて、朝、起きられたら釣行したいという身勝手なスケジュールにも対応できる(特に吉野家さんは満員となっても空船があれば2艘体制が可能)。

そんな吉野家さんへの所感は★★★★★五ツ星である(非常に悪い・悪い・普通・良い・非常に良い)。
まず、最高点を取るのだから接客態度が良いことは言うまでもなく、特に私が感銘したのが船室にエアコンが入っていたことだ…。

何度も同じ話となってしまうが、湾奥の船は湾口まで1時間以上の移動が必要となる。
その間、釣座で風に当たっているのも気持ちが良いが、ここのところの猛暑や寝不足だったりすると船室で休みたいものだが、エアコンが入っているとは恐れいった。
銭州や御蔵島への遠征船の話でしか冷暖房完備の船は聞いたことがない。
当然のことながら、冷暖房完備の船は大型船なので、釣座も広く快適な釣りができます。

そんな快適船での実釣となったが、毎度のことながら渋かった…。
何しろ潮下が有利な湾フグでは、釣座は大事なファクター。
前日に予報チェック(南西の風)、タイドグラフもチェック(下げ潮)、少し早めに起床して確保した左舷舳3番だったのだが、沖に出ると風が真逆に吹いている(北北東)!
最初っからズッコケなのである。

余談だが、ここのところ幾分涼しくなったのも高気圧の衰えなんだなぁ~と実感される。
何れにせよこれからは北風=低気圧とのお付き合いが始まるのである。

次の難関はゼロテンだ…。
今期のマルイカ修行で錘を切った釣りに拘ったがため、ゼロテンでの釣りは自信がなかったが、やはり下手っぴだった。
当日は潮が速かったこともあるが、どうしても船の上下で錘がコツッ~ンしてしまうし、テンションが完全に抜けてしまうのも頻繁で、常連さんのように抜かず張らずの微動だにしない竿先とはいかない…。

それでもゼロテンについても幾らかの情報をマルイカで得ていたので、竿を持つ手(左手)は添えるだけにしてリールハンドル(右手)を支点に竿をシーソーのようにしてみると幾分落ち着く。
または、竿の断面の○を時計に見立て、リールを3時の方向に向け、左手は9時の方向から添えると、手首を振って船の揺れを吸収できる。

結果として、竿はマルイカ用でも流用可能だったが、本気で湾フグに取り組むのなら専用竿に分がある。
キス竿、軟目のマルイカ竿はシャクリ=アワセに一瞬溜めが入ってしまうし、逆にカワハギ竿では硬すぎてアタリが拾えないだろう。

そんな悪戦苦闘の末、やっと穂先に集中できるようになるも、当日はアタリが"ない"。
気づいたら餌が無くなっていたというのが1日とおして3回。
イイダコとヒトデを釣ったのが数回。
喰わせ針にアジが掛かったのが1尾。
本命のショウサイが2尾。

結果として親父さんの前回と同じ釣果に終わったわけだが、親父さんは竿頭45尾に対し2尾だったが、私は竿頭6尾に対し2尾なのがせめてもの慰めだ。
本当のところ、ボウズをひかずにホッとしているのだが…。

なるほど、湾フグは難しい。
それでも数少ない本命はアタリを視認しての釣果だったので、徹底的に馬鹿にされたマルイカよりはダメージは少ないゾ!
何とかしてもう一度ショウサイの干物を食うために、来週こそが本番なのである。

P.S. 吉野家さんで自作仕掛けを使って湾フグに挑戦しようという方にアドバイスをひとつ(恐らくお隣りの吉久さんでも同じだと思うが…)。
餌となるアルゼンチンエビのサイズがデカイです。
一般にテンヤ針からカットウまでのハリス長は10cmが標準ですが、2~3cm長くした方がよいでしょう。

2010-09-10

今年はスルメが不漁です

8月29日(日)に師匠とフラッシャーアジ&スルメのリレー釣りに勝浦(川津港)鈴丸さんに出掛けてきました。
釣行2日前に鈴丸さんのブログで70台の釣果がUPされていたので、期待の遠征となったわけですが、この情報社会、我々と同じ期待をもった方も大勢いらっしゃり、12~13名の乗船となりました。

そうなると、我々以外の方はイカしか眼中ありません。
3週間も前からお願いしていたリレーは敢無く中止、最初からスルメ狙いとなりました(悲)。

ところが1投目のラインを見ると、スルスルスルと横に吹けていくじゃありませんか…。
ありゃりゃんと仕掛の回収してみれば、投入とは逆側から仕掛が上がってきます。
見事な二枚潮。

こうなるとイカ専門船じゃない鈴丸さんで12~13名は厳しく、沖上がりまでフルタイムで「オマツリショー」となってしまいました。(フラッシャーしておけば、皆さんお土産だけは確保できたのにね…)

更に、乗船された方々を見渡すと、失礼ながら毎週船に乗られているようにもお見受けできずで、オマツリを解くどころか、オマツリしていることすら判らず仕舞いです。
きっとPEも号数がバラバラなんでしょう。
結果、オマツリが増殖してしまいます。

仲乗りのいない鈴丸さんでは、そうなると船長自らが出動するしかありません。
いつもは優しい船長さんなんですが、当日はブチ切れて、スルメの釣り方をマイクで説明する始末。

それにしても当日は渋かった…。
落しこみでは全くアタリが無く?捕れず?、着底でアタリを捕らえても電動入れると重さがない…。
棚を広く探ると乗るのだが、多点掛けしない…できない?
海面付近で必ず誰かのラインとオマツリする(バレる)わで、3点掛けが最高、9杯次頭終了。

あまりに悲惨な釣行でしたので、このレポートはこれにて終了。
それにしても今年はスルメはどこに消えたのでしょうね…。

2010-08-24

イカオヤジ失格(3)

幽霊と呼ばれるタチウオはいつ消えてしまうか判らない…。
前回の釣行で雌タチウオが抱卵していたので、暫らく東京湾で楽しめるのは間違いないのだが、私の仕事も幽霊同様…いつ出現するか判らない。
そんなわけで月末にイカの予定が入ってはいるが、8月22日(日)に無理矢理タチウオに釣行することにしたのです。
釣りに行くのに悲しいかな、26時まで仕事をしましたが…。

吉久さんの船は1時間弱で観音崎に到着しますが、寝不足のまま乗船した私は船室で爆睡。
何時もながら、湾奥の船の何と体にやさしいところでしょう。
当日の観音崎は、猛暑はしようがないものの、薄濁りで潮も効いていそうなのですが、ポイントを検索中に目にする他船の状況はあまり思わしくありません。

スローな誘いかなっ…。
と頭の中で作戦を練っていたのですが、現実は非常に厳しい日和でした。
投入合図からしばらく緩目のショートピッチ、巻き上げもリール半回転で誘うのですが、アタリ無し。
船中では左舷大艫の方だけがポツポツ釣り上げています。
誘いを覗うと、大きく緩っくりと聞き上げる秋冬タチ定番の誘い方。

そこまで活性が低いかと思いつつ、私も止めを長くとり更にゆっくりとした誘いにシフトダウン。
するとプッルプッルとしたアタリがあるが、食い込まず、餌だけ取られる状況…。
そこで、竿を軽くシェイクしてソフトに誘い上げると、プッルッルとまたアタリ…。
その前がステイして駄目だったので、そのまま誘い上げると…魚信が無くなった。

何なんだろう、何をやっても駄目な日の到来か?
そんな型見れずの状況が開始から2時間つづいてしまいました。
しかも、やっと型を見たのが、仕掛け回収の合図での巻き上げ中…。
活性が高いのか低いのか、訳が分からなくなりましたよ!

その後は1時間1本程度の渋~い我慢釣り。
こんな日は腕も怠~くなってくるし、予てよりの睡眠不足で眠たくなるわで大変です。
喰い棚は底から3~10mと解っていても、喰い込まない。

結果、4本にて沖上りとなってしまいました。
それでも坊主の方がいらっしゃった船中では平均点なのかな?
下船後、左舷大艫(12本)の竿頭にお話しを伺うと「底から3mに集中して誘っただけ」と教えて頂けました。
なるほど、誘いのモーションは同船者から見えても、クラッチ切って落としている動作はよく見えないものです。
ひとつ勉強になりました。

次のタチウオ釣行(渋い日だったら)では、ブログで調達した次の作戦を試してみようと思います。
・チョンチョンとスローに誘い上げてビタ止め
・触った感触を捉えたらそこでじっくりと食わせ(居食いさせ、モタレを取る)
・軽く竿先を上げて重さが有るようならアワセ

2010-08-16

イカオヤジ失格(2)

おニューの竿、更にはLTでの初めてのタチウオということで、弥が上にも興奮が高まります。
(竿だけでもワクワクなのに、ノーマルタックルでもあの引きですから、LTでは…)
当日のタックルは前述の竿にマルイカ・カワハギ共有のベイトリール。
PE1.0号にリーダーを介し、30cmの片天秤、錘は40~50号。
仕掛けはフロロ8号×2m、タチウオ針1/0。

因みに私はノーマルタックルでもタチウオの仕掛は1本針にしています。
出来合いの仕掛けも含め2本針を使われる方が多く見受けられますが、基本的に土日釣行となる我々に大爆釣なんて日和は滅多に当りません。
どちらかと言えば渋~い日が多いので、雑音(雑念)が増える2本針よりは1本針で確実にフッキングさせることにしています。
そりゃぁ、ドラゴンが2匹掛ったときの引きも味わいたいけれども(二兎を追うものは…)。

