2014-03-23

2014フィッシングショーで思うこと

強風で出船が中止になり、ぽっかり時間が空いてしまったので、暇つぶしにフィッシングショーに行ってきました。
残念だったことに今年はアルファタックルの出展がなく、気になっていたデッキスティック73は見ることが出来ず…。

今期は釣果がポツポツ聞こえる大好きなマルイカ製品では、シマノがリアランサーマルイカに追加モデルをエントリーしてきました。
H152、142。

これをちょっと触れてみると、随分と柔らかい仕上がり。
広告などには8:2調子とされていて、興味があったのですが、感覚的には7:3標記したほうがいいんじゃないかな。
硬めの竿が好きな私としては随分期待ハズレでした。

そして今回、横浜まで足を延ばした最大の目玉は14カルカッタコンクエストです。
バス用リールなんですが、今後、小物用のベイトリールとして使ってみようと思っています。

というのも、多くの船用ベイトリールはテクニカルブレーキ以外にブレーキシステムを搭載しておらず、フグやカワハギで仕掛けをキャストするとバックラッシュが多く、私は船釣りであっても釣物によってはリールにブレーキシステムが必要と考えています。

因みに旧カルカッタコンクエストは、「F」として船用モデルがラインアップされていますが、これは遠心ブレーキ未搭載モデル。

とは言え、ブレーキシステムを搭載したベイトリールなんて星の数ほどあるのに、何故、カルカッタコンクエストにこだわるのかと言えば、巻き心地と、14年もモデルチェンジが無いという質実剛健さだ。

更に14モデルに食指がのびたのは、旧カルカッタコンクエスト(01モデル)はある意味、淡水モデルで、300番以上がA-RBや防腐処理されたソルトOKモデルだったのですが、300番は中途半端な大きさだし、重かった。
これが14モデルからは100~200番でもソルトOKとなった点。

実際に会場でパーミングしてみたが、非常にコンパクト。
ロープロファイルモデルと遜色ない。
そして特筆すべきは、やはり巻き心地!
マイクロモジュールギアだ。

01だって充分シルキーだったのに、更に磨きがかかり、リョウガをもってしてもこのフィーリングは遠く及ばない。
この巻き心地を味わったら、他のリールは使えないね。

更に最近のシマノリールに搭載されるX-SHIP
この機能にはすごく期待している。

クラッチと連動してピニオンギア(スプールと直結しているギア)が切り離される機能で、クラッチを切るとスプールはボールベアリングのみで支持される。
この機能によって、スプールの抵抗が減り、仕掛けの落下速度が向上する。

イカ釣りでは、仕掛けを出来るだけ早く落としたいし、フカセ釣りでも待望の機能だろう。
そして私が想うところでは、ひとつテンヤはX-SHIPがあれば、ベイトリールでもスピニングと同等のフォールが可能なのでは?と想像しているから…。

何せ1円玉1枚の重さでスプール回るんですから、スピニングと大差ない筈だし、サミング、パーミング性といったことを考えれば、スピニングよりベイトが扱い易いことは周知の事実です。
但し、この機能の短所はシンクロレベルワインドが物理的に不可能となることです。

スプール=ピニオンギアの回転をレベルワインド側に伝達することで、レベルワインドは左右に動くのですが、ピニオンギアを切り離してしまうのですから、レベルワインドは動く筈もない…。

細いPEを使う小物船釣りでは、出来るだけPEは労わってあげたいものなので、仕掛けの落下速度を今のところは優先するものの、X-PROTECTとCOREPROTECTの非採用と併せ、更なる技術革新を待ちたいものです。

14モデルは、今のところ100番と200番がエントリーされていますが、100番のドラグはカーボンワッシャ、200番はカーボンクロスワッシャを採用しています。
ボディサイズ差異±0.3m、自重±25gですので、選ぶならば200番なのかな…。

2014-03-21

師崎のフグ釣りについて

諸兄は師崎(もろさき)という地名をご存知だろうか?
地図をご覧いただければ一目瞭然なのだが、名古屋の南に位置する知多半島の突端に師崎(もろさき)という港があります。
関東の人間にはあまり知られていませんが、彼の地(海)ではフグ釣りが市民権を得ていて、盛んなんです。

「いつか福岡、山口・島根方面にもフグ釣りに行きたい!トラ釣れっかな~」なんて考えているフグジャンキーなワタクシ。
そんな大遠征にならずとも、関東から週末に何とか足を運ぶことが可能な師崎の事情を探ってみました。

地元の方から聞いた話では、師崎のフグ釣りの歴史は浅く、関東でフグ釣りを経験した某釣具メーカーの職員が、熱心に船宿に通い、説得し、乗合が始まったらしい。
推測ですが、10年程前からではないのかな?

