2011-01-11

酔っ払いの思考②

このブログに話題を出したことが無いのですが、年に1回程度、仕立船で集まる釣り仲間がいる。
それが、どんな風の吹き回しか昨年の夏頃から月1回で定例化されることになった。

私が最年少となるその集まりは、釣歴30年以上の猛者共の集まりで、混み合う乗合船は避けて(5人集まれば仕立がラク…)、酒飲んで、広々と釣りしてetc、な~んてノリだ。

この猛者共は大の「コマセマダイ」フリーク。
周年タイを追いかけているせいか(って言っても三浦半島だけなんだけど)、何も言わなければ釣目はコマセマダイとなってしまう。

ところがアタクシ、LTに傾いてからというものコマセマダイが些か退屈な釣り物となってしまったのである。
それでも、船釣りをする者でマダイが嫌いな者はいない。
そして、月例仕立を目前に控えたある晩、また閃きが訪れたのだ(当然、酒を飲んでいる)。


Q:マダイがよく釣れる「ひとつテンヤ」は何故テンヤを結ぶ必要があるのか?
A:底ダチを取るため…。

Q:じゃーリグとか、タングステン製太軸針を作るとかすればいいじゃん?
A:…?

Q:それでは1歩掘り下げて、底ダチが取れなかったら釣りにならないのか?
A:底が取れなければ、根掛かり、オマツリも頻発するだろうし、着底・誘いを
  何回か繰り返してこそ、HIT率が上がるものだよ…。

Q:少なくともフォール中のアタリの1発勝負なら、釣りにはなるのでは?船長
  から水深アナウンスは有るのだから、PEマーカーである程度の水深は把握
  できるだろ!
A:可能だろうが、底潮が速かったりしたら、エサは棚から随分上を彷徨ったり
  自分だけアタリなしってことになり兼ねんよ。

Q:マダイの喰う確立の高い棚って?
A:底から1m位じゃね?、活性高ければもっと浮いてくるよ。

うぅん~?(閃きの前兆)

Q:ひとつテンヤはコマセは使わないよね?
A:その通り。

Q:じゃあ、なぜマダイ(外道も釣れるけど)が釣れるの?
A:マダイは大きなエビが好きだから?、かも…。
  少なくともコマセマダイと違ってビシのプレッシャーはない訳だよね…。

うぅん~?(閃きに更に一歩近づく)

Q:ひとつテンヤでパラシュートアンカーして流すのはなぜ?
A:潮流れに船をのせることによって、複数のポイントに仕掛けを潮流れに乗せ
  て自然に落したいから…。

Q:コマセマダイの船って、スパンカ張って流すよね?
A:そりゃー重い仕掛けをぶら下げている訳だから、流し放しじゃオマツリする
  し、棚ボケもする。だからポイント(根)の上に船を留め、仕掛けを立たせ
  るためだよ!
 
Q:じゃー問題はビシのプレッシャーを感じさせず、潮に乗るような自然なエサ
  の落下を演出し、エサも大きなエビにする。更に底ダチが取れれば、スパン
  カ流しでもタイは釣れるわけだ!
A:、、、理屈的には…。

 そこで考える。
 これらの条件を満たす釣り方を…。


そこで閃いたのが、シャクリマダイの応用だ。
具体的には80号ビシのレギュレーション時に、PE1.0号で鋳込み天秤50号を使い、幾分長いハリスで冷凍エビ餌を垂らす。
鉤はワームフック#3だ。

更に幾ら仕立てといっても、船長に「止めて」と言われた場合に備え、タイラバ(100g≒26号程度)を持参する。
何時もながら酒を飲んでいると「おぉ~これは完璧だ!」と思える上に、自分だけ3kgオーバーのマダイを両手にカメラに向けて満面の笑みを浮かべている姿を想像している。
何て能天気な酔っ払いだ。

それでもコマセマダイが退屈なのは本音なので、性懲にもなく実行に移すところもかなりの阿呆である。

その実釣は12月19日(日)剣崎でのことでした。
船長の悪口も少しばかり書くので船宿の名称はオフレコにします。

宿は親切で丁寧な対応なのだが、我々の担当となった若い船長には顔を合わせた瞬間から何とも違和感があった…。
さらには、房総の長閑な港に通うことが多いもんだから、えばり腐った剣崎という港がそもそも嫌いである。