また、今回は落しこみの誘いも入れてみようと作戦を練りました。
餌タチウオの誘いは、シャクリ上げと相場が決まってますが、ジギングの記事などを読んでいると「フォールで触りを捕らえ、誘い上げ」なんて書かれています。
これ、餌釣りに使えんのかなぁ~という素朴な疑問だったんです。
何しろ、フォールで触りを捕らえるのはイカオヤジ改め、イカ好きの定番ですから…。

その場合、問題となるのは天秤仕掛です。
胴付(イカ)であれば、サミングしながらスローで落し込むことが可能ですが、天秤はどうにもやり難い。
そこで次のような工夫をしてみることに…。

(1)棚に仕掛けが入ったらサミングでストップ
(2)ハリスが馴染むまで3秒待ち、ステイ
(3)軽くシャクリ、ハリスの半分の長さ仕掛を落とし(2)~(3)繰り返し

こんなトライも含めた釣行日は8月8日(日)になりました。
当日はこのところの天候に同じく晴れ(猛暑)。
ポイントは聖地の観音崎沖で、手に感じる水温も高く(釣宿のHPでは28.5度)、潮さえ動いてくれれば活性高いかもと期待したのですが、何時ものように船中ポツポツという具合でした。

そこで、ひと工夫です。
チモト補強のゴム管もはずし、餌(サバ)もチョン掛けにして、例のフォール作戦です。
ところが、結果は「沈黙…」。
うぅ~ん、タチウオの習性をもっと勉強しなければならないが、シャクリ上げにはポツポツとアタリがあるのに、フォールは駄目みたいです…。
何ともやるせない気分です。

タチウオは落ちてくる餌というより、逃げる餌へ反応が強いのか?
事実、擬餌であるジグのフォールにアタックするということは、シルエットやジグのカラー(反射)への反応の方が餌より強いということか?
イコール、餌の匂いはあまり影響ないのか?

私のタチウオの浅い知識は、餌を尻尾側から噛って弱らせて捕食する(だから前アタリでは針掛かりしない)。
餌は新鮮な方がバイトが良い。
活性が高ければ速いシャクリ、低ければ遅く誘う。
棚はその時々により変化…。
よって、フォールが駄目な場合、次に打つ手がありません。

釣れない釣り方をしていてもしようがなく、針(餌)の動きを演出するできるよう、針とハリスの結びを移動結びとして締め付けを緩めてみたり、タコベイトを付けてみたり、フラッシャー付きの針を試してみました。
感覚的ではあるものの、タコベイトは意味なさげでしたが、他の2つはまあまあの効果があったのではないかと思います。



当日の釣果は8本で、次頭。
されど、前回にも記したとおり竿を逆U字にひん曲げる醍醐味を味わえ、楽しい釣行となりました。
8月29日は、師匠と連立ってアジ~スルメのリレー釣りに勝浦に行ってきます。
(その前にタチウオ、リベンジ(目標ツ抜け)しちゃうかも…)

2010-08-10

イカオヤジ失格(1)

「女房と畳は新しいのがいい」と申しますが、イカオヤジのイカに対する愛情は正にトゥルーラブ。
他の釣り物には目もくれず、ただひたすらイカを愛し海に出ているのです。

斯く言う私もイカオヤジを自称してきましたが、まだまだ本物のイカオヤジには年季が足りないようです。
実は浮気しちゃったんです…。
勿論、こんな軟弱者にはイカオヤジの称号は与えられません!
今後はただのイカ好きに戻ることにします。
その位タチウオ釣りは面白いのです。

マルイカが終了したら、ギラギラした夏の暑い1日をスルメで過ごすと心のなかで決めていたのですが、数年ぶりにあちこちの船宿HPがタチウオ釣果速報で賑やかになったことが、LT熱に火を点けてしまいました。
しかも、家から至近の吉久さんでLTタチウオの乗合いが出る(手軽)というのがこの浮気を決定付けたのです。
湾奥の船宿(游漁船)は釣目によっては面白くないルールもありますが、タチウオであれば問題ありませんし…。

さあそこで実釣に先立ち必要となるのが竿です。
過日のLTアジではLTロッドを持っておらずノーマルタックルで挑みましたが、マルイカに嵌ったお陰で随分とLTロッドにも詳しくなり、ほぼ目当てのロッドが決まっていました。
購入したLTロッドは、アルファタックルAlbaTrossフラフラ180MLです。

マルイカのアタリに惑わされた(気付くことの出来なかった)2ヶ月間、何が気になるといえば竿のことばかり…。
先調子の加減、全長、穂先径、穂先素材と比較情報は限がありません。
それでも船釣りをする人間ならば、マルイカ用の9:1調子を捜していたとしても、基本の基本7:3調子は何気に目に入っているものなのですね。
タチウオは正に7:3調子の対象魚です。

実のところフラフラのHPベントカーブは、随分、胴調子の竿だなぁ~、グニャグニャか?って眼中にも入れていなかったのですが、ある日、釣具店で「タチウオに最適!」なんてPOPしているものだから、嘘だろうっと箱から取り出して錘をぶら下げてみると、何とまあ、HPに比べて胴にしっかりとした張りがあって、穂先にかけて柔軟な緩めの7:3調子でした。
更に値札を見て、本当の掘り出しものを当てた気分に浸りました。
きっとHPのベントカーブは(色も少し違うので)プロトタイプのものなんでしょうね。
参考までに、実釣で感じたベントカーブのイメージをご案内しておきましょう。



ダイワ派の私としては新発売のリーディング73や極鋭ゲーム73といった候補もあったのですが、1.65~1.8m程度のショートが欲しかったことに加え、価格的にもダイワは手軽に買えるというものでもなく、迷うことなくフラフラにしました。

実釣インプレッションは想像通りのもので、タチウオがフッキングすると逆U字に竿がひん曲がり、パワーも申し分ありません。
それで価格は1万○千円とコストパフォーマンスに優れ、本当によい買物ができたと満足しております。
前置きが長くなりましたが、早速おニューの竿を手に釣行に臨んだわけです。(つづく)

2010-08-09

ライトタックル(LT)のすゝめ①

さて、以前のブログで「今までマルイカに嵌っていなかったことが不思議です」と締め括っておりますが、言い換えれば、ただ単にLTは「面白い」ということになります。
では、その面白味とはどんな点なのか…。

・装備が少なく楽
・タックルが軽いから(釣りが)楽
・引きが楽しい

何しろロッドホルダーひとつ無いだけで、バッカンが軽くなるのに、更に電動リール+バッテリーがベイトリール1個になる訳で、その差は歴然です。
帰宅してからの洗濯も楽ですし、と"楽"尽くしなんですが、私の場合、LTの手ほどきをしてくれた仲間もなく、タックルについても解らないことばかりのスタートでした。

結局のところ手探りでいろいろと調べてきた訳ですが、そんな努力(もうひとつの楽しみ)も今日のコメントに織り込んでいこうと思います。
延いては、このコメントがこれからLTを始められる方の一助となれば幸です。

まずLTの成立ちから紐解いてみます。
ジギングにせよLTにせよ、強度が高く伸びることのないPEラインの登場・品質の向上によって、ラインのサイズダウンが可能となったことがタックル軽量化、多様化の石杖となります。
何しろ髪の毛みたいに細い0.6号のPEラインで5kgの鯛を上げることが可能なんですから…。

巻く糸が細いわけですから、リールも小型化していきます。
船釣りの大前提、ラインを船に対し垂直に保つ(立てる)ことも細いラインは有利です。
表面積が小さいわけですから、潮の影響が軽減されるので、当然、錘も軽くできます。

但し、海中にぶら下がっている錘は質量(号数)で潮の勢いをかわしています。
相当潮が速い日にはLTの軽い錘が潮に負けて吹き上がってしまい、オマツリの原因となりかねません。
そんな時には幾ら細いPEでもレギュラータックルとの相乗りは避けるか、船長さんの指示に従って下さい。

因みに潮の影響を無視すれば、同じ素材の30号と100号の錘を同時に投入しても落下速度≒着底する時間は同じです(落下スピードの違いは錘素材の比重によるものです)。
即ち錘の重さよりも糸が立つか、オマツリしないかが重要なんです。
従い次のような計算式が成り立ちます。

太いPE糸ふけ:細いPE糸ふけ≒通常タックル錘の号数:LTタックル錘の号数

同時にアタリ(魚信)だって大きくなります。
錘が軽ければ魚の引きも大きくなります。
糸の抵抗が少なくなれば、更に竿にはアタリが大きく伝わります…。
釣る条件が同じなら、掛かる魚も同じなんですから。

当然、ゴッツイ竿だって必要ありません。
今の素材は"ポッキリ"なんてことは滅多にないので、細く軽い竿の利用が可能となり、LTというジャンルが確立されたのです。

言い替えれば、LTの歴史は浅いものなんですね。
解らないことが沢山あっても当然なんです。

では、もう少し詳しくタックルについて見てみましょう。
まずはベイトリールから。

【基本】
まず、LTは海での釣りとるので、海水利用が可能かどうか必ずチェックしましょう。
ルアー用のベイトキャスティングリールでも海水利用可能であれば、問題ありません。

