2009-08-30

スルメイカ(5)実釣編その1

タックル編が長くなってしまいましたが、これから実釣についてです。

カテゴリ的(ラベル数)では、とうとう "イサキ" "考察" を抜き、スルメイカがTOPとなります。
それだけ悩んで、工夫して、情報収集した結果ですね!
その割には腕が伴わないところが悲しい…。

前述してきたとおり、実釣について触れるのは東京圏(昼)の竿直結とお考えください。
とは言っても、ブランコと直結は通ずる点がかなりあるので、ブランコの方にも参考にはなると思います。

また、スルメイカによく釣行される諸兄にお願いがあります。
実釣における注意等で、私のコメント以外に 「これをしてなきゃ駄目じゃん」 というような事があれば、是非コメントを残していただけないでしょうか…。

イカ釣りと言っても釣は釣り…、大原則は他の釣りと同じく棚の見極めが出来ていればイカは釣れます。
当然ですね。
イカの居る棚で仕掛けが動いている→イカが釣れる…。
だけど、こんな単純なことが簡単には出来ないわけで、いろいろと工夫をするのです。
それらをひとつひとつ検証してみましょう。

シャクリは棚の見極めに伴う作業です。
棚を探る手法は2つ。
■仕掛け落下中に(落し込み)イカの触りを察知する
■着低後、シャクリ上げながら棚を探る(電動シャクリ含む)

さて、棚の探りをする前に準備して置かなければならないことがあります。
1つは使用する仕掛けの全長を把握すること。
もう1つはミチ糸(PE)の長さを色毎(10m単位)に調整して置くことです。

船長からアナウンスされるスルメイカの棚(反応)は、例えば「70~100mまで」といった中層のものと、「底から30m」といった底に居る場合の2つです。
問題となるのは上棚で、70~100mであれば70m付近で、仕掛けが全長10mであれば70m棚にはラインマーカーで60m付近で突入することになります。
全長15mの仕掛けであれば55m、全長20mの仕掛けであれば50m…。

仕掛けの全長を把握するのは上棚を正確に攻めるためで、ミチ糸は指示棚に幅があるため、さして重要ではありませんが、同船した方々に棚を聞かれたとき、正確に教えて上げられるという側面も併せ持ちます。

まずは落し込みでイカの触りをとるにはどうすればよいでしょう。
この点については私も教えて貰いたいところです(現在、修行中の身)。
とにかくこの「触り」を見極めるためには、電動リールの糸送り機能は解除し(必要であればマニュアル操作して)、仕掛けが指示棚に届いたところからサミングでゆっくりと仕掛けを落とすことです。
そして竿先とラインの変化に集中する…。

イカ釣りの(昼間)錘は120~150号と重いので、スプールを緩めにしているとサミングだけではなかなか仕掛けが暴れて触りを見極めることができません。
私が実践しているのは、棚に仕掛けが届くあたりからスプールドラグを締め込んで、仕掛けの落下スピードを低速に落としてしまいます(2秒1mくらいか…)。

イカの触りは、仕掛けの落下が止まるというような大きなものは稀です。
「糸がちょっと吹けた」、「帆先の動きに違和感があった」というような微妙な触りが殆どなので、とにかく "おかしい" と思ったときは仕掛けの落下を止めて2度シャクリを入れてみましょう…。

なぜ2度かと言えばシャクリの後に仕掛けの吹けをつくるためです。
シャクリ上げたときに乗りが伝われば別ですが、乗りがなければ糸吹けが出るくらい一気に竿先を降ろします。
タックル編その1で中錘について書いていますが、中錘を使っていれば一瞬ながら仕掛けは海中で「U字~Z字」になります。
このときにイカが乗る可能性があります(触り=シグナルが本物であれば…)。

直結についてよく言われるのが、サバの邪魔をされない、群れが濃いときの爆発力、手捌きの良さの3点で、イカの乗りという観点ではブランコの方が上なのではないでしょうか?
ブランコの仕掛け(ツノ)の動きを想像すると、シャクル(カンナは下)、仕掛けを落とす(カンナは上)とワイパーのような180度の動きとなります。
直結ではなかなかこういうツノの動きを演出できません。
そこで仕掛けを吹かすことで「U字、Z字」にツノを躍らせるのです。
私の場合、触りになかなか自信が持てないので、この手法で著しい釣果があったわけではありませんが、理には適っているはずです。

