2013-04-28

コマセマダイも色々

過去に東京湾でアジをカラー鈎で釣ろうとして、痛い目にあったことがある
このブログにも書き込んだネタでもあるが、同じ魚を同じ方法で釣るにしても、細部は地域により若干異なるものだ。

何故こんな前置きをしたかと言えば、今回、土肥まで遠征したコマセマダイの釣り方が三浦や千葉とは若干異なったからだ。

今回、お世話になったのは土肥港のとび島丸さんで、スタンディングファイトで挑むヒラマサ・カンパチで有名な宿。
また、マダイ船は大塚プロが存命だったときに、THEフィッシングの取材で何度か利用したのを観たことがある。
伊豆の釣り方を一言でまとめれば、コマセで「寄せる」のではなく、反応層より上にコマセを入れてマダイを浮かせて獲る釣りだ。

①警戒させないように、極端と思えるほどハリスが長い(今回15m)
②即、棚に仕掛けが届くよう重い仕掛けとなる(ガン玉必携)
③前述①のため、コマセは少量でいい
④即アワセを入れる
⑤前述④には軟調竿より先調子気味の方がアワセが効きやすい

今までに同じ釣りの経験がなかったかと言えば、熱海(初島)出船でコマセマダイをやったことがある。
よくよく思い返せば、今回のとび島丸さんの釣り方と、熱海の釣り方は同じだったが、熱海では潮が全く動かずノーバイトだった故に、伊豆のそれを忘れていた。

イカ釣りと同じで反応が見つかれば、1流し1投となるので、総じて忙しい釣りである。
また、浮かせて釣る=誘って釣るということは、竿は手持ちが基本となる。
今回は潮が巻いていたということで、テンションが抜けないように(アタリを見逃さないように)上に誘いを掛けるのが主だったが、当然、潮次第では下にも誘うことにもなるだろう。

とにかく忙しい釣りだったが、言い返せば、船長が丹念に「お客さんに釣らせよう」としてくれている姿勢が伝わり、好感が持てた。
無線でお喋りばかりしている三浦の船長とは大違いだ。
前列1番左が小生の1.8kg
釣果は2枚バラシ、1.8kg1枚、1.0kg1枚の計2枚でした。
東京からは遠く(深夜でも片道3時間)、料金も安くはありませんが(約1.5万円)、機会があればまたチャレンジしたいと思います。
ポイントは恋人岬辺り

今回の釣行はTYFCの集まり。
帰りに食事に寄った沼津港の「丸天」では、マグロのテールシチューを注文。
この巨大ハンバーグのようなテールが2つ入っていて1480円也。
当然、半分しか食べられず、メンバーにお裾分け。

2013-04-15

無欲は釣れる?

日曜の仕立船を控え、仕事のケリがつかない土曜の夕刻、釣り仲間(仕立メンバー)のIさんからの電話が入る。
「もしもし、明日は強風で出船中止だよね?」
日曜が晴天なのは間違いなかったので、特に海の状況をチェックしていなかった私。
この電話に虚を突かれた。

船釣りのターゲットは様々だが、時期限定のお祭り的なターゲットが幾つかある。
黒潮の北上によるマグロ・カツオ、5月のムギイカなんかもそうだが、やはり筆頭に上がるのは「乗っ込みマダイ」だろう。
日曜の釣物はその乗っ込みマダイだ。

マダイは食味的には大好きな魚なのだが、コマセマダイは釣りの趣向が個人的にいまひとつで、更には産卵期のマダイは食味が落ちるので、中止なら中止で構わない。
頭の中では「中止だったら仕事は明日に放っぽりだして飲みに行っちゃおう!」なんて不遜な考えがもたげてくる。

ところがその後、「中止」の電話はなかなか鳴らず、ジリジリ、ジリジリと時間が過ぎる。
私の気持ちとは裏腹に、釣りオヤジ(仕立メンバー)にとって乗っ込みマダイは1年を通しての一大イベントだ。
強風程度ですんなり諦める(しかも仕立の大名釣り)なんてするわけがなく、ギリギリまで天気予報と睨めっこしてたらしい。

結局、「最悪でも4時間は出来るから出港です」と連絡が入ったのは21:30。
その間、私は飲みにもいけず仕事も捗らずのダブルパンチで、逆に仕事を放っぽりだして眠ずの釣行となってしまった…。

海上に出てみれば、強風だが釣りが出来ない程でもなく、剣崎沖には乗っ込みマダイを狙う船が帆を並べている。
今回、お世話になったのは剣崎(間口港)「利一丸」さんだ。
剣崎間口港
毎度のことながら、剣崎の船は定刻に猛ダッシュで突っ走って場所取りする。
波飛沫を被りながら、眠い≒ダルイはで、既に戦意喪失状態…。
一方で、船頭はポイント到着するなり即投入アナウンスだ。

釣りオヤジ共も猛烈なスタートダッシュ。
竿を煽りコマセを振る。
時を同じくして、私といえば仕掛けが結び終わっていない状況。
全くもって気合いが入らない。

それでも皆さんがコマセを2~3回詰め替えたくらいで第1投する。
剣崎は魚がコマセに居着いているため、ブランチよりもモーニングの方が喰いがよいもので、ピクピク餌取りの反応がある。