【PEライン】
LTの基本はPEラインです。
前述のとおり、0.6号でも大鯛を上げることが出来ますが、これは極端な例で(ドラグと竿がアシストして成し得る成果です)、欠点もあります。
細いPEラインは「結束の弱さ」「摩擦に弱い」「弾力性に乏しい」ことがあげられます。
摩擦と弾力は、根擦れや船底への擦れということですが、これは魚とのやり取りや潮に影響された天為要素が高いもので、人為的に重視しなければならないのは結束です。

例えばPEラインと仕掛けを繋ぐ場合を考えてみて下さい。
結束するのは、サルカンか天秤(金具)になると思いますが、極細PEはこの結束強度が低いのです。
試しに1.5号以下のPEと金具を結んでみていただければご納得いただけると思います。

そこで幾つかアドバイスします。
フロロかナイロンの糸をリーダーとして結束(オルブライトノット、PRノット、FGノット他)を習得して下さい。
結束(ノット)が結べれば1.5号以下のPEの結束問題もクリアですし、弾力性≒根擦れに対してもフロロ等の方がPEよりも強いので2つの課題がクリアになります。

もしノットが無理、面倒くさいという方は、PE2号をご利用になって下さい。
何とかLTの恩恵にも預かることができ、結束面でも面倒なラインシステムを組む必要もない最細ゲージです。
ほとんどのLT船も2号だったら目を瞑ってくれるでしょう。

号数が決まったらPEの種類ですが、ルアー用のPEを購入しないように注意して下さい。
ルアー用にはラインマーカーの付いていない糸が多いのです。
胴付きの釣りだったらなんとかなっても、コマセ釣りではラインマーカーがなければ棚取りが出来ず、釣りになりません。

あと、最近8本撚りと4本撚りのPEがありますが、手触りや潮の影響の低さは8本が優れていますが、強度となると私見では4本の方が強いと思います。
また4本の方が値段も安いですので、4本をお薦めします。

最後に号数と糸巻量ですが、リールのキャパ、釣り物にもよりますが、1号を150m巻いておくことをお薦めします。
擦れさえなければ、かなりの大物でもPE1号をパワーで引きちぎる魚はいないでしょう。
糸巻き量は船底などに擦れて高切れした場合を想定しています。
東京湾の場合、LTは深くても70m程度なので×2しました。

--------------------------2010.10.10 加筆-------------------------
【リーダーの長さ】
細いPEラインは風に吹かれただけでトップガイドに絡まり、手前マツリとなったり、ガイド破損の原因となります。
ここでも前述、リーダーが大きな役割を果たします。
但し、リーダーの長さは意外にも皆さんよく考えられている訳でなく、雑誌に載っている情報をそのまま鵜呑みにしている方が多いのではないでしょうか。
ひとつテンヤは、対象魚が鯛ですので、大鯛がヒットしたら当然、ドラグを鳴り響かせる走りがあります。
そのヒットポイントが大きな根があったとしたらどうなります?
リーダーが短ければ、細いPEが根に擦れ、一発でラインブレイクです。
そのような理由からひとつテンヤではリーダーを長めにするのです(最低でも3m程度かな)。
一方、私の好きなマルイカ他は、根擦れは考えられないのですが、結束とトップガイドへの絡みがリーダーを結ぶ主要因です。
ですので、取込み時に仕掛けを手にする位置と仕掛投入時、PEが穂先から出ない程度の長さになっていれば用件を満たします。
1.5mにする方が大半ですが、竿の長さにも左右されることをお忘れなく。
また、PEよりフロロ(ナイロン)の方が魚信に対する感度は低くなりますので、長過ぎはデメリットが大きいです。
逆に細いPEは竿やリール操作による水切音がフロロ(ナイロン)よりも大きいそうです。
臆病な釣物にはリーダーの短過ぎもよくありません。
程ほどがよいのですね…。
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【ギア比】
リールの選択で重要なのがギア比です。
特にルアー用のベイトキャスティングリールは餌釣りと違い、多彩な誘いをするために同じリールでも異なるギア比でバリエーションされているモデルが多いです。

最近のルアーの流行は7:1程度のハイギアですが、餌釣りのLTにハイギアが必要かと考えると、優先順位は巻き易さ≒パワーにあると私は考えています。
確かにハイギアだと手返しが早くなるというメリットもありますが、ハイギアのリーリングは重いですよ…。
故に、私はできるだけローギア(1回転の巻き取り量が60cm以下)を目安にしています。

最近の私のお薦めは、シマノ炎月BB-PGです。
スロー巻きが必須となるタイラバ専用モデルで、鯛をターゲットにしたモデルなので、ドラグ性能も優れています。
ギア比4.7:1(1回転の巻き取り量50cm)とLTには申し分ないスペックにもかかわらず、実勢価格18000円程度とコストパフォーマンスも良く、私も欲しい1台です。

【ハンドル長さ】
ギア比さえ気にしていただければ、ハンドルまで意識することもありませんが、一応、コメントしておきます。
ギア比同様、ハンドルも短い方が速く巻くことが可能ですが、リーリングは重くなります。
逆に長い方が巻くのは遅くなりますが、微妙な調整が可能ですし、リーリングも軽くなります。
目安としては、ハイギアのリールの場合でダイワであればハンドル長80mm、シマノであれば40mmで通常タックルの経験者はリーリングの重みを感じるでしょう。
そこで、ダイワは90mm、シマノは45mmをチェックポイントとして下さい。

【ドラグ】
LTタックル用のサイズはドラグはどれも5kg前後と似たりよったりの数値です。
流石にダイワのRYOGAは一味違うと耳にしますが、さほど意識することもないでしょう。
例外として鯛や青物をターゲットにする場合、ドラグの値よりも滑り出し等のドラグ方式を意識すべきではないでしょうか。
この点についてもシマノ炎月BB-PGはお薦めですよ。

【重さ】
重さについては軽いに越したことはありませんが、平均200g弱です。
好き好きで構わないと思います。

【ブレーキ】
ベイトキャスティングリールは、本来、ルアーをナイロンラインを使って投げる(キャスティング)することを目的としています。
そこでバックラッシュを防ぐためにブレーキシステム(ダイアル式)が組み込まれているのですが、LTではこの機能は必要ありませんので、私はブレーキを最大値(最大数値)にして使用しています。
ブレーキを最小値やオフにしていると、仕掛け投入時にバックラッシュ(手前マツリ)して、手返しが遅くなります。

【レベルワインド】
ベイトキャスティングリールでは巻取り時のレベルワインド(糸を通した穴が左右に動く)は動きますが、クラッチオフ時(仕掛け投入)ではレベルワインドが動きません。
通常タックル(電動リール等)では、シンクロレベルワインド機能と言って、クラッチオフ時にもほとんどの機種がレベルワインドをします。

なぜベイトキャスティングリールがクラッチオフ時にレベルワインドしないか?というのは、ブレーキ同様にルアーでのキャスティングに影響する(糸の放出スピードがレベルワインドの動きを追い越す。そうであれば動かない方がキャストが安定する)からです。

私は特にレベルワインドしないことを気にしていなかったし、問題もないのですが、なぜ動かないのだろうと思う方の参考までにコメントを残します。
因みに小型のベイトキャスティングリールでシンクロレベルワインドするリールはあまり見掛けたことはありません。

リールだけで凄く長いコメントになってしまいました。
つづきは次の機会にしたいと思います。

2010-07-04

マルイカの楽しさ(考察)

シーズン終了までのマルイカ修行が続いている訳ですが、去年の今頃はイサキの大会に参加していました。
今年は大好きなイサキが眼中に入らず仕舞いです。
何てマルイカはそこまで人を熱くさせるのでしょうね…。

一口に「難しい」っと言ってしまえば簡単なのですが、私には大きく3つの局面があります。
まずは ″趣向″ が合っています。
元来、大物狙いよりも数釣り(小物)の楽しさが上回っていること。

アジ釣りでもそうですが、小物釣りは素人でも10や20(そこそこ)は釣れます。
「いい日だったねぇ~」などと思いながら岸に上がってみれば、竿頭は60だったなんてことはザラです。

では、なぜダブル~トリプルスコアになるのか?
竿頭となるような方には経験に基づく勘のようなものもあることは否めませんが、そのような勘に頼らざるを得ない部分は1回の釣行のほんの僅かであって、大半は明確な理論と経験(手返しを含む)の上に成り立っているものです。
そんな理論や経験を私なりに咀嚼していくのが楽しいし、言い換えてみればテクニカルな釣りが好きなんですね…。

自分のマルイカの最終目標は竿頭ですが、少なくとも今シーズンは「アタリと船の揺れの区別」、次のシーズンは「アタリを明確に判断できるようになる」というようなステップUPを図るつもりです。
但し、2つばかりイカおやじとしての拘りがあります。
それは前述のとおり、数においてブランコの方が有利であっても直結ないし直結ブラに拘ることと、空アワセを多用しないことです。
何しろ今は、珍しくスッテを触っているのが判っても掛けることが出来ないレベルなので、本当ムカツキますが!

次に、小物全般に言えることですが ″食味の良さ″ です。
私のブログのラベルにある魚種はどれも旨そうです。
私が「いつかは」と企んでいるヒラマサであっても、持ち帰ってきたら「どうする?」ってことになりますよね。
結局は刺身にするしかありませんが、さすがの寿司屋であっても1本貰えば困ってしまうことでしょう…。
更には鮮度を保って持ち帰るのも小物ほどラクじゃありません。
一方で、小物は一般的に食べられている種も多く、お裾分けもしやすいことも重要です。
マルイカ、本当に美味しいですよ!