やはりと言うか、当然、色々なことに口が棘々と挿まれる。
他の仲間が用意したタイの仕掛け(ハリス6~7m)は短いので、8~10mにしてくれ。
誘いはあーだこーだ。
要するに俺の言うことを聞いていれば「釣れる人には釣れるよ」と言いたいとしか受止められない。

当然、私の作戦にもケチが付く。
コマセを振れば、タイはそのコマセに着いていく。
潮の加減もあり、みんさんの仕掛けを10mにして貰ったのもその為。
そこにそんな仕掛け落としても喰わないよ。

そこで私、「でも、コマセマダイのタックル持って来てないも~ん。」
このカウンターは流石に効いたようだ…。

仕立船なので、事前に申し込まなければ貸竿の準備もない。
竿がなければコマセマダイをやらしたくても出来ない。
「じゃー乗るなよ」とも言えなかったのであろう。

厭々「じゃータイラバだったら。でも釣れないよ!」ということで、若い船長というか、剣崎という港と"交渉"では勝ったのだ。
後は私の腕次第だ。
何とか1枚でも釣って、鼻を明かしてやりたいものだ。

因みに船長のマダイがコマセに付いていくというのも納得いかない(反論こそしなかったが)。
三角関数をちゃんと勉強したのだろうか。
仮にビシから下が45°吹かされてしまう潮の速い日に、10mのハリスに結ばれた鉤はビシから何メートル横に流されるのか?
答えは7mだが、この場合、斜角も同じ45°となるのでビシの位置は底から7m上となる。

そうであれば、鉤位置を底から1mとしたい場合、指示棚は底から8mでアナウンスしなければならないし、ビシを立たせる操船をしながらポイントの上を的確に流し(頻繁に入れ替える)のは船長の腕なんだが、この船長、終日魚探に映る水深(底)から3mでアナウンスは統一していたし、アナウンスした後はボケーと根の上にエンジン流しで船を停めているだけ…。

少し脱線したが、当日のタイラバは100gだったので前述の通り匁換算すると26号となる。
潮が緩ければコマセは関係ないし、潮が速かったとしても80号のビシに対し極細PE+26号のタイラバが20mも30mも離れるわけが無い。
更には、タイラバは潮下(大艫)でするのだからコマセにタイが付いていても関係ないはずだ。

そんな紆余曲折を経て出船となったのだが、案の定というか、定刻になったら剣崎の根にめがけてフルスロットル。
前半戦はその根の上に鎮座して微動だに動こうとはしなかった…。
船宿が多く、競争が激しいのも解るが、何とかならんかね..剣崎港さん。

ところが、肝心の「タイラバ」が何とも不調なんだわ、これが…。
終日、せっせっ(汗)、せっせっ(汗)とリールを巻き続けるも、バイトがあったのが1回ポッキリ(フッキングには至らず)、ボウズ!

非常に悔しいことだが、下船時に「ねっ、やっぱり釣れなかったでしょっ!」と得意げに若い船長に言われたのはいうまでもない…。
くっくやしっー!!
絶対にリベンジしたいが、同じ船宿には行きたくない。

でも、タイラバは侮れない。
先日、このズッコケ話をしていたところ、「あー、俺も同じ日に久里浜でタイラバやってて、4kgの鯛を上げたよ。タチウオのジギングやってたんだけど、飽きちゃってさっー。遊びで下した1投目、底から2mでドッキューンよ!」

そして言い訳にはなるが、当初、タイラバを使うことを今回メインに考えていなかったので、準備が足りなかったのだ。
オレンジのヒラヒラ、所謂ネクタイを追加すると、鯛はその狂おしい動きに喰いつかざるを得なくなる。らしい…。
近いうちにリベンジしようと思う。



唯一のワンバイトは左2番目グリーン系のタイラバ(炎月タングステン100g)。

0 件のコメント:

コメントを投稿