何とはなしに今日は行けるんじゃねっと、付け餌を刺し、コマセを詰め替えて再投入すると、クンックククッーンと竿が海面に突っ込み、難なく1kg程度のマダイをキャッチ。

暫らくすると、更に大きな当りが訪れドラグが滑る。
引きの強さで2kg以上を確信。
既に1枚獲っているので、これがマダイならこれ以上は持ち帰っても食べられない。

なので、ドラグは緩々のまま、大事にゆっくり引きを味わって獲ったのが下の2枚写真。
きっと、お魚さんは鈎先に釣り人の欲や殺気を感じるのでしょうね…。
欲のなかった私にマダイが釣れちゃいました。
利一丸さんの釣果ブログより拝借
22Lクーラーの上に乗せてこんな感じ
ファーストキャッチの1kg弱

2013-04-01

食材調達!

今ではオフィスで1人に1台が普通になったパソコン…。
私がビジネスでパソコンを使い始めた頃は、信じられないだろうが、1台のパソコンを何人かで共有していた…。
Windowsは95の頃だ。
今になって思い返すと笑えるね!

当時はオフコンこそ普及していたものの、注文書はFAX、コミュニケーションは電話(ポケベルは流石に死滅していたか?)、請求書はオフコンから出力するか、複写式の専用請求書を手書きしていた時代で、パソコンを併用するのは凄く(二度)手間だったのだ。

当然、急ぐ仕事を優先するものだから、パソコンを覚えるのが蔑になり、エクセルも満足に使えずに四苦八苦しているときに神様的存在(パソコンの先生役)だったのがFさんだ。
Fさんは私と同年代ということもあり、今でも細々と交流がある。

この3月も同じ知り合いの壮行会で会う約束をしていたのだが、Fさんは諸事情により欠席となってしまったので、他日に食事の席を用意した。

はてさて、久々の食事だから釣り人ならではの美味しい魚料理を振舞いたい。
そこで食材調達を目的とした釣行をすることにした。
斯くして(私の釣物一覧より周囲の意見も聞き)間違いない獲物ということで、久々にイサキ釣りに行くことになったのだ。

今期、イサキは好調のようで、釣場は洲崎、江見、勝浦どこでも構わなかったのだが、振っと布良(めら)の「松栄丸」さんの情報を目にしていて、急に布良が懐かしくなった。

布良は私の亡き父が足繁く通った港で、父に連れられ私が船釣りデビューを果たしたのも布良の船宿だ。
パソコンの話と同じで、かれこれ13~14年は足を運んでいない。
布良港
まあ、最悪5匹もあれば十分なお気楽釣行なので、松栄丸さんに予約を入れて、集合時間ピッタリに港に着くと、どういう訳か船宿から電話が入る。
出船予定時間の1時間前の出来事だ。

「皆さん揃っているので、早く出船しようと思うんですが、今どこですか?」
→いま港に着いたところです。
「では車の前に荷物を出しておいて下さい。経トラで取りに行きます」
→はぁ~?

目の前で電話していたようで、あっという間に荷物が回収され、あたふたと着替えると私が船に乗ったとたんに岸払いした。
どうやら世の釣オヤジ共は私とは正反対に、好調なイサキの束釣りでも狙っているのか?、目がマジになっている(怖)。
釣座は、ビリ着なので左舷胴間しか空きは無し
アルファタックル Deckstick150 魚が掛っている時のカーブ
お気楽ヤローがサンドイッチを食べながら、カシュッとやっている間にポイント到着。
岸払いからものの10分程度で釣り開始だ。
当然、カシュッなんてやっているバカは私だけだ。

まあ、イサキ好調というのも満更でなく、ぼちぼちと釣りを開始すると、型こそ小さいがよく釣れる。
面倒臭いので、一匹掛ってもそのまま置いておくと3点掛け…。
そんなのが10回もあると30匹。
サイズUPを狙って上棚-1mで待ってポツポツ追加。
結局60匹も釣ってしまった…。
30匹も有れば持て余すので、小さいのをポイポイとリリースしていると、私よりも沢山釣っていたお隣さんが「リリースするなら貰っていい?」と聞いてくる。
お隣さんの足元は桶2つが満タンで、ピチパチと足元にも魚が跳ねている。

捌くの大変でしょうと?と聞くと「小さいのはツミレにするんだよ。アジより美味いしね」との事。
鱗は取らずミキサーを使うにしても、三枚に下ろして皮は引くのだから、大変は大変だ。
そんな訳で6匹をお隣さんに進呈、24匹をリリースした後の状況がクーラー写真。

お陰さまで食事会は、話も弾んで4時間がアッと言う間。
イサキは香草焼きとナメロウにしたが、何れも大好評!
特にナメロウは凄く粘りがでて「何か入れてる?」と聞かれたほどだ。

3月末では刺身には今ひとつのサイズであるが、5月になればお腹も膨れ、サイズも良くなるだろう。
房総のイサキ、諸兄も夏までに1度は足を運ばれては如何だろうか?
最後に、肝心の料理の写真を撮り忘れたことをお詫びする。