3つ目(最後)は ″タックル″ です。
テカニカル系の釣りは腕も然ることながら、タックルで釣るとい面も少なからずある筈です。
特にマルイカにおいては「竿が命」であることは周知です。
それにも加え、私は仕掛けマニアでもある…。
本当に擽るんですよっ!

そんな訳で、今までマルイカに嵌っていなかったことが不思議です。

2010-07-03

念願の凪なれど

7月4日(日)は仲間と今季初のスルメを仕立てているのだが、何しろマルイカのシーズン終了間近、何とか仕事にケリをつけ、土曜マルイカ、日曜スルメという連日釣行を企てる。

だけど仕事のケリがついたのは深夜の2時…。
既に内房の船には間に合わない。
予約は無いけど、三浦の船宿に行くか迷ったが、連日釣行ということでもあるし、躰に楽な吉久(湾奥)さんとする。

マルイカは前回も前々回も時化で、アタリを見極めるという目標には最悪なコンデション(ストレス蓄積)だったが、7月3日(土)出船すると海は念願の凪!
自己最高釣果も叩きだし、実りある1日だった。

当日、最初のポイントは観音崎沖。
今まで乗ったマルイカ船は岸の近くのポイントを攻めていたが、航路での釣りに少し疑念が生じた。
仲乗りの青年に尋ねると、湾奥の遊漁船は沿岸域での操船が地元組合との協定でできないそうで、アジ等はポイントとして特に問題ないのだが、マルイカは不利な条件となるとの事。
どうりで錘が50号な訳だ…。

そんなやり取りをしている間に投入の合図!
当日はいつもの直結ブラ3・2計5本。
だけどやはり潮の影響を受けて、着底後も錘が流されゼロテンションは作れない。
せっかくの凪なのに…と少し悲しくなるが、これも修行と諦め竿先をジッと見る。
こんな投入が2回ほどあったが、船中で型をみた程度で観音崎沖は反応が薄いらしく、ほどなく剣崎沖に移動となる。

剣崎沖に移動後も潮の影響は変わらないものの、反応はある。
そこで着底後、無理にゼロテンには拘らず、1mほど棚を切って手感覚でアタリを待つと、ズッンとイカの乗りを感じる。
この釣り方が当日はハマリ、マルイカ初のツ抜けを達成。
活躍したのはヤマリアちびイカ5の青緑。





ツ抜け後、些か活性が落ちてきて、着底即乗りが薄れる。
それでもイカパンチらしき動きも何となく視認でき、シェイクしてからのアワセも初めて決まる。
何て嬉しいのだろう!

その後もポツポツだが、乗せることが出来て釣果は19杯。
竿頭は直ブラの方で35杯。
満足の行く釣行となった。

2010-06-28

また裾ひいちゃいました…。

梅雨入りして2週間…、海の状況が概ね悪くなるこの時期にマルイカ地獄にドップリ嵌ったようです。
そんな訳で週末は"修行"に勤しみたく思えど、先週の土曜は昼間も夜もスケジュールがビッシリ。
特に夜はお酒の予定…。
通い慣れた勝山港からの出船は5:00と早く、釣行が危ぶまれます。

そこで先週は内房を諦め、三浦は小網代の丸十丸さんに行くことにしました。
三浦の船であれば8時出船となりますので、前夜お酒を飲んだとしても最低限の睡眠を確保し、アルコールを抜くことが出来ます。

そんな釣行となった訳ですが、少し寝坊気味で出船30分前に船宿に着くと船が居ない!
天候不良で出船中止かな?などと考えていると、実はその逆で、そんな悪い天気だから早上がりを意識して30分前に出船したとのこと。
少し唖然としている間に宿の方が船長に携帯で連絡していただけたようで(岸払いしたばかりだったようで)、幸にも乗船することができました。
以前のブログにも有りますが、船釣りは「余裕が必要」であることを改めて思い知らされたわけです。

さて、肝心の釣行はと言えば、今シーズンから始めたLTマルイカは全て勝山港からのものでしたので、三浦は初めてとなります。
ポイントは城ヶ島(島下、西)です。
三浦では錘が50号となるだけで(内房は30~40号)大きなシステムの異なりはありません。

前述したとおり、遅刻乗船だった為、釣座は選択の余地なく右舷大艫。
トイレが背中の位置なので、船内をウロチョロする必要もなく、右舷の方々の釣りしか見ることができませんでしたが、三浦に通うアングラーは色々と多彩な誘いをします。

逆に内房の釣り方(叩きは入れるが基本的にはステイ~巻き落し)がベーシックなのでしょう。
また、当日は梅雨本番ということで雨、海況は時化気味だった為、何時と異なる釣り方をされていたのか真意は定かでありませんが(初心者なので済みません)、3つほど内房にない誘いを挙げてみます。

(1)デッドリトリーブ(スロー巻き)で聞く
(2)叩き落し
(3)やんゎやんゎと揺する

(3)は仕掛けが直ブラかブランコだったのかもしれませんが、(1)(2)は初めてお目にかかったので新鮮でした。
ふぅーんと思いながらも、斯くいう私は修行の身…。
今日もマルイカのアタリを見極めるために穂先をガン見です。

然れど、悲しいかな当日は時化気味…。
アタリを見極められず、今日こそはと意気込んだものの、状況は最後まで変わりませんでした(悲)。

それでも無闇に空アワセしたり、全てを直ブラにしてまで数を確保するのは避けたかったので、釣果は6杯と、マルイカ初挑戦の貸し竿の方(ブランコ)にも抜かれてしまう始末。
またまた裾をひいてしまいました(笑)。



上級者は拘り過ぎて好機を逃がし、初心者は迷い過ぎて好機を逃がすと申します…。
私の場合、ただの「飲み込みの悪い奴」なんでしょう。
格言の両者に当てはまります。
次回は名人達のセオリーをもう一度トレースして「ゆぅ~くり」とした誘いに徹してみようと考えています。
シーズン終了まであと1ヶ月、何とか今シーズン中にアタリが見極められるよう頑張ります。

それはさて置き、話題を三浦の誘いに戻します。
岸上がりに竿頭の方(左舷舳)とお話しする機会に恵まれたのですが、釣果は約50杯とのこと。
お土産もいただいてしまいました(ありがとう)。
時化ていなければ(アタリが取り易ければ)束釣り可能なほど当日の活性は高かったそうです。
私にとっては天文学的な数字。

それに対し多彩な誘いをされていた右舷の面々は凡そ20杯といった釣果。
プロセスはどうあれアウトプットのみで判断すれば、竿頭とダブルスコアということから多彩な誘いの有効性は低くなりますが、諸兄はどう思われますか?

2010-06-24

嵌ってしまうのか…?

仕事の峠をひとつ超えたので、前回の雪辱を果たすべくマルイカに行ってきました。
因みに今期はスルメが好スタートを切っており、7月4日はスルメ釣行が決まっています。

今期2回目のマルイカは、お馴染み勝山港の萬栄丸さんにお世話になりました。

ところが、今年に入ってから釣行回数が少ないせいか、どうにも天候他には恵まれません。
南西の強風、雨。
波こそ低かったものの、潮は速く、水温21度と悪いコンディションです。
それでも出船を見合わせる宿が大半だった日に、出船できただけもラッキーだったのかもしれません…。

当日のポイントは強風を配慮して館山沖(洲崎が南風の壁になる)です。
内房のマルイカは金谷~保田(勝山)がメインスポットなだけに館山沖で操業する船は無く、ポイントが荒されていないのか、反応はポツポツあります。

されど我が竿にはトンとアタリが現われません…。
更には強風で9:1先調子の竿を使う初心者には竿先のアタリは???
ゼロテン(錘を底に着けて待つ)を試したり、空アワセを入れてみたり、周りで乗っているスッテを真似したり、周りで乗っている棚にエーススッテを替えてみるなど工夫するも、どうにも埒が明きません。

当日の釣座は左舷胴、艫から3番目です。
両サイドの方も釣果が思わしくなかったのですが、ひとつ離れた大艫の方は拾い釣りながら1投ごとに1杯掛けています。
よく見ると竿はキス竿で、前回のお隣の方と同じく錘負荷だけでベロ~ンとうな垂れる軟調竿です。

移動中に話しを伺うと、キス竿はアタリが大きく視認できる半面、誘い上げ(聞き上げ)でアタリを取っても竿が柔らかい分アワセが遅れて掛けられない。
じぃ~とアタリを待って、すかさずアワセる釣りなんだそうです。

今回はダイワのスッテも基本カラーは揃えて挑んでおり(当然のことながらチビイカ5定番色も持参)、間違いなく私のスッテにも触りはある筈なのにアタリが判らない…。
目を凝らし、竿先の沈むような動き、浮き上がるような動き、船や波の揺れと明らかに異なる動きを拾おうと集中したのですが、一向に視認できません…。

悪いことに11時前から風が更に強まり、船は早上がり。
結果、マルイカ2杯と辛酸を舐める結末に些か憤慨しております。
同時に、タックルマニアの心にも火が点りました。
対象はやはり竿でしょう!