故に1回目のシャクリは触りを掛ける、乗りがなかった場合にツノを躍らせ、2回目のシャクリで捉えるという二段構えのシャクリです。
また、落し込みの触りに自信があれば、シャクリで乗らなくとも、その棚でふわふわ誘うのもよし、その棚付近を小さくスローにシャクルのもよいでしょう。

あとブランコの釣り方なんですが、棚を何段階かに分けて落し込むのもひとつの手段です。
指示棚が70m~100mで全長10mの仕掛けの場合、ラインマーカーで70mで2回シャクリ、乗りがなければ、10m落とした80mで2回シャクリ、乗りがなければ更に10m落とした90mで上に向けたシャクリを開始する。

実釣編その1もそろそろ終わりにしようと思うのですが、最後にアタリとアワセについて触れておきます。
スルメイカのアタリ(乗り)は明確です。
明らかに生命体が「ずっし~ん」と重みとなって竿に伝わります。
初めての方はイカに "引き" がないなんて情報を耳にされているものですが、この点については案ずるより生むが易しです。

また、スルメイカ(イカ)のアワセは竿でとるというよりは "リールを巻いて(仕掛けを上げる)" という表現の方が適当なのかもしれません。
シャクリ他で乗りを感じたら、リールを巻く(電動スイッチON)で構いません。
実釣編その1はこれにて…。

2009-08-29

スルメイカ(4)タックル編その3


さてさて、タックル編も3回目。 
佳境のツノについてコメントします。 
とは言ってもツノについては余り語りたくないのが本音のところ…。 
なぜならツノは九州と関東では種類も異なるでしょうし、皆さんの釣果に影響があれば責任重大です。 
また、私は薀蓄をたれるほどにイカ釣りが上手くはない(たいした釣果がない)。 
従い、三浦~房総の昼釣りに限定した私の独断的なコメントということでご容赦願いたい。 
 
私がイカ釣りをはじめたキッカケは、仕事仲間のNさんに誘われてのものでした。 
それまでツノすら触ったことのない私に、Nさんは「このツノを使うといいよ」とタッパに15本位のツノをプレゼントしてくれました。 
それが定番 "ピッカピカ針" です。 
 
やはり関東圏ではピッカピカ針の実績は確かだと思います。 
逆に、私は初めてイカ釣りをしたときからピッカピカ針を使用していたということで、何も知らずに情報を集め、ピッカピカ針に辿り着くようなことにならなかったことは超ラッキーでした。 
そのような経緯で、私は多くのスルメファン(東京圏)と同じく、ピッカピカ針を中心に仕掛けを組みます。 
 
このピッカピカ針は廃盤となっており、限定生産で復刻されています。 
因みに今年は14cmの限定生産が行なわれなかったらしく、都内の釣具屋では品薄です。 
釣具屋さんの店員さんに教えてもらったところでは、メーカー(ヤマシタ)は、釣具屋より先に船宿から限定生産のオーダーを取るようなので、来年、ピッカピカ針をまとめ買いしたい場合、行き着けの船宿さんに予約を入れておけば、入手が可能かもしれませんよ。 
但し、色、サイズ毎にケース単位での購入となることは覚悟ください。 
 
では、私がピッカピカ針以外のツノを使わないのかといえば、決してそうでもなく、釣具屋さんで乗りの良さそうなものを見掛けると「試し」に2~3本買ってみます。 
ところが(ここが重要なんですが)、お試し品はピッカピカをメインにした仕掛けの中間辺りに結ぶことになるが、乗りが悪いんです…。 
という事は、ピッカピカ針の方が乗りが良い(上)という図式が成り立ちます。 
こうやって私は新しいツノをいつも試してみるのです。 
もし今後、例外(ピッカピカより乗りのよいツノ)があったら、ちゃんと皆さんに報告しますのでご期待ください。 
因みに今まで試したものは、ビードロ、MDスティック、シャインです。 
 
