2011-11-05

船酔い、酔い止めについて

今回は「酔い止め」に的を絞って書いてみようと思います。
というのも、過日、海が比較的穏やかな季節だというのに、なぜか船酔いをしたからなんです。
また、標題については、以前、「釣行前日についての考察」として触れているので、必要に応じ以前の内容(転載)に肉付けをしようと思います。

薬(結論)は後にして、船酔いについてオサライしてみます。
俗に船酔いは船の揺れが「三半規管を刺激して体のバランスが崩れて起こる」とされており、ここについては説明する必要もないと思います。

もう少し詳しく説明すると、船酔いは揺れ(三半規管を刺激)からくる脳のストレスが原因で起こります。
体が平衡感覚を維持できるのは、視覚、内耳、深部知覚系他の情報が脳の中枢に伝えられているからです。
これらの情報が脳の中で混乱してしまうと、脳で大きなストレスが発生し、頭痛や唾液の分泌を引き起こし、更に、自律神経の副交感神経を刺激することで吐き気を催すと言われています。

したがい普段、地上で一般的な生活をおくっている者は(個人差もありますが)船酔いして当然なんです。
以前にも書いていますが、初心者の方に認識していただきたい点として、ベテランアングラー(釣りオヤジ)も船釣りでは酔い止めの薬を飲んでいることです。 

しかし、絶対に酔わないという方もいる。
何を隠そう、船頭が船酔いをしたなんて聞いたことも見たこともありません。
どんなに海が悪くても平然としている。

きっと自分で車を運転するときは酔わないのと同じなんだろうと思っていたのですが、実は違うらしいのです。
その訳は…、三半規管は鍛えることが“可能”なんだそうだ。

毎週必ずとまではいかないまでも、月に何回か船に乗るようになると、この鍛練が進むのか、釣りオヤジは余裕かまして船の上でビールを飲むようになります。
自分はもう大丈夫というプラセボ効果もある筈です(笑)。
船酔いしてしまう方には信じられない自殺行為に映ることでしょうが、海風に吹かれながらの飲酒はなかなか気持ちの良いものです。

しかし、この鍛練も毎週船に乗ったとしてもたかだか月4日、船頭の月30日に敵うわけもない。
海が悪ければ、釣りオヤジが酔い止めを飲んでいたとしても「ある条件をクリア」していないと船酔いに苦しむことになります。

その条件とは「睡眠(体調管理)」です。
過日の私の船酔いの原因はこの睡眠不足によるものです。
幾ら酔い止め薬を飲んでいても、体調不良では薬が効かないので無理もありません。

ビギナーほど釣行前夜に興奮して眠れないものですが、酒を飲むなり(飲み過ぎもダメですが)、前々夜に夜更かししてでも前日に充分な睡眠を確保してください。

前振りが長くなりましたが、ここからが「薬」のお話しです
最近の酔い止め薬は優秀で、どれを飲んでも左程、効き目の違いはありませんが、「アネロン」という薬が“効く”と言われますし、シェアも高いのでお薦めです。

しかしながら、薬を飲んでいても車も電車も駄目…。
船なんてもっての外という乗り物がダメダメな人がなかにはいます。
こんな人が船に乗れる魔法のような薬はありませんが、方法はあります。

その方法とは、薬の飲み方を工夫することです。

(1)酔い止め薬を乗船日の2日前の夜までに購入する
   錠剤×2回分、アンプル(飲み薬)×1回分
   錠剤は前述のアネロンで構いません
   アンプルは「センパア」をお薦めします
(2)乗船2日前の夜に錠剤×1回分を服用し睡眠
(3)乗船前夜に錠剤×1回分を服用し睡眠
(4)乗船日の朝、アンプルを服用して乗船

私の部下で湖の遊覧船でローゲしたとゆうツワモノも、騙されたような顔して「うめさ~ん、今日は全然酔いません…???」という結果だったので、是非お試しあれ。
但し、くれぐれも睡眠不足(体調不良)では薬は効きませんからねぇ~。

最後に乗船後(釣り船に限定)の船酔い対策(条件)を書き留めます。
・タバコや石油の匂いで酔いやすいこともある→艫(船尾)は×
・視覚からの酔い。遠くを眺めるには上下動がない方がよい→舳(船首)は×
・進行方向に向いていると良い
・船底は揺れが少ない
・波飛沫を被らない(体力消耗、ネガティブ思考)

これらの条件を総括すると、移動中は船室で操舵室でも眺めながらリラックス。
釣座は胴の間、しかもど真ん中がよいでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