今回、アタリを捉えたのは竿先が沈み込むような大きなアタリで、前回もそうですが、マルイカ釣りにおいてこのような大きく判り易いアタリは1日に何回もありません。
また、私の竿のスペックを見直してみると、穂先はグラスソリッドなれど先径は1mmと専用竿に比べ太く、微妙なアタリが判り辛いのかもしれません…。

何れにせよここまで貧果を叩きだしてしまっては、後には退けません。
シーズン終了まであと1ヶ月…、皆さんに今日は何杯だったとか、今日のスッテはどうのこうの…、こんな日にはこんな釣り、などなど報告してみたいものです。

但し、不甲斐ない釣果であっても、ひとつくらいは収穫があるものです。
今回は、LTはグローブをしない方が取り回し(感度)がよいことに気付きました。
以前にも紹介しましたが、私はフィンガーフリーのグローブを常用していますが、どうにもLTの取り回しがギコチない。
また、周りでグローブをしている人も少ないので、見よう見まねで外したところ、この方が楽チンということを発見しました。

<P.S.>
軽~いクーラーを載せた帰り道、PAで面白いシーンに出くわしましたので、写メしました!

2010-06-13

マルイカのタックルについて

標題は実のところ2010年6月に書いたものなんですが、あまりにも陳腐化していたので、2014年3月に追記更新しました。

しかし、いくら情報が陳腐化したといっても、“ロッド感度が命” であることはマルイカ釣りにおいて不変です。
但し、ロッドの選択肢はこの数年で随分幅が広がりましたし、リール他についても様相が変化してきています。

何れにしても、マルイカタックルは様々な条件により好みが分かれます。
もし、これからマルイカに初挑戦するためのタックル選びでこのブログに訪れているのであれば、このブログはあくまで参考としていただき、初挑戦は汎用タックルで済ませ、自分の趣向を確認しながら購入していくことをお薦めします。

まず、ロッド選びのポイントは次の5点です。
①調子(釣り方)
②長さ
③錘負荷
④穂先素材
⑤重さ

①調子
竿の調子によりマルイカの釣り方は少し異なってきます。
現状、8:2調子の硬目の竿と7:3~6:4調子の柔らかい竿に2極化していますが、どちも一長一短があり、好みの問題です。
選択は実釣の中で突き詰めていただくしかありません。

直結・直ブラで攻めの釣りをする場合、硬目の竿が向いています。
叩きの操作もシャープにこなせますが、アタリの出方が小さい点が短所です。

一方、柔らかい竿は、アタリを比較的大きく穂先に現すことができるのですが、シャープさに欠け、どちらかと言えば待つ≒堅実な釣りに向きます。

②長さ
私は視力が悪いので、私が拘る点でもあります。
目感度で僅かなアタリを拾うマルイカ釣りでは、目線は出来るだけ穂先に近い方がいいし、短竿の方が操作がシャープです。

柔らかい竿ならば曲がりが大きいので、長竿でも目線は比較的に近いかもしれないので、この点は考慮に入れておくべきかな…。
どのメーカーも1.5m前後が標準ですが、極端に長い竿は(私見ながら)釣りづらいと思います。

③錘負荷
30~60号まで背負えれば、どの地域でもOKなオールラウンドな1本です。
但し、春の浅場しか狙わない方であれば、30~40号で十分。
深場も追いかけるならば~60号までの竿が必要です。

④穂先(ティップ)素材
グラスかカーボン(メタルトップ)かで、アタリの出方が違ってくるのですが、意外にこの点は注視されることが少ない(盲点な)のかもしれません。

ポイントとしてグラスの場合、穂先が浮き上がるようなアタリが表現されません。
端的に表現すると、グラスは跳ねるアタリが出難いんです。
そういった意味で、私はカーボン(メタルトップ)派です。

⑤重さ
現在、市販されている竿ならば特に問題視することもないのでしょうが、とにかく軽ければ軽いほど疲れが和らぎます。
とにかくノーマルタックルだけは避けましょう。

ロッドの総括ですが、以前はマルイカ釣りは9:1極先調子の竿が全盛でしたが、極端な先調子は最近の深場狙いの錘負荷(最大60号)には耐えられないことから、主流は8:2調子に移っています。

トレンドとして、高感度の細身ティップをできるだけ長く継いであげることで、眼に映るアタリを大きくするのが狙いなのでしょう。
すると当然のことながら、ベリー(穂持ち)も細くせざるを得ないのですが、錘60号を背負う粘りも必要になる。

そこでスパイラルXだとか、X45(Xトルク)と言われる補強で、細身・軽量ながら強度≒粘りを出しています。

因みに、私はマルイカ竿(外房・常磐カットウフグ併用)を3本持っているので(雑誌に掲載されている写真のようには参りませんが)、50号錘負荷時のベンディングカーブを載せておきます。
比較・参考としてください。

使っている本人としては、この3本に極端な違いを感じていません(アタリが明確に出るというような)。
使い分けも気分で、浅い・深いに関係なくバイオインパクトか極鋭がスタメンなんですが、イカが素直にスッテを抱いてこない時(叩きが頻繁な場合)は極鋭を使う程度です。
メタリアは予備。

また、ベンディングカーブは横から見ることができますが、実釣時の目線はロッドを上から見ることになります。
人間の感覚なんていい加減なもので、実釣時の上から目線では、3本とも似たような曲がり具合にしか見えないのも事実です。
バイオインパクトXマルイカ82-140
カーボンソリッド
69g
錘負荷20~60号
バッド根本(グリップ付近)が柔軟な感じ。ベリーに粘りがある

メタリア73-130
メタルトップ
90g
錘負荷10~40号
7:3調子だが硬めな仕上がり

極鋭マルイカレッドチューンMH147
スーパーメタルトップ
70g
錘負荷20~60号
ブランクスに適度な張りがありながら、ベリーの粘りも十分
尚、先調子の竿を使ったアタリの出方について、別に書いているものがあるので、こちらも参考にしてください。
機会があれば、リールやその他のマルイカタックルにも触れてみたいと思います。



----- 以下2010年6月記事 -----
今日は私の使っているマルイカのタックルについて触れたいと思います。

マルイカやひとつテンヤは本当に新製品の嵐ですねぇ~。
そして何よりマルイカは竿が命…。
先調子、胴調子の好みはありますが、何れにしても敏感な穂先でないと微妙なアタリを捕えることができません。

先日の釣行で乗船された方々の竿は圧倒的に「極鋭」のシェアが高い。
センサーやテクなど極鋭にも色々ありますが、3人に1人は極鋭だったように思います。
ところが私はマルイカの専用竿は持っていないので、フグ竿で代用しています。


がまかつ「カットウSPECIAL145」という竿です。


同じ船釣りでも、カワハギなどのテクニカルな釣りを好む方が大勢いらっしゃいます。
当然のことですが、食味も楽しみのひとつなのでしょう…。
そんな方から年に1度は釣行に誘われるものです。

そんな時は貸し竿でも構わないのでしょうが、1本くらい竿を持っていてもいいか…、と中古で購入したもがこの竿です。
気に入っている点は、なんと言っても1.45mの扱い易さ。

最近では短い竿もだいぶ多くなってきましたが、視力があまり良くない私は(両目で0.3程度)、テクニカル系の釣りで長めの穂先は遠く感じるのです。
ちょうど良いのが1.5m程度ということに拘って購入したのを記憶しています。

調子は9:1の先調子。
極鋭ほどではありませんが、穂先はグラスソリッドなので、そこそこ繊細です。
また、錘負荷は25~30号とあまり広くはりませんが、浅場マルイカ(30~40号)、カワハギ(25~30号)に対応可能です。

また、名前のとおりフグ竿です。
湾フグには硬すぎますが、大原などのフグにも使えますし、カレイにも使えそうですので、小物万能竿といった感があります。

ですが、がまかつ竿はマイナーなんでしょう…。
船で同じ竿を使用されている方にお目に掛かったことはありません。

先日のマルイカではアタリが取れないので、専用竿が羨ましく思いました。
特に隣りの方が6:4程度の胴調竿(マルイカでは)を使われていたのですが、波や船の揺れがピッタッと吸収され、穂先が動きませんし、穂先が真下を向くので、アタリがあると先調子より大きく竿先が動きます。
マルイカはアタリを取ってナンボ…、胴調子はそれはそれで面白そうです。

胴調子の竿に心が揺らいだのは確かですが、知人から湾フグに誘われてもいて、前述のように手持ちの竿では湾フグに対応できないので購入を検討しています。
そんな経済的な理由から、マルイカは暫らくはこの竿で修業することになります。
但し、検討の中で「極鋭MCゲーム」なら湾フグにも使え、浅場マルイカでは軟調竿になるのでいけるのかなぁなどと楽しい悩みを抱えているのも事実ですが…。

何れにせよ、浅場マルイカに足を運びはじめると鉄壁の「イカおやじ周年サイクル」が完成します。
釣目を増やすのは楽しいことですが、メーカーの策略に嵌り、まんまと専用タックルを買わされているような心持ちなのは私だけでしょうか?