ところが、所変われば品変わる。
地域や海の特性、フグの種や習性が違うのだから、派生したのは関東であっても、同じ釣りが成立するわけもなく、師崎の釣りは関東とは趣きが異なっているんです。
主な理由は次の2つ。
  • 海底は根が多く根掛りが多いこと(ポイントは、渥美半島の外)
  • 遠州灘が湾内に食い込んでいるために潮が速い(矢作川、長良川、木曽川の影響も?)
関東と最も異なるのがカットウ鈎です。
前述のとおり、師崎は根掛りが多いので、経済的な問題なのか?地元の方の創意工夫なのか?多くの釣人が “アユ鈎” を使用しているという。
アユ鈎の画像はこちらのブログより拝借したものだが、なんて量だ…。
根掛りの要因は、根の多さの他にも、速潮で船の押されが速いこともあるのだろう(少し気を抜いていたら、ガシッとなる…)。

また、潮が速ければ錘が重くなるし(師崎は30号標準、外房や茨城では25号標準)、根掛りの多さはPEの太さにも現れる。
師崎ではPEは1.5~2.0号を指示している宿が多いようだ。

フグのアタリは繊細なため、PEは細いに越したことはない。
関東は比較的に砂地を狙うことが多いので、根掛りに頓着せずPEは1.0号が主体。
ハリスにしたって、フグに喰いちぎられないように10号を使う人もいるくらいだ。
ところが師崎では、
  • 根掛りでPEが切れるのを防ぎたい→2.0号指示
  • 速潮(アタリ感度)→PEの水抵抗をできるだけ低く(細く)したい
イタチごっこだ。
潮の速さは竿にも影響します。

師崎は伊勢湾・三河湾の複合湾。
東京湾同様、風向きもあるが、干満(潮流)で潮先の釣りは弥が上にもやり辛い。

船の下にもぐり込むライン。
それでもマメに底立ちを取らなければならないので、短竿はやり辛い。

地元の方から聞いた話では、そんな事情で柔らか目のカワハギ竿(1.8m)を使う方と、短く感度のよい短竿を使う方と二極化しているようだ。
メタリアカットウH142を使っている方が多いとも聞いた。

私も所有しているフグ竿で、がまかつ・カットウスペシャル180(カタログ落ち)がある。
この竿を買ったときは、カワハギ兼用と考えていたので長さに違和感を持たなかったのだが、買ったあと「フグには長いんじゃね?」と思っていた…。

そんな疑問も今回、師崎のことを調べてみると腑に落ちる。
大阪メーカーである “がまかつ” はやはり関東以西に根強い(シマノも大阪だけど…)。
故に地域に根ざした釣物(竿)にバリエーションを設けたのだ。
私は今までてっきり胴付仕掛けを使う方が多いのだろうと考えていた。

そんな師崎のフグ釣りは、3月現在、彼岸フグで賑わっている。
こんな写真を見せつけられて、行ってみたくなるのは私だけだろうか?
週末に名古屋出張がないのかなぁ。

2014-03-09

久々に竿頭だったみたい(渋渋渋)

普段、私は日曜釣行が基本なのだが、この週末は日曜日に仕事が入ってしまい、週末釣行を諦めていた。
しかし、土曜日の朝起きてみると素晴らしい天気…。

そこで、思い立って小湊・寿々木丸さんのマルイカ午後船に乗ることにした。
午後船は深夜に移動する必要もなく、普段と変わらぬ生活ペースで楽しむことができるのが魅力なのだが、一方で悩ましいことがひとつある。

“週末渋滞” だ。
案の定、小湊に向かって出発してみると、京葉道、湾岸道、館山道まで大渋滞…。
「集合時間には間に合いそうにないが、何とか出船までには」と釣宿に電話を入れ、3.5時間かけて小湊に到着した。

以前、四国の方と高速道路についてお話したとき、「田舎には時間を金で買うような奴はおらん」と言われたことがある。
その言葉のとおり、地元の方の軽トラでも前に走られたときは目も当てられない。
道路の区分には関係なくアンダー法定速度である。
まあ、そんな焦りとスピード違反への恐怖を乗り越え、何とか船に乗れたのであった。

そんな渋滞の影響か?船に乗ってまで渋さは続く。
何しろ、船長自身「何にも反応ないよぉ~」と言いだす始末。

ポイント移動直後の投入・着底でも船中“シ~ン”。
たまに巻き落としをしている方のリーリング音が聞こえる程度…。
12:30出船で15:00過ぎまではそんな渋々が続き、私もその時点でマル1杯、ヤリ2杯、計3杯という惨憺たる状況。
そうなると真っ当なプロセスでは釣れぬと見切り、夜な夜な考えていた特別対策を試す。
  • カーブフォール(本当にカーブしているかは不明)
  • スローリトリーブ、スロー誘い下げ
“ひとつテンヤ・スッテ”アクションの応用だが、トライアルの結果は“ゼロ”。
船長が言うようにイカが居ないんなら、何をやっても無駄かもね…。
ってか、何で投入指示が出てんだよぉ~!

結局のところ終盤に活性がにわかに上がってくれたお陰で、ポツポツ拾って17杯。
終盤も決して高活性というわけではなかったが、序盤にも終盤並みの活性があればねぇ。
特に皆さんにお伝えしたいトッピックスがない釣行だが、俄か分析をすると、
  • 今回の当りスッテ・当りカラーは特になく、棚(ベタ底)で釣れていた
  • 仕掛けは5本角で、底から2番目と真ん中に乗りが集中
  • 低活性だったので、アタリは微妙なモタレが多かった
  • 水深は60~110m。当日は手巻きだった為に110mは疲れたな
  • 小湊マルイカは、積極的に群を追うような操船はしない(流す)
それでも何とか面子が保てる数を稼ぎ、肩の力を抜いて帰路につけば、みたび私に渋いことが待っていた。

渋滞…。
復路2.5時間。

往復6時間。
高速が空いていれば東京から大阪まで行ける時間だ。
本当に渋い渋い渋い1日であった。

余談ではあるが、今シーズンはマルイカが好調ではあるが、釣趣の好みでは双璧をなすフグがこの冬も釣れていない…。
そろそろムズムズしてきているのは私だけなのだろうか?