次に「乗り」の良さそうなツノって、皆さんどう考えていらっしゃいますか? 
何かで読んだ記事では、イカ類も魚と同じで "色盲" なんだそうです。 
じゃぁ~何故あんなにツノは派手派手に何色もバリエーションがあるのか? 
それは、波長なんです。 
色によって海中(深度)で発する波長が違うから。 
 
謎は深まります…。 
よくスルメイカは「ブルーとピンクを交互にするだけでいいよ」って船長さんがコメントしていますが、赤系は波長が短く、青系は波長が長い筈。 
最も目立のは青系ということになるので、ピンクを混ぜる理由が解らない。 
しかも、同色系を並べると乗りが落ちるというのは本当の話らしい…。 
また、実釣ではケイムラ(透明)にも乗ってきますし、ピンク、ブルーにも濃い薄いがあります。 
この理由は、専門に研究をされる方が取り組むような課題ですので、解明されることを期待するとして、私の中では「良く光る、乱反射する」ものがイカへのアピールが強いのだろうと勝手な推測をしているところです。 
 
さて、更にツノ色について掘り下げると、スルメイカは時期によって乗る色が変化しているのも重要な点です。 
私の推測では、これは捕食するものから連鎖したものと考えています。 
 
■ムギ(小学生)……………………白魚などを捕食 
■ニセ(中学生)……………………海老や小魚などを捕食 
■スルメ(大学生~30代)…………鰯などを捕食 
■アニ(中年~老人)………………寄生虫の着いたビール瓶サイズ 
 
ムギイカ(5~6月)は、ピンク・ブルーには乗らず、ケイムラなどの淡い色が良いようです。 
ツノも11cmですし、スッテにも乗ってきます(小魚も食いはじめた…)。 
ニセ(6~7月)になるとピンク・ブルー系にも乗るようになるが、濃い目より薄めの色の方が良いようです。 
ツノは14cm。 
スルメ(7~8月)は、ツノは18cmです。 
潮も澄んでいることもあり、波長の短いピンクへの乗りも活発になります。 
また、獰猛なイカですので、派手目な色へアタックしてきます。 
晩秋のアニは、水温の低下や潮の濁りも手伝ってか、グリーン系、ブルー系の波長の長い色で、活性も若干落ちている筈なので、色の濃い薄いは海況をみて判断する方がよいでしょう。 
 
一応、これが自分なりの考えなんですが、実際には濃ピンク、濃ブルー、薄ピンク、薄ブルー、ケイムラといった5本の組み合わせで作った仕掛けをまずは投入して、その日の様子をみるのが私流です。 
今年はスルメのスタートが遅れたこともありますが、このレポート作成時(8月末)の実績では、薄ピンクの乗りが良いです。 
 
あと、以前お伝えした
オーロラ角の乗りは確かに他のピッカピカ針より上ですし、よく釣具屋に置いてあるシェルシートも海況によっては効果があります。 
まあ、これらについては「騙された」と思って試す方は試してみてください。 
また、私のスルメは直結オンリーなんですが、何故か赤帽(FN-7)などのコマセ角に乗ったことが無く、今では仕掛けにコマセ角を入れることもしなくなってしまいました。 
この事については、詳しく考えたことがないので、何か解ったら(腕が悪いこと以外で)報告します。 
 
さあ、ツノについてあれこれと考察しましたが、如何でしょうか。 
最後に私の拘りについて触れておきます。 
 
ピッカピカ針などはカンナが9本なんですが、メーカーにより8本のものがあります。 お試し品を購入するときは、余程ツノの輝きが良くない限り8本タイプは敬遠することにしています。 
あと、スルメイカは小型のものの方が美味しいので、釣果に差がでなければ、私は秋でも14cmツノをメインにしています。 
 
タックル編、長い話になりました。 
次は実釣について触れます。

2009-08-24

スルメイカ(3)タックル編その2

前回は、竿、中錘(5連BBサルカン)、錘用のスナップサルカン、錘と1番下のツノまでのハリスの長さについて触れました。   
今回は、電動リール(バッテリー)について触れてみたいと思います。   
   
まず電動リールですが、異口同音イカはシマノがいいと仰ることでしょう。   
実際にイカ以外の釣り物でもシマノが圧倒的なシェアです。   
それだけ信頼と(壊れない)、コストパフォーマンスに優れているということです。 
スルメイカに限定すれば、ビーストマスターの評価、人気がイカスペシャルを上回ってきたように思えます。   
   
ところが私、シマノが動いているのは頻繁に拝見しているものの、実際にシマノのリールを使ったことがありません…。   
この訳は実釣とは全く関係なく、亡き兄が残した釣具の殆どがダイワ製品だったからで、そこまで亡き兄が拘っていたなら、私もダイワで通してやろうなんていう見栄のダイワ派なことからです。   
結果として、ダイワリールのせいで(ブレーカー作動)何杯のイカをバラシたことか…。   
   
稀にポラリスやリョービをお使いの方もいらっしゃいますが、電動リールメーカーはシマノとダイワの二極化といっても差し障りないでしょう。   
「じゃ~何がどう違うんだ」といったところを今までの情報収集からまとめてみます。
電動リールでお悩みの方、参考にしてください。   
   
■価格 …………シマノ(レオブリッツでダイワもシマノに近づいたが…)   
■ドラグ…………シマノ(自転車パーツのノウハウ。ブレーキ=ドラグ技術突出) 
■リーリング感…シマノ(ドラグと同じく自転車パーツのノウハウ)   
■モーター ……ダイワ(世界No1のマブチ使用。但し負荷大きく停止が目立つ)

また、釣具屋さんで仕入れた耳より情報も書き加えると、この秋シマノは電動2機種を発表するようです。  
ひとつが電動丸800。   
これはダイワのシーボーグ150Sに対抗する小型電動。   
もうひとつが電動丸1000SPをリニュアルして、ヤリイカ専用機種とするみたいです。   
こちらは仕掛けの落下スピードの速さが売りのようです。   
   
さて、メーカーについてあれこれと述べましたが、ここからスルメイカに求められる電動リールの性能について述べていきます。   
私が気を付ける点は次のようなことです。   
   
■レバークラッチであること   
■パワーがあること(巻上力25kg以上)   
■PE4号300mは巻けること   
■スピードは170km/m以上欲しい   
   
スルメイカ経験者であれば、下から3つは説明の必要はないと思います。  
また、ドラグもガチガチに締めてしまうので、特にドラグ性能も問う必要はありません。  
最初に書いたレバークラッチについては補足が必要ですね…。  
  
以前、私はシーボーグ500Fe という現500FTの2世代前の機種を使っていました。 
  http://all.daiwa21.com/fishing/item/reel/ele_rl/seaborg_500ft/index.html   
このシリーズは、メカニカルクラッチモデルで、糸送り機能をオフにした仕掛け落下中でも強くサミングして数秒待つか、スイッチ操作をして数秒待たないとクラッチが入らないのです。   
その時間、凡そ2~3秒。  
そうなると、仕掛落下中にイカの触りがあっても対処が遅れてしまいます。   
ふかせモード対応機種なため、リールの特性上、しようがないんですが、イカには不向きな機種です。
「イカもこのシリーズで…」とご検討の方がいらっしゃれば、絶対に回避されることをお勧めします。
私の失敗談より…。   
   
リールについて最後のコメントになりますが、スルメイカはMyバッテリーが必需品です。   
現状、電源のない乗合船は滅多にありませんので、わざわざ重たい思いをしてバッテリーを持参したくない気持ちは、よぉ~く解かります。   
しかしながら、私もバッテリーを持参しなかったがために散々な思いをしてきました。   
多少の荷物の重さで釣果が激変するのであれば、持参するべきでないでしょうか。 
因みに私は、SEAKING12V13A というメンテナンスフリーバッテリーを使用しています。   
流行りのリチウムを使用しないのは、耐久性はリチウムもメンテフリーもどちらとも2年しか持たないと聞いているからです。   
確かにリチウムは軽いし小さいし、携帯には楽ですが、たかが自宅と車、車と船との間の距離を持ち歩くだけですし、消耗品としてのコストを考えれば、メンテフリーバッテリーはリチウムの半分で済みます。  
  
また、このSEAKINGというメーカーにした理由は、バッテリー側にブレーカーが装備されていないという情報を耳にしたからです。   
嘘か誠か、電気に疎いので騙されていたとしても解かりませんが、電動リールの方はパフォーマンスを発揮してくれています。   
   
タックル編、2回では終わりませんね…。

-----9月2日追記-----------------------------------------------
シマノ電動丸の新機種が発表となりました。
尚、私が "800" と言ったのは、"400C" の誤りでした。
詳しくはHPでご確認ください。

http://fishing.shimano.co.jp/cat/detail.asp?k=100657
http://fishing.shimano.co.jp/cat/detail.asp?k=100656

2009-08-21

スルメイカ(2)タックル編その1

前回は、勝山港の萬栄丸さんについて船宿レビューしましたが、今回は仕掛を含めたスルメイカのタックルについて触れたいと思います。  
  
のっけから余談ですが、以前、竿は船宿によってブームがあると書きましたが、萬栄丸さんにもこの法則は当てはまり、やっけに短い竿をご利用の方が多い…。  
"イカおやじ" なら既にお解りですね!アルファタックル海人烏賊シャクリ(125)です。
http://www.alphatackle.com/at/kaijin/new_kaijin/new_kaijin_ika_shakuri.html  
アルファタックルさんの竿はコストパフォーマンスに優れており、私も嫌いではありません。  
  
そんな訳(どんな訳?)で、竿の話です。  
竿には色々と好みがあると思いますが、私の場合、悩みの渦中…。  
冬場はヤリの触りが判らず、帆先だけが鋭敏な硬い竿が好ましいと思いきや、いざスルメになれば硬い竿でバラシを連続し、軟らかい竿の誘惑に負けそうです。  
一方で、スルメの電動シャクリはツノを躍らせて何ぼの世界…。  
頭の中では棒のように硬い竿が向いていると解かっていても…???  
お恥ずかしい話、未だ方針すら見えてきません。  
  
皆さんの参考になるどころか、現状の悩みを打ち明けることしかできず仕舞。  
次回から硬い竿、軟かい竿の両方を持参し、比較していきたいと思います。 
 
    
次に仕掛けについて何点かお話します。  
ツノの話しは別の機会とすることにして、私の仕掛けは図のとおり、直結12本。  
5連ボールベアリングサルカンを装着しているところが目立つところでしょうか…。  
これには2つの目的があり、ハリスのヨレを取る目的と、中錘の代りにする目的です。  
どちらかと言えばヨリ取り(手返し)を重視しており、ヨリがあると投入管に挿しにくいし、手送りするときにもヨリが手前マツリの原因にもなるので、必ず装着するようにしています。  
  
また、この5連BBサルカンのサイズを7~8号と大きくすることで、中錘の代りにしています。  
中錘は「有る方がよい」、「無くても構わない」と人によって評価が異なりますが、私は仕掛けにアクションを加えられるので(この点については後日、触れます)、有るほうがよいと考えています。  
  
加えて中錘(私の場合は5連BBサルカン)があると、船上での仕掛け捌きにメリハリが付けられます。  
仕掛けの回収時、最初にPEラインとハリスの接続部を手繰り寄せ、次に1番上のツノを引き上げ、更に次のツノに手を伸ばすとき、最初に手繰り寄せた糸を放すことになります。  
ところが、風の強い日などは中錘がないとPEラインが風に吹かされて仕掛け回収の邪魔になります。  
こんな弊害を少しでも減らすため、私は中錘を使用する派となりました。  
  
錘と言えば、先日、電動シャクリ中にメイン錘を2つもロストしてしまいました。  
私は確かに派手にシャクル方なんですが、1日2個は幾らなんでも多過ぎます。  
  
軽くなった仕掛けを巻き上げると、スナップサルカンのサルカン部だけが残り、下が無くなっていました。  
それまで私は「スウィベル+ハワイアンスナップ」の組合せを使っていたのですが、錘の接続部とハワイアンスナップが知恵の輪みたいに捻られて外れてしまったようです。 
     
  

この点についてはかなり悩みましたが、近所の釣具屋さんで質問したところ「通常のスナップサルカンのスナップに蛍光玉(餌ハリのチモトに付ける)を6ヶ位通しておくといいよ」とアドバイスしてくれました。 
早速、家に帰り試そうとしたのですが、振っと、強度はスナップサルカンで充分なのであれば、錘が回転しハリスもヨレるので、ここにも「ボールベアリング(スナップ)サルカン」にしてしまおう!と閃き、現在の仕掛けになっています。 
  
最後につり丸か、釣り情報を立ち読みしたところ、錘から一番下のツノまで間隔を3m位と長くすると、直結のバラシが激減するという船頭のコメントが載っていました。  
「なるほどなぁ」とおもいながら読みましたが、誌面にはその理由は書かれておりませんでしたので、推測ながら、この点について補足します。  
  
これは水圧をうまく利用して仕掛けを安定させるものだと思います。  
イカの直結バラシの原因は、殆どが船縁で波の揺れによるものです。  
そうであれば、錘が水圧で安定する深さに保たれていれば、仕掛けの揺れ(上下)が抑えられ、安定するという発想だと私は理解しました。  
  
その半面、底ベッタリの反応があるときには、ツノが棚の上になってしまうので、極端な弛ませが必要となり、オマツリが怖いところですが…。  
  
タックル編は1回じゃ終わりませんね…。  
次回にもご期待ください。  

2009-08-14

スルメイカ(1)

予告とおり、今回もスルメイカです。 
と言うか、今年は太刀魚が大きくなり、房総のイサキ禁漁が解ける晩秋までスルメイカを集中的に修行しようと考えております(そのままヤリイカ修行に突入なんて恐れもありますが…)。 
きっと、スルメをこれから始めてみようとお考えの方や、年に数回しかスルメはやらないという方の参考になると思います。 
宜しくお付き合いください。

尚、スルメイカについては暫らくの間、レポート形式を避け、修行の中で立ちはだかる課題や、工夫といった点をまとめていきたいと思います。

まず、修行に先立ち思い立ったのが釣宿です。 
今まで「イカ」については、小網代の丸十丸さんを常宿としてきましたが、単独釣行が増えてくると、出船~帰港の時間帯が三浦と異なる房総にも定番が欲しいところ…(幅がでる)。 
そして何より私は房総好き!

そこで、以前から良い風評を耳にしていた勝山港「萬栄丸」さんを試してみることとしました。 
  http://www.maneimaru.com/
スルメイカ(1)の今回は、この萬栄丸さんについて詳しくお話しようと思います。 
  

勝山港を出港直後の朝日(萬栄丸18号船より)  
  
  
  
  
  
  

前述のURLリンクをご覧になっていただければ解かりますが、とにかく萬栄丸さんのHPは充実しています。 
通常の船宿HPは、宿の紹介、最新釣果速報、料金(季節の魚種)、アクセス&連絡先が載っている程度ですが、それに比べ凄いボリュームです。 
しかも、業者に頼んだHPでなく、ホームページビルダ?で手製されています。 
以前にも書きましたが、情報提供する姿勢≒サービスの姿勢と私は評価しておりますので、初めての方にも安心してお薦めすることができます。

実際に乗船したインプレッションは、船がデカイ(広い)、キレイ! 
決して小さな古い船が嫌だと言っている訳ではないんですが、荷物を置くスペースも充分ありますし、当然、お隣との「間」も広~い…この魅力には抵抗しがたいです。

更に、料金は三浦の船と同等なんですが、仲乗り(専門)が2名乗船しています。 
三浦ではスーパー常連さんが釣りをしながら仲乗りも兼ねますので、明らかにサービス充実です。 
とは言っても、余程ひどいオマツリが発生しなければ、お世話になる機会もなく、常連客のよい話し相手と化しているのですが…。

唯一のレポートとしては、萬栄丸さんの現状のポイントは洲崎沖~白浜沖(船団は集まっても10艘程度。三浦の船は見ない)。  
乗船当日の状況は、反応こそあるものの、潮が悪く、拾い釣りの展開。 
私の釣果はツ抜けを1つ逃がす9杯、竿頭は25杯です。

このような渋い状況下、操船していただいた4代目(URL参照)は、雑なところなく、丁寧に広い範囲で反応を探ってくれています。 
流石にイカの動きを先回りする丸十丸(第一正丸)の船長には敵わないかもしれませんが、この点についても好感がもてます。

下船後にも麦茶やスイカのサービスがあり、嬉しかった。 
総じて、非常に良い船宿と評価しています! 
今後も随分お世話になりそうな気がします。 
皆さんも、是非お試しになって下さい。

次回(2)は、タックル他についてまとめてみたいと思います。 

2009-08-07

再撃沈スルメイカ(2009.08.02)


  
悲惨だった7月が終わり、8月は幸先よく月初2日(日)に小網代の丸十丸さん
http://marujumaru.blog85.fc2.com/ からイカ船(スルメ)に乗船しました。  
この宿の常連さんは皆さん直結の名人(写真中央でカーキのTシャツの方が竿頭)。  
目にも留らぬスピードで12本以上のイカ角直結仕掛けを捌くのです…。  
従い、彼等は(釣座として有利な上、)背後に大きなスペースのある舳を好みます(というか常連の乗船時は宿側で舳は押さえてしまいます)。  
  
補足しておくと、取り込んだ角は後方にランダムに投げ飛ばされ、船が潮廻りをしないときは(ひと流しで何回か投入できる場合には)、見事な手送りで仕掛けを再投入するのです。 
最悪、大艫でも何とかならない訳ではないものの、スパンカが邪魔ですし、胴の間ではキャビンや船室が邪魔なのでしょう…。 
舳以外に座っていることをお見掛けしたことはありません。  
  
イカ釣りについては目下修行中の私ですので、彼等の技を少しでも垣間見ようと左舷舳から3番目に釣座を確保しました。  
  
長井周辺のイカ船は現在、城ヶ島沖を漁場としており、当日の海況は曇り時々雨、波なし、南東の微風、水温は手を入れて少ぉ~しヌルイと感じる位(25C?)、棚は100m以下でした。  
問題となったのは当日の潮で、茶色く濁っており、早朝こそトロトロ動いていたが、何度か流す間に酷い二枚潮となった。  
  
この潮の影響で、実釣は渋い展開。  
一般の釣客は、昼前後(前半戦)までほとんどの方がオデコ。  
私も早朝に乗せた2杯だけが桶の中…。  
片や名人達はそんな悪い状況でもポツポツと捻り出し12~13杯が船上干しされていました。  
  
その後、船は反応を探して移動を繰り返したものの、仕掛けを降ろすことなく半ば遊覧船と化したうえ、途中で雨も降り出し、周囲には船がもういません(小網代の船は朝遅く、沖上がりも遅い)。  
  
このまま終わるのかなぁ~と思い始めたところ、船長が群れをひとつ発見→急停止!  
船上のにわかな盛り上がりに気が焦り、私は痛恨の手前マツリ。  
最後の時合を半分逃した結果、追加は5杯に留まり、計7杯でフィニッシュでした。 
因みに名人達(竿頭)は35杯…。 
  
ざっと、釣行内容をご案内したのですが、今日は終日ひと流し1投しか仕掛けを下ろすことができなかったので、手返し(仕掛捌き)で釣果に差は開きません。  
そうなると、釣果はタナのさぐり(仕掛の落下中も含めて浮いているイカの触りをいかに察知するか)、そのタナを直撃するかということになります。  
  
私もスルメは直結オンリーで挑む覚悟ですので、次回のテーマは「落し込み中の触り」の察知とします。
そして今回、名人達から学んだのはロッドワークです。  
  
スルメイカは直結電動シャクリが雑誌などではよく紹介されていますが、名人達は仕掛けが長いこともあるのか、ムギ~ニセサイズだからか、今日はがんがんシャクルことはしませんでした。  
アクションを軽く入れることもありましたが、基本的にはスロー巻上げでイカの触りを引っ掛ける釣りでした。  
  
終了間際の追加5杯はこれを真似した結果です。  
私も状況に応じて釣方に変化をつけられるように修行に励みたいと思います。  
皆さんも参考として下さい。  
  
因みに、手送りでの再投入がなかなか練習する機会がないのですが、当日、1回チャンスがあり、ぎこちなかったのですが、何とか様になってきました。  
私のもうひとつの課題です。  
  
近々、またスルメを狙うつもりですので、レポートにご期待あれ!

2009-08-03

ご無沙汰しております(釣りを楽しむには…)

7月は公私共に多忙を極め、書き込みが1回(釣行も1回)という惨憺たる月でした。 
本稿は実に1ヶ月ぶりの書き込みとなります…。 
 
この悲惨な7月を振り返ると、船釣りは「生活の安定が必要なんだなぁ」とつくづく感じます。 
女性が服を買うのが楽しいように、釣人は釣行への準備を整えるのは苦になりません。 
問題は、釣行と様々な予定とのスケジュール調整や、釣行後に訪れる後片付け、魚の処理です。 
 
私は都内マンション住まいなのですが、車庫は自宅から離れた場所にあり、洗車もガソリンスタンド等で行わなければなりません。 
当然のことながら、汚れた釣道具は車庫からえっちらこっちら部屋まで引き上げて風呂で洗うことになります。 
車庫のある一軒家にお住まいの方は、帰宅後すぐに車や釣道具を洗うことが出来るので、これひとつをとっても雲泥の差があります。 
 
更に釣行から帰って、片付けもひと段落、風呂でも浴びれば心地よくなってきますが、独り暮らしの方であれば、その後に魚の処理・料理も待っています。 
お料理の好きな奥さんがいらっしゃれば、道具を洗ったりしている間に夕食の準備が並行して進み、風呂の後で美味しい夕食を囲むことが可能です。 
また、ちょっと数が釣れ過ぎたときも家族の多い方が有利ですね…。 
 
独り暮らしの方はそれに輪を掛け、週末は掃除、洗濯、平日に用が足せなかったことのフォローも彼是あるでしょう…。 
友人や彼女とのコンタクトも週末に発生します。 
日常の雑事もご家族をお持ちの方が断然有利です。 
 
仕事が忙しくなればますます余裕が薄れます。 
加えて過日も触れましたが(一緒に釣りに出掛けませんか?(提案))、経済的な安定も船釣には求められますので、総じて「生活の安定が必要」という結論に至った次第です。 
 
一例として、私の7月最後の週末について触れてみます。 
7月内に何としてももう一度釣行したかった私は、以前から予定していた隅田川花火大会(7/25土曜日)の前後でスケジュール調整を試みています。 
可能性として、花火大会の当日・翌日、スルメを狙って房総・三浦のふたつの地域で4パターンの検討です。 
 
花火大会は19時からスタートとなるので、釣りから戻った後のことを考えると、16時には家に戻っておきたいところ…。 
(帰宅後、汗を流し、魚の保管等、身支度、手土産の購入、移動他) 
 
そうなると、道路事情にもよりますが、沖上がり14時~15時となる三浦方面の釣宿では当日は難しい。 
では、沖上がり12時の房総が現実味を帯びてきますが、その分、未明から活動しなくてはならず、金曜日のスケジュール次第では2日間不眠不休となってしまいます。 
こんな理由で当日(花火前)の釣行は断念しました。 
 
残るは花火大会翌日の日曜日ということになりますが、お酒の好きな私は花火大会で「飲まない」というのが我慢できるか?多分、友人知人もそれを許さないでしょう。 
そうであれば、25時には起床、出発する房総への釣行は、お酒を飲んだ時点で(飲酒運転となり)没となります。 
 
最後の焦点は日曜日の三浦方面です。 
三浦で私がお世話になっている丸十丸は7時集合、8時出船です。 
ですので、4時半に起床、5時に出発すれば間に合うのですが、「花火大会に二次会があったら…」なんて考えてしまい、なかなか決断できなかった(悲)。 
 
結局、予約の電話を入れぬまま花火を観始めてしまい、釣行しなかったのですが、日曜日の丸十丸(イカ船)の釣果は束越えが2名…。 
夜釣りでもなければ、手釣りをされる方もこの船ではお見掛けしたことがありません。 
皆さん電動直結の正統派です。 
 
束越えは名人と呼ばれる常連さんとして、イカ釣り修行中の私でも5分の1は取れたはずですので、25~30杯は堅いところでした(もったいない)! 
よりにもよってこんな日に…本当に悪夢でした。 
 
斯くして私の7月は終わっていったのです…。 
皆さん、釣りを楽しむには゛生活の安定゛ですよ! 
次回は、やっと釣行することが出来たスルメイカのレポートとします。