2010-06-07

2年ぶりのマルイカ

梅雨入り前の気持ち良い春の休日に、チョロチョロと話題にしていたマルイカに行ってきました…。

船宿は毎度お馴染み勝山港の萬栄丸…といきたかったのですが、予約が埋っており、同じ勝山港の「宝生丸」さんにご厄介になりました。


季節や船宿とは別に、いつ行っても内房の山々は清々しく、心が和みます。

6月6日(日)晴れ、無風。
当日のポイントは、港を出てすぐの湾内のみだったので、天気こそ良かったものの、潮の影響も受けず、ベタ凪、潮は薄濁りという好条件。

ところが、マルイカさんの反応は、小さいのか、無いのか?
前半戦は湾内をウロウロ、ウロウロと検索しっ放しの展開です。
投入しても、ほとんど1~2回しか流さず…(マルイカの動きも速かったんでしょう)。
完全に拾い釣りの展開です。

そうなると着底一発勝負。
必然、舳有利。
また、そういう釣座をキチンと押えているのは竿頭、次頭といった方々です。

久々のマルイカだった為、やはりアタリが見えず、取敢えず舳にいる常連と思しき方を観察することに…。
流石にアタリをしっかり捉えてアワセを入れているのが判ります。
そして自分でもやってみると、???、えっ?、あれぇ~?ってな感じ…。

こりゃ~いかんと、周りも観察すると、他の方はアタリが見えているというよりか、ある一定のタイミングで誘いも兼ねた空アワセを入れているという釣り方でした。
成る程なぁ~と感心しつつ(船宿のHP釣果情報の裾の数)、こういった理由でスレたイカが増え、アタリ(触り)がどんどん小さく(警戒)なるんだと、妙な納得をしつつも、私に出来ることも同じなのです。

スッテも持参したものをあれこれとチェンジしてはみましたが、厳しかったぁ~。
ここで、スッテの話に少し触れておきます。

マルイカは6~7年前に兄と一緒に布良でイサキとアカイカ(南房でのマルイカの呼び名)のリレー船で釣ったのが(スルメやヤリも含めイカ)デビューでした。
仕掛けは南房スタイルで、長~い枝スに総布巻きの浮きスッテを5本ほど配したもので、イサキと同じ竿(7:3)を置き竿にして釣ります。

ところが、今ではどうでしょう…!
日進月歩する新タックルの嵐。
釣り雑誌はたまに購入しているので、竿やリールの新製品は知っていても、今回の釣行で特に目にとまったのが「スッテ」だった。
ダイワのシェアが異常に高くなっているのです。

2年前はヤマリア「チビイカ」シリーズが一世風靡していたように思いますが、暫らくマルイカから遠ざかっているうちに、勢力分布が変わっていたようです。
ようするにダイワのスッテがよく乗るんでしょうね。

次回釣行までにダイワのスッテを購入しておかねば…。
だけど、チビイカ5の青緑のように、よく乗るスッテはどこ行っても売切れなんだよねぇ~。
きっとダイワのスッテも売り切れているのでしょう。
折角、乗る色をチェックしておいたんだけど…。

釣行当日は潮が薄濁りだったので、(1)布巻き系、(2)ハダカ系、(3)糸巻き系 の順に乗っていました。
浅い経験ながら、潮加減でスッテのタイプは選択するのが良いと思います。
何れにせよ、道具箱の中に眠っている総布巻きの浮きスッテは、今後、使う機会がないのでしょう…。

次にスッテと棚の関係について触れておきます。
LTマルイカは、仕掛けも日進月歩。
スッテの交換が容易なため、スルメやヤリと違って、色々な状況判断が可能です。
当日はマルイカが低い棚に集まっていたのが乗ったスッテから判断できます。

手返しを考えると、エースのスッテは上から2番か3番目に配置したいところですが、最初に乗せたのが4番目でした(因みに1m間隔の5本仕掛け)。
そこで4番目を2番目にチェンジするも、乗るのは決まって4番目。
当日はスッテの種類やカラーでなくマルイカの棚が底から2~3mに集中していたと言えます。

それに気付いてから、仕掛けを直結ブラに切り替え、シャクリを大きく(ブラを動かすように)しましたが、釣果は…。
話を冒頭に戻しますが、結局のところアタリが見えなければ釣果は伸びないということですね。

余談ですが、ダイワ(永田氏考案)の直結から直ブラに切り替え可能な仕掛けですが、直ブラで使用した後は、必ずメンテしないと駄目ですよ!
イカフックの結び目の上に結びコブを作り、そこに下部をビーズで締め込む訳ですが、ビーズ締め込み部が痛みが凄い…。
私見では、使い切りですが、仕掛けを再使用する方は、まず糸をきつく張ってみて切れないかチェックしてからにしてください。
高価なタングステンシンカーを使用される方は特に注意してください。

久々のマルイカは苦戦だらけの計6杯(内ムギイカ1杯)で終了です。
釣宿のHP(釣果速報)には竿頭50、裾10と掲示されていましたが、裾は何を隠そうこの私です。
また、午前船の竿頭はどうみても20杯がいいところでしょう…。
午後船もあったので、真実は不明ですが…。



まぁ~、行けば行ったで楽しい(難しいから燃える)釣目です。
ムギイカも一部スタートしていますが、今期はマルイカが終了するまで修業することにします。
ですので、次回は私の使っているタックル等の話をしようかと思います。

P.S.
そう言えば、ここのところ湾内の釣りが続いたこともあり、服装は既に半ズボン・ロンT・デッキサンダルですよ!
バッカンに薄手のカッパ上着だけ入れてありますが、日が昇っていれば必要ありません。
そして何より夏服は家に帰ってからの洗濯が楽なので、このまま秋まで止められません。
皆さんもそろそろどうですか?

2010-05-28

ご当地(船宿)推奨の仕掛について



5月27日(木)、平日ながらゴールデンWにも仕事をした振替えに師匠とヤリ・スルメに釣行するつもりでした。
ところが、朝、気付いたときには空が明るい…。
しっしぃまった!
寝坊したぁ~。

前日、遅くまで仕事しており、帰宅は午前様。
釣りの準備をしてAM2:00。
家で仮眠するか、現地に行って車の中で寝るか悩んだ末、夜明けが早く車では明るくて眠れないだろうと判断して家で仮眠しました。

眠ったはいいが、頭の中は平日通常モードだったようです。
確かに目覚ましは暗い時間に鳴ったのですが、「何だよこんな時間に鳴りやがって…」とベルを切ったことを寝ボケながら思い出します。

起床した時刻が出船30分前です。
到底、間に合わせることは出来ず師匠に電話でデフォ宣言。

それでも折角の休みです。
部屋の掃除だとか、山積みになっているDMの整理が少~しだけ頭の中を掠めましたが、結局はパソコンの前に座り午後船を出している船宿を探し始めました。

そこで見つけたのが長浦「こなや丸」さんです。
釣り物はLTアジ。

前回もそうでしたが、なぜか好調な「マルイカ」に気が向きません。
当然、マルイカの午後船もあったのですが…。
加えて、馴染みの小料理屋さんから「デカイのじゃなく、中羽のアジは釣れないの?」なんて聞かれていたこともあり、LTに初トライということになりました。

そうは言っても、LTタックルなんて持っていません。
イサキのタックルでアンドンビシだけ30号を買っていけばいいだろう。
仕掛けもイサキのムツ針仕様の長さを調整すればいいね。
な~んて軽く考えたのが、長いトンネルから抜け出せない私の不運の延長でした…。

当日は曇り時々雨、北西の微風、水温24度、潮は薄濁りです。
釣り場も港から5分と、船長にしてみれば庭のような場所ですが、最初にアンカーする場所を45分も探しました。
岸払いした昼過ぎ(13:30)には群れがいなくなっていたのでしょう。
そんな訳であまり良くないポイントで釣りを開始しますが、周りでたま~にアジが顔を見せる程度です。
ところが私の竿には魚信すらない…。
水深は概ね15mで、棚ボケしようのない深さです。

船中の前半戦の不調が自分の過ちを気付かせるのを遅らせた大きな要因となりました。

当日、使用した仕掛けはカラームツ(グリーン)10号のイサキ仕掛けを切り、全長2mに改造。
餌は船宿が用意した青イソメの他に、冷蔵庫に眠っていたアカタンを持参しています。

当然、周りがポツポツながら釣れているのに自分には魚信すらないということで、アカタンの使用は止めましたし、船の移動中に仲良くなったオジサンが釣れれば親切に棚を教えてくれます。
それでも船中が前半戦(3~4時間)3~4尾だったので、自分の仕掛けが悪いとは思っていませんでした。
事実、外房ではイサキの仕掛けでアジばかり掛かるということがよく有るからです。

ところが夕まづめ、船長が躊躇なく船を止め、アンカーを打ちます。
良い反応を見つけたのです。
早速、船内でポツポツとアジが上がりはじめます。
こうなっては皆さんと同じ条件にするしか手がありません。
針を切って、道具箱の中から金ムツ10号を取り出して付け替えます。
するとどうでしょう、棚に合わせた瞬間にブルッブルルッブルッと魚信が来ます。

カットウフグは、東京湾はエビ、外房はアオヤギと地域によって餌が違います。
それと同じで、カラームツ(グリーン)は白魚の擬餌として威力を発揮するのですが、外房ではアジが喰っても、東京湾のアジは白魚を捕食していないので(まだ白魚を食うまで成長していないのか?)、カラームツには目もくれなかった。
ちょっと待てよ。
針は違えど、付餌は青イソメで船内統一のはず。
じゃーアジが反応しているのは付餌じゃなくて「針か?」というおもいに達したのです…。

久々に興奮する推論です。
要するに東京湾のアジは喰い渋りのとき「金バリ」、サバ除け&入れ喰いのとき「銀バリ」というのがスタイルということになります。
それにしても、地域、地域によっての仕掛の違いは、対象魚が捕食している餌や釣る環境他に伴って異なりがあるのですね。
納得です。
これ以降、同様な事に気付いた場合、皆さんにも情報を提供するようにしますね。



その後、猛チャージをかけた私は、坊主から一気に20尾まで釣果をのばしましたが、竿頭30尾には遠く及ばず沖上がりとなりました。

2010-05-22

釣れない日には…



近頃やっと「釣りに行こう」という気がわいてきました。
が、時期的には釣り物に悩む季節でもあります。
今季はマルイカが好調なれど、感覚的なものですが、自分の中に躊躇する何かがあります…。
乗っ込みは終了してしまったようですが、まだ間に合うか?

では、釣り物は何だろう?
迷った挙句、5月16日(日)の釣行は、江見「新栄丸」さんのマダイ五目にしました。
五目にすれば、時期を逃した乗っ込みもシェアできるという魂胆です。

当日は、晴れでベタ凪、潮は微妙に動いている程度で薄濁り。
風は北西微風で、条件は悪くない筈なんですが、船中とんと当たりがありません。
悪い日並の決まり文句で「そこそこの反応は出てるのに口を使わないな~」と船長もぼやいていました。
結果、アジすらまとまらず、皆さんお土産もなく沖上がりとなってしまいました。

小生の釣果は、イナダ×2、アジ×1、ゴマサバ×1、イサキ×1、ムツ×1です。


ところが、帰宅して他船の釣果を眺めていると、そこそこ釣れているじゃないですか…。
特に房総ではこの時期、どの船もイサキをメインの釣り物にしています。
総量規制のない南総の竿頭は70台です。

何だかやるせない気分で、あれこれと理由を考えてみましたが、思い当たる節に辿り着くことはありませんでした。
江見のポイントが荒れてしまっていたのでしょうかね…?

人生と一緒で、その内に良い日並にぶつかるでしょう!

2010-04-27

ライブバイト使用インプレッション

前回の予告通り、4/26(月)にアジ釣りに出掛けてきました。
本当に久々の釣行です。
今回の釣宿は、同行者の薦めで浦安「吉久」さんを利用させていただきました(因みに安浦じゃないですよ。ディズニーのある千葉の浦安です)。
http://www.gyo.ne.jp/yoshikyu/

近場の船宿を利用するのは初めてでしたが、さすがに体が楽ですね!
下船して1時間後には自宅に着いていましたからねぇ…。
房総族の私は、いつも下船してから、眠たさと戦い戦い3~4時間かけて帰宅しているので、この開きは雲泥です。

また、吉久さんのアジ船は7:00岸払いでしたので、座席取りさえなければ、日常とそう変らない6:00に自宅を出れば間に合います。
その代わり、船の移動時間は長い長い…。
ポイントの久里浜沖まで浦安から片道90分、実釣6.5時間。
まあ、この時間配分については宿の地域特性でもあるので、捉えかたは人それぞれ…。
あくまで参考まで。

また、料金は9,500円とアジ船にしては少し高めですが、移動が長い=燃料費がかかるということで、私の場合、久里浜の宿までの交通費を考えれば納得です。

総合的に、私にとってはメリットの大きい船宿さんでした。
但し、今回は平日釣行でしたので、土・日・祭日を経験してみないことには最後の結論は出せませんが…。

釣果は約25尾と貧果に終わりました。
久里浜のアジ釣りを少し舐めていましたか…。

とは言っても竿頭は52尾と倍の釣課を引き出していることから、勘が鈍っていたというか、臨機応変な対応ができていなかったのですね。
総括すると、断続的にポツリポツリとは釣れるので(迷いが生じ)、潮によってコマセワークや誘いを工夫することを怠ってしまったというところでしょうか。
アジは誰でも釣れるけど、数の話しとなると奥深い釣りですね…。

悔やまれるべきは仕掛けで、当日は喰いが浅かったので、クッションゴムを外したのですが、そのせいでビシをコマセ桶に回収すると、上針が海面から飛び出してしまい、アジが宙ぶらりんになってしまいます。
口の弱いお魚なだけに、何尾もバラしてしまいました。
3本針だったので、思いきって上針は切ってしまった方が良かったのでしょうが、そんな機転も利かなかったな~。

そんな久々の釣行でしたが、これより標題についてのコメントです。
吉久さんの支給エサは偶然にも「青イソメ」でした。
ですので、ライブバイトと比較するにはもってこいです。

結果として、マルキューさんの広告は過大広告でもなく、生きた青イソメと同等の釣果は得られます。
但し、青イソメより上かと言う点はクエッションがありますが、針へのエサ付けはヌルヌルしないので、非常に楽です。
単価的にも400円以下でしたので(保存も効くようですので)、コストパフォーマンスは宜しいのかと存じます。

今回はカメラを忘れちゃいました(ごめんなさい)。
次回は、忘れないようにしますね。
そうそう次回と言えば、今回使用したアジのタックルを片付けているとき、振っと長~い竿に目に留まりました。
何年も使っていないその竿の名は、リーディングXマダイ265。
海は乗っこみのシーズンですねぇ~。

2010-04-18

金アジよ覚悟!

もう15年以上前の話ですが、「課長さんの厄年」というテレビドラマが放映されていました。
トップセールスマンだったショーケンが、突然、総務部への転属を告げられ、七転八倒するというストーリーです。
そんなブラウン管の中のショーケンを眺めながら、漠然と「厄年」というものを当時の私は捉えていました…。

そんな私も既に今年の誕生日が過ぎて、後厄です。
兄を失う少し前あたり(30代後半)から私の「厄」らしき悲運は始まり、その悲運は怒涛の如く連続しました。

もうこれ以上、悲しく辛いことは起こらないだろうと思っていても、続くのです。
そして、今年に入ってからも本当に本当に辛いことが起こりました。

普段であれば、日常生活の一部のはずの仕掛け作りも、ハリス(スプール)すら手にしようとも思わない…。
食事も2日位、口を通らず、眠ることすら出来ない…。
談笑して歩いている人とすれ違うだけで、こいつらハッピーだな、などと心が荒むのです…。
そんな精神状態では、よい仕事など出来るはずがありません。
"逆境をバネとして" などと言いますが、自分を呪うことしか出来ない日々が続いたのです。

それでも人間は前に進まなければなりません。
兄だけではなく、心の許せる友達はみんな遠いところです。
そうなると、頼るべきは自分の強さと、時間による癒しだけなのです。
きっとこの悲運が最後だ、これからは大丈夫だと信じるのみです…。

また、今の自分と釣りという行為(レジャー)を相対させてみると、いかに日々の生活の安定が釣り(レジャー)に求められる要素かということが、否応もなしに衝きつけられます。

そうしてやっと、私にも釣具をさわる機会が訪れました。
去年から知人と約束していたアジ釣りの日程(4/26)が近付いてきたからです…。

まだまだ精神的には辛い状況ながら、海へ出て、風に吹かれ、糸を垂らせば、幾らかの気分転換にもなるでしょう…。
そして、ポイントは恐らく久里浜沖なことから、美味しい金アジでも食べれば、体も少しは元気になるでしょう!
久々の釣行を前に、少しだけやる気が出てきました。

仕込んだ仕掛けは10組で、1.5号の細ハリスにカラームツ。
そして何より今回の目玉は、マルキューのライブバイト「特船イソメ青」という付け餌を試してみようと思います。
http://www.marukyu.com/livebite/index.html
金アジよ覚悟!

今日は前回のブログUPから、暫らくご無沙汰してしまった理由(愚痴)を、自分への戒めもこめてご案内した次第です。
実釣、ご期待あれ。

2010-02-19

冬のイサキ(追い食いについての考察)

ここのところ、昨年末の繁忙時に手薄にしてしまった案件が再燃し始め、またまた釣行から遠のいております。
他にも釣行から遠のく理由が1つあるのですが、そのことについては、後日、あらためて触れることにします…。
皆さまお元気ですか?

今年(1~2月)は本当に寒いですね…。
雪をこんなに見る冬は久々な気がします。
こんな陽気が続くと皆さんも釣行に躊躇われていることかとお察しします。
実のところ、前回の釣行では、私も寒さに震えてしまい、安物ながら防寒防水ジャケットを1着購入したところでもあります。

さて、前回のラストコメントで次回はイサキかメバルかとお伝えしておりましたが、悩んだ末、イサキにすることにしました(迷った時はいつもイサキですね…)。
それは、ここのところ足が遠のいている「江見:新栄丸さん」の釣果速報を眺めると、外道にアマダイが数尾あがるからなのです。

メバル………煮付けが旨い(アジとのリレー)
イサキ………刺身が旨い(アマダイの昆布締、頭煮付)

こんな比較をすれば、食いしん坊の私がイサキを選ばない訳がないのが本音です…。

さてさてこのイサキも過去に色々とコメントしていますが、寒い時期は活性が低く、なかなか数が伸びない釣りとなります。
最近では雑誌で「寒イサキ」なんて特集が組まれ、名手と言われる方の工夫が紹介されているところですが、私が冬場のイサキで心掛けるのは「ソフトな誘い」です。

イサキは活性の高い低いがあっても所詮は群れで動く魚。
魚探反応があれば船長の指示棚には群れが入っているわけです。
船が1回毎に旋回するか、暫らく流すかにもよりますが、底ダチを取った後のひとシャクリまでは素早く、そこからは待ちを長めに(5秒位か…)コマセの帯が途切れないようにイメージしてソフトに誘い上げ(シャクリ上げ)ていきます。

冬場は決して指示棚まで一気にシャクリ上げ、棚で待つことはしません。
誘い幅も夏場と異なり、ハンドル1回転以下(30~50cm)と小刻みに仕掛けの長さ分を誘い上げていくのです。
それは活性が低い=積極的に餌(コマセ)を追わないからです。
シャクリ幅が大きく(早く)すると、ウマズラが多いときは厄介です。

仕掛の長さが3.0mなら、1回の投入で6~10回シャクリを入れることになりますね…。
私は仕掛けの長さは原則、夏も冬も変えません(凡そ4m)。
コマセも餌も同じなのだから、あくまでもシャクリのスピードに違いをつけるだけです。

また、活性が低い冬だからこそ追い食いを狙うべきとも考えています。
1尾かかれば、周りにはイサキがいるので必ず追い食いを狙うこと。
私が追い食いで工夫している点は、ドラグを緩目に調整することです。

先にも述べたとおり、船長の指示棚には群れが入っている…。
よく雑誌には追い食いは "ゆっくり上に巻き上げる" と書かれていますが、もし群れの上層で下鈎にヒットしていた場合、上に仕掛けを巻き上げてはあまり意味がありません。

群れている魚は、鈎掛りしていても群れに戻ろうとする筈です。
そこでドラグを緩めに設定しておき、魚のパワーで糸を出します。
シャクリやフッキング(聞き上げ)はサミングでカバーします。
巻き上げが辛いときは、ドラグを絞ります。

勿論、クラッチワークの方がやり易いという方もいらっしゃると思いますので、操作はお好みで…。
ただし、予期せぬ外道(例えば鯛)が掛った場合は、断然ドラグの方が有利です。
あと、追い食いの目安としては、仕掛け投入後のわりと早いタイミングでフッキングさせられた時とするのが大事です。

投入後、2分近く探りを入れた後にヒットした場合、ビシにコマセが残っていません。
追い食いは、フッキングした魚の動きでコマセが放出されることで成り立っています。
まー追い食いの工夫については、冬も夏も(釣目も)関係ないことですが…。

尚、鈎は柔らかい竿をお使い(向こう合わせ)の方はムツで。
先調子の竿でアワセを入れていく方、外道にハナダイを狙う方はチヌで構わないと思います。
実のところ、鈎の種類は私も悩むところなんで、悪しからず…。

さあ、いつ釣行が叶うことか…、楽しみです。

2010-02-02

師匠の復帰戦

前回お知らせしたとおり、1月31日(日)この冬三度目のヤリイカに挑戦してきました。
この三度目の釣行は、このブログを開始した最初のコメント
http://tsuri-zakki.blogspot.com/2009/04/blog-post.html )で紹介している仕事仲間Nさん(敢えて師匠と呼ばせてもらいます)が、膝の手術から復帰した最初の釣行になります。


(左)師匠、(中)兄弟子のY氏、(右)私

師匠のお仲間は、ヤリイカ釣り=小網代「丸十丸」と常宿が決まっているのですが、私の房総での釣果、イカの群れのデカさや船の大きさをアピールし、房総に遠征してもらいました。
また今回は日曜のグループ釣行ということもあり、萬栄丸さんがギュウギュウ詰めでオマツリ多発になることを鑑み、萬栄丸さんと仲の良い洲崎「早川丸」さんにお世話になりました。
http://www.hayakawamaru.com/

大潮の満月とあって期待を膨らませた師匠の復帰戦は、晴れ、水温は日中バケツに手を入れて若干暖かい程度なので、外気+2℃(14℃)程度か?
波は低く凪(若干ウネリあり)でバラシは怖くなかったものの、潮は動かず(上潮若干強く)…。
風は北西微風、釣座は右舷舳から3人並びで、狙いとおり片舷5名=計10名での出船。
1日を通して反応は底ベッタリで、数が伸びる日並ではありませんでした。

それでも流石は洲崎の船。
勝山港からの出船であれば、最初のポイントとなる洲崎沖まで約40分の航程となりますが、20分も経たずに反応を探しはじめます。
第1投の時間(スルメ狙い)には周りに1隻の游魚船もありません。
車を運転する時間は長くなりますが、実釣時間については洲崎は最高ですね。

一応、船長のアナウンスは30m位タナに幅はあるものの、当日の反応はベタ底…。
更には、ヤリイカの良ポイント「白浜沖」が二枚潮で釣りにならないという情報が僚船から入り、洲崎沖から布良沖に若干移動しただけでヤリイカに変更(ベタ底のまま)です。
底釣りが下手な私には辛い展開となります。
底ベッタリで反応が小さい日並には、とにかく仕掛けを動かさないことには=シャクらなければ、イカは乗りません。

こんな時のお薦め竿は、シャクリ易い硬さがあり、シャクリ続けられる軽さ、シャクリ幅がとれる長さ(2.0m前後)が求められます。
市販(私見)では、ダイワLeadingXVヤリイカ195Hあたりがお勧めですね。

復帰戦の師匠は、ベタ底で弛ませる作戦。
前半、多点掛けも何度かありましたが、どうにも乗るイカが小型(マルイカサイズ)ばかりで、「先が尖っているイカが欲しい~」とボヤキながらも、終盤、数少ない大きな反応では先の尖ったイカをゲットしていました。
それでも三浦方面ではアベレージ10杯程度な釣果が、洲崎では20杯と満足していただけました。

斯いう私は、疲れながらも頑張ってシャクリ続け、スルメ6杯、ヤリ20杯でフィニッシュ。
兄弟子のY氏は、スルメ3杯、ヤリ23杯で、近所にお裾けをしなかったせいで、毎日イカ刺しを食べているそうです。

次のレポートは、イサキかメバルと考えています。

2010-01-19

2010 初釣り(ヤリイカ)

早いもので"ミレニアム"って盛り上がったのも10年前のこと…。
この正月は、連れと友達の3人で外食しながら年を越し、正月は釣師らしく?仕掛作り&読書(DVD)で短い休暇を過ごしました。
皆さんは如何お過ごしでしたか?

私は仕事がだんだんと落着きつつあることもあり、初釣りは予てから「イカを釣ってみたい」と言っていた連れ(サービス業≒普段、土日祝の仕事)を伴い1月15日(金)にヤリイカに行くことにしました。

乗物酔いする&初心者の連れが一緒ということもあり、大きい船にしたかったので、おのずと(お馴染み)勝山港/萬栄丸さんでの初釣りです。

当日は前日までの時化が収まり、ウネリは残るものの連れが酔うほどではないかと思ったのですが…、やはり駄目でした。
最初のポイント移動でダウン!
反省です。
結局、帰港するまで起き上がれずという切ない思いをさせてしまいました。
次は夏場か、カワハギ、アジ等の近場にしようと思います。

さて、肝心の初釣りですが、当日は北西の微風で澄み潮。
潮はトロトロ、水温は若干高めと渋い状況ながら、サバの居ないまあまあな日和です。
釣座は左舷艫。

この冬はスルメがロングランしており、千葉のイカ船は早朝1時間ほどスルメを狙うのですが、隣りの方にそこそこ乗りがあるのに私は渋い。
仕掛けかな?と思い、よくお隣りを観察すれば、"はっ" とする事実が判明!
「乗り角が薄目に集中している≒私の色が濃い」のです。

前日までの時化により濁り潮を予測していた私は、スルメ仕掛けは原色の角で組んでいたのです。
これが完全に裏目。
当日は澄み潮で、お隣りはケイムラ、薄ブルーをメインにされていました。
いくらスルメであっても、冬の澄み潮時には薄い色が有効ということですね…。

そうは言ってもヤリイカは私も薄ピンク、薄ブルー、ケイムラで仕掛けが組まれているので、大丈夫だろうと気を取り直しますが、ヤリイカを開始する頃には仕掛回収時、1番上の角が水中にある時点で下に何杯イカが乗っているか透けて数えられるほどの澄み具合となりました。
そうなるとケイムラ又はケイムラに色がミックスされているような角が強く、私のピッカピカ針の薄ピンク、薄ブルーは乗りが悪かったように思います…。

多点掛けしても3杯止りで、結果として当日はスルメ6杯、ヤリイカ15杯でフィニッシュ。
竿頭は別格な方なんですが、スルメ込みで61杯です。
角の選択を誤ったことは横に置いたとしても、3倍の釣果とは…、いったい何が違うんでしょうね?
イカ釣り(数釣り)は本当に奥が深いものです…。

前述の通り忙しい釣行だったので、写真もないレポートとなってしまいました。
お詫びと言っては何ですが、ヤリイカのコツをもう1つ書き添えておきます。

ヤリイカのタナは皆さんベタ底と認識していらっしゃいますよね。
それは間違いないのですが、日並によってはタナが上ずる(上の角に乗る)ことがあります。
その時はチャンスです。

私の経験では、タナが上ずったときは、ポイント、ポイントによる水深に惑わされず、その日はそのタナを徹底的に攻めるのが有効です。
(そのタナが仮に150Mだったら、船長が水深190Mとアナウンスしても、150Mを攻める)
落としで乗せることにもなるので、手返UPにも繋がります。

この現象はイカの餌となるベイトの群(タナ)が一定しているからだろうと推測しています…。
従ってベイトのタナがブレなければ角のサイズ・色がどうのこうのより、そのタナを攻める(タナに角がある)ほうが優先度は(釣果が)高い筈です。
勿論、150Mプラス仕掛け長さを落下させてからシャクリ上げてもよし。
是非みなさんも試してみて下さい。

月末にもう1度ヤリイカに挑戦の予定ですので、次回は写真入りレポートをお